散歩 4月1日
10キロ太ったので、散歩をした。心が苦しい。
散歩をすると、普段気付かない面白いものを見つける。爆速で歩道をかけていた犬と子供、ピンクと白の名の分からないきれいな花、普段は全く気にしないたい焼きの誘惑、水道局ってなんであんなに高い塔になっているのだろう、恋愛感情というくだらない感情に支配されていた頃には考えられないほど清々しい気持ちだ。幸せすぎて涙が流れる。
太陽が私のことを照らす。夏だ、夏が来たぞ!私は夏が好きではない。むしろ嫌い。しかし、夏の歌は大好きだ。そんな私の耳に今、大好きなバンド、“挫・人間”の『夏・天使』が流れ始めた。この曲は歌詞が良いのはもちろん、音楽の爽やかなこと。夏に必須!ふわふわのかき氷みたいな曲です。
先程まで晴れていたはずの空、ぽつぽつと雨が降り始める。雨が降ると心が沈んでいく。それはそれで心地が良いのだが。いつのまにか団地に囲まれていた。団地の一階にスーパーがあったので、寄ってみた。よくわからないスーパーに入るのが趣味なので。そこにはカートを押すので精一杯のお爺様がいた。彼の孤独な背中を見て、私もこのまま1人で死んでいくのだろうかと思った。私のことを愛す人は現れないだろうし、私も誰かを愛することが出来ないと思う。そうなってくると老後のことが心配だ。よぼよぼの身体で心だけでも強く生きることが出来るのだろうか。苦しいので考えるのはよそう。そもそもお爺様が独り身かどうかもわからないし。あれ、これ雨やばいんじゃないの。いつのまにかZU・BU・NU・REになっていた。そんな散歩。
そういえば今日はエイプリルフールだった。
私の増えた10キロも嘘だったら良かったのに。
貴方に別れを告げたのが今日だったら、やり直せたのかしら、なんて思ったり。まぁそれでも、貴方とは永遠にサヨナラです。バイバーイ。
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