【短編小説】幸せは不幸せに支えられている2/4
なんて考えながら、道を修正してしばらく歩いていた。思いの外スーツを着た人間に頻繁にすれ違った。違う。スーツを着ているのではない。よくみるとジーンズに黒いジャケットを羽織っているだけだ。その人はただそういう雰囲気というだけで「スーツの人間が大勢いる」と思ってしまった。大勢? また間違えた。たったの2,3人だけだ。それなのにその人は大勢だと思ってしまった。
さて、目的に到着した。日本で最初の博物館にようやくたどり着いた。竹橋駅からであれば徒歩3分らしかった。公式ホームページで確