愛すべき「オアシス時間」
私には、このために生きているといっても過言ではないほどいとおしく、幸せな「オアシスタイム」があります。
それは、バスや電車に乗りながら、窓越しの景色をただひたすらにぼんやり眺めているときです。
「ぼんやり」というと、ぼーっとして何も考えていないようですが、実はいろいろな感情や思考が常に頭の中を駆け巡っています。
ですが、なぜでしょうか?
普段であれば、あれこれ考えているうちにおのずと不安やネガティブな考えが生まれてくるのに、このときばかりは不思議とそのような気持ちになりません。
むしろ自然と前向きになれて、優しくポジティブな感情が私を穏やかに包みこんでくれる。
馴染みのある場所も、見ず知らずの土地も、空や草木、建物すべてが不思議なくらい特別に感じられ、きらきら輝いて見える。
もちろん、眺望の良いレストランや展望台から眺める静かな風景もたまりませんが、乗り物から見える景色が次から次へと新しく移り変わっていく様子に 私の心はいっそう踊り出すのです。
誰にも邪魔されたくない、とっておきの時間。
私だけの素敵なひととき。
私がこの先の人生で、なにか大きな壁に立ちはだかったとき、そのときはきっと気が済むまで、遥か遠い場所へひとり、列車の旅に出かけることでしょう。
みなさんの「オアシス時間」も知りたいので、良ければぜひ教えてください。