きみの色
公開初日に、観て来ました。
当初は予定に無かったのですが、『聲の形』のテレビオンエア(ちょっとカット部分が…)に感化されて、ミーハーの血が騒いでしまいました。
劇場は、お馴染みの横浜ブルク13です。
東映・松竹系の箱なので、こうした東宝配給映画を公開してくれるのは、大変有難いです。
ブルクが出来る前は、川崎や鴨居のTOHOシネマズに足を運んでいましたが、若干遠いんですね。
尚、東宝配給であるのは、アニメーション制作のサイエンスSARUが、東宝傘下になったからですかね。
スクリーンはシアター11で、平日らしくガラガラ(◎)でしたが、学校の夏休み期間でもあり、台風余波の影響が多少なりともあったかも知れません。(この時間帯雨は止んでいましたが)
きみの色
[雑感]
そんなこんなで
キービジュアルから、近頃流行りの音楽バンドをモチーフとしたものかと思いきや、ミスリードでありました。
無論、バンドは結成しますし、物販でバンドスコアが出ていた程、本格的な楽曲でありましたから、看板に偽りと言う訳ではありませんし、ちゃんと演奏シーンもありました。
何なら劇伴も、序盤であの人かなぁと思っていたら、やっぱり牛尾憲輔さんでしたので、決して音楽の扱いが軽い訳では無かったですね。
いやテルミンって、寧ろ力が入ってました。
バンドは、有名になってチヤホヤされたいとか、沢山お金を稼ぎたいとかでは無く、3人が集う為の口実の様な、そう言った位置付けではあったと思います。
3人共通であれば、仮に音楽で無くとも成立した筈ではありますが、やはり音楽バンドなんですよ。
まぁ映画の惹句自体も、盛り過ぎな感じがしないでも無いのですが。
知らんけど。
さて、本編ではありますが、淡々と進んだ印象もあり、胸が熱くなる様なシーンもありましたが、全体的に控え目な雰囲気でありました。
でも、不思議と心温まると言うか、落ち着くと言うか、重過ぎる事も無く、勿論軽い訳でも無く、優しい世界が広がっていました。
3人共夫々に、秘密を抱えていた訳ですが、それは優しさ故のものであり、生き辛さと言う迄の事では無く、大きな悩みと言う事では無かったとしても、それを打ち明けられる友人を得たのですから、観ている私も幸せな気分になりましたし、それは当事者に取っての僥倖だったのは確かでしょう。
それを掴んだのは、やはり少しの勇気と行動だと思いますし、差し伸べられた手を握り返す勇気も大切なんでしょうね。
長崎が舞台で(路面電車で判別)、ミッション系の学校だったり、その(決して寮では無く)寄宿舎であったり、何ともレトロチックな雰囲気もありましたが、スマホや西九州新幹線も出て来ていましたから、紛れも無く現代でありました。
普遍的なものは、時代の移り変わりとは関係無く、その大元は変わらないのでしょう。
役者さんは、当初は正直不安を憶えましたが、話が進むに連れて寧ろ味と言うのか、等身大の雰囲気も感じられて、気にはなりませんでした。
声優さん達も抑えた自然なお芝居で、長い絡みが無かった事もあったかも知れませんが、バランスを崩す事も無かったです。
やす子さんも違和感無く、ガッキー(新垣結衣)さんも雰囲気ありました。
最後に、好い感じのエピローグもありましたね。
また、当たりを引いてしまったかも。
See you.
(了)