ヨルダン東部の町、アズラックへ行ってきた
ヨルダンの首都アンマンから車で約1時間半。
東部の町、アズラックに1泊2日で行ってきた。
アズラックという町の知名度はあまり高くないと思う。
しかし!
アズラックは、例のあの動物が見られることで有名。
その動物とは、「アラビアンオリックス」
なんと、私のアラビア語名の「マハ」とは、このオリックスのことを指している。
マハの目は美しいというところから、女性の名前に使われるようになったんだそう。
果たして、生のオリックスを見ることができるのか。
期待に胸を膨らませながら、首都アンマンを出発。
エアポートロードを南下したあと、マダバブリッジを過ぎてからは、ひたすら東に向けて車を走らせていく。
途中からは、砂漠がメインの殺風景な景色が続いていた。
そんな中、ふと突然、右手に四角い変わった建物が見えてきた。
Qasr Al-Kharranah (ハラナ城)
8世紀初め、ウマイヤ朝の時代に建てられた。
十字軍の要塞、カリフの休憩所、あるいは隊商宿だったと言われている。
外壁には等間隔に隙間が空いていて、そこから矢や銃で迫り来る敵を狙っていたのかな、と想像させられる。
この隙間、縦長に見えるけど、部屋の中から見ると、斜めに壁が掘られているのが面白かった。
続いてアズラックに向けて車を走らせていくと、別のお城が見えてきた。
Quseir Amra (アムラ城)
実はこのアムラ城、世界遺産に登録されている。
ちなみに、ヨルダンには5ヶ所の世界遺産が登録されていて、他には、ペトラ、ウム・アルラサス、アルマグタス、サルトがある。
このアムラ城も、8世紀のウマイヤ朝時代に造られたもので、入浴施設として使われていたらしい。
イスラム教の国だというのに、壁には裸の女性が描かれているのには驚いた。
ハラナ城、アムラ城を見学した後、アズラックの街に到着。
アズラックの街の印象はというと、、、
「思ったより田舎」そして、「めっちゃ暑い!!」だった。
アンマンは30度なのに、アズラックでは37度。
太陽の日差しも強く、砂漠の中にある街なので、外にいると文字通り溶けそうだった。
Al-Azraq Castle (アズラック城)
溶けながら見学したのが、このアズラック城。
玄武岩で造られていて、どっしりとした黒いお城。
この地域を防衛するための要塞として建てられ、第一次大戦中、かの有名なアラビアのローレンスも滞在したことで知られている。
Azraq Lodge (アズラックロッジ)
この日の夜に宿泊したのは、アズラックロッジ。
アズラック自体、宿泊施設は3ヶ所くらいしかないらしい(笑)
ここはもともと英国野戦病院だったとのこと。
そういう背景を聞くと、アンティーク調の家具も、さらに良い味が出ているように感じた。
外があまりにも暑すぎたので、午後はホテル内で過ごしていた(笑)
空調がかかった部屋に、紅茶などの飲み物が充実していて、快適に過ごせた。
晩御飯は、ホテル近くのレストランにて。
ケプサを頼んだら、肉なしのケプサが出てきたのにはびっくりした(笑)
2日目は、朝の涼しいうちに、アズラック湿地帯へ。
Azraq Wetland Reserve (アズラック湿地保護区)
そもそも、アズラックという地名は、アラビア語で「青色」を意味していて、かつてこの一帯は水資源が豊富な「オアシス」だったらしい。
毎年アジアからアフリカへ向かう渡り鳥たちが、この地に立ち寄っていた。
しかし、アンマンやイルビットの人口が増えるにつれて、水の需要が増え、次第にアズラックの水資源は枯渇していったそう。
アンマンでコップ4杯の水を汲むと、そのうち1杯はアズラックからの水らしい。
アズラック湿地保護区の後は、いよいよ今回のメインイベント「オリックス」を見に、ショーマリ自然保護区へ。
Shaumari Wildlife Reserve (ショーマリ自然保護区)
ここでは、絶滅の危機に瀕していた「アラビアンオリックス」の保護に成功し、現在は繁殖を行っている。
オリックスの他にも、ダチョウ、オナガー(ドンキのような馬)、ドルカスガゼル(バンビのような動物?)もいるらしい。
2〜3時間のジープツアーでオリックスを見ることになった。
ジープを走らせると、早速オリックスの群れを見つけることができた。
喧嘩に負けた一人ぼっちのオリックスもいたが、基本的にはオリックスは群れで行動するらしい。
双眼鏡を駆使しながら、オリックスを拡大して撮影することができた。
ジープツアー中には、何度も砂嵐を見かけた。
大人しめのツアーガイドさんが何を思ったのか、猛スピードで車をバックさせながら、その砂嵐に向けて突っ込んでいった(笑)
オナガーなどの動物は見ることができなかったけど、想像以上にたくさんのオリックスをじっくりを見ることができて、大満足だった。
ぜひ、オリックスを見にアズラックへ。