小豆粥(十五日粥)
小正月(旧暦の1月15日でその年の最初の満月の日)の朝には、米と小豆を炊いた小豆粥(十五日粥)を食べる習慣が広く見られます。
小豆の赤い色には古来より魔除けの力があると信じられていて、健康を願うハレの日のごちそうとされています。
小豆粥や七草の粥に入れられる餅のことを、「粥柱(かゆばしら)」と呼び、俳句の世界では、新年の季語とされています。
もち米はうるち米に比べて貴重であり、搗く手間もかかることから、古くは主に祭祀用として神前に供えられ、祝い事に欠かせない食べ物となってゆきました。
室町時代には酒の肴としてよく用いられていたようで、その頃から雑煮で正月を祝うことがはじまったといいます。
(「言継卿記(ときつぐきょうき)」)