信仰深い罰当たり
おじぃと神社に散歩すると…
やれやれ
じいじとよく散歩をする。
じいじは全国の御朱印を集めて回るほど
神社仏閣が好きだ。宗派も明確。
お遍路も3回満願。信仰心がすごい。
そしてその孫娘も知らぬ間に御朱印を集めていた。
私の御朱印帳は6冊目だが信仰心というよりも
「収集癖」という方が強い。なんと罰当たり。
そんな祖父と孫娘
二人で神社へ出かけることがある。
なぜなら置いてあるのだ、じいの好物が。
『 絵馬 』が奉納されている。
たっくさんの願いやお礼が並ぶ場所を
いつもよりももっとゆっくり歩いてみて回る。
そして時折立ち止まっては、じいはケラケラ笑う。
自分が想像もしない願いを見て
叶ったお礼を読み愉快そうに過ごす。
そんな趣味がある。
信仰心の強い罰当たりな人だ。
人の絵馬を覗き見るちょっとの申し訳なさと
じいじが楽しそうに笑って過ごしている安心感。
最後に神社を出る時少しだけ足を止めて
またのんびり歩き出す。
きっとじいじなりの挨拶なのだろう。
私も願おう。
「
じいじにバチが当たりませんように。
」