家族の「自分メンテナンスデー」を作ってみたはなし
夫が土曜日に歯の定期検診に行くというので、娘と二人で何をしようか考えていた。
夫が歯のメンテナンスに行くなら私たちも何かメンテナンスらしいことをしてみようか、と思いついた。
そう言えば最近、娘の髪の毛が痛み気味でブラシの通りがとても悪い。
毛が細くて癖毛のため、髪の毛がほつれ合ってブラシが通らないこともある。
そこで美容院に連れていくことにした。
いつも私の髪を切ってもらっている美容院でちょうど予約が取れたのでいそいそと娘を連れて出かけた。
席に通されてしばらく落ち着かなかった娘も徐々に場慣れし始めたのか、鏡の中の自分を興味深げに眺めていた。
20分後、娘の髪の毛は驚くほどつややかになり、明らかに先ほどとは違う、とても良い雰囲気を全身にまとっていた。
何よりも娘がマスク越しからも分かるくらい、ぱっと顔を光らせて笑っている姿が印象的だった。ちょっと驚きも混じっている様な、そんな明るい笑顔。
娘の反応を見ながら、やはり5歳とは言えど、きれいになる喜びを持っているのだな、と思った。おそらく男とか女とか、幼いとか老いているとかは関係なく、人には自分をきれいに身繕ってあげる根源的な喜びがあるのかもしれない。
娘の姿を見ながら私までとても満たされた気持ちになった。
きれいは周りの人をも幸せにするんだ。
夫は歯を綺麗にしてジムに行って運動をしてきた。
娘は髪の毛をカットしてこざっぱりした。
はて、私はどうしよう。ということで1時間ほど自分時間をもらってウォーキングに出かけた。
ウォーキング後、新しく購入したトリートメントで髪の毛を念入りに手入れし、これまた新しく購入した舌ブラシでオーラルケアをきちんとしてみた。
植物がこまめに面倒を見ると美しく育つように、自分や娘も丁寧にケアしてあげればその分だけきれいになれるのかもしれない。そしてその姿が日常の多くの場面で見られるならそれってとても嬉しいことだ。
でも全部を丁寧にやろうとすると身がもたないから、まずは娘と一緒に髪の毛を綺麗にするところから始めよう。
毎日きちんとブラシを通して、トリートメントして、きちんと乾かして。そしてたまにプロの力を借りて。
そうやってきれいの種まきをしていきたい。
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