第3回U-25短歌選手権(雑記)
振り返りのような雑記のような。
去年のいまごろ、X(Twitterだったなあのときは)をみて、U-25という短歌の賞があることを知った。
25歳以下で、25首連作で、25日〆で、25日発表って、すごい25縛りだな、と感動したのを覚えている。予選通過も25篇だったりして?と思ったが、さすがに違ったらしい。
短歌の応募を始めてちょうど一ヶ月弱くらいのときで、来年はかならず出そうと決意し、今回の応募に至りました。
まず年齢制限がある時点で、今しかつくれないものを、という思いが強くあった。
もちろんどの作品も、そのときそのときの自分にしかつくれないものではある。ただ、ある実感をもって詠みたいテーマは、感情が新鮮なうちに残しておきたい。
そういう意味で、今回の応募作は自分にとって特別で、結果はどうあれ出せてよかった!という気持ちがずっと続いていた。
発売日当日に角川『短歌』を読みたかったけれど、地域的に入荷にラグがあるので、25日はずっとそわそわしていた。電子版を買えばすぐにわかるけれど、紙でページをひらきたいというこだわり発動。
翌日夕方にやっと現物と対面し、ドキドキしながら確認したのでした。
予選通過、素直に嬉しかった。誌面に自分の歌を引かれて選評をいただくのは初めてのことで、暑さ以外の理由による汗がものすごい。活字になるのはこんなにありがたいことなのだな……。
U-25の選考座談会は、ほかの総合誌の賞に比べると優しいコメントが多い気がして、頭を下げながら読んだ。「抑制」というワードが心に残っていて、強みにも弱みにもなりそうだと思った。
座談会で特に興味深かったのは終盤、優勝作もろもろが決定したあとの穂村弘さんのコメント。みんなが秀歌を目指しているから、歌の上手い人はたくさん出てくる。歌をみてその人だとわかる「文体」の開発を、ぜひやっていってほしいというお話。(誌面でもっと詳しく話されているので、ぜひたくさんの方に読まれてほしい)
ふだん歌を詠んでいて、わたしの歌は常にわたしの好きな歌人の二番煎じなのではないか、という軽い恐怖におそわれることがある。類想の可能性とかではなくて、もっと根本的な、歌にするその過程、文字の流し込み方、みたいなところ。それが、穂村さんの仰った「文体」の話にも関わるのかな、と思ったりしました。個性という言葉で片付けるものではないようにも思うし……。言語化はむずかしいけれど、とても大事なことに穂村さんは言及している、と感じました。
つらつらのだらだらの媼になってしまった……。これからも精進したいという気持ちは変わりません。
あらためて、優勝・準優勝・選者個人賞のみなさま、本当におめでとうございます。座談会も含めてしっかりと読み返したいです。
締切が変わらなければ、U-25は来年がラストイヤー。出したい!
先日、今回の予選通過作「marriage ship」を公開しました。既に読んでくださった方々、ありがとうございます。
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