空腹を、しよう
日本語では「食事をする」とか「運動をする」という言葉は使いますが、「空腹をする」という言葉は使いません。「お腹が空く」とは言いますが、「お腹を空く」とも言いません。
空腹とは自ら導く状態ではなく、やむを得ずなるものだ、という価値観が前提にあるからではないかと推測されますが、しかし空腹が体や心にもたらすメリットを考えると、空腹とはやむを得ずなるもの、というのはいかがなものかと思います。先日、も書かせていただいたように、
<空腹のメリット>
①アンチエイジング
②ダイエット
③新陳代謝上昇(美肌)
④頭の回転、記憶力上昇
⑤免疫力上昇
⑥胃腸活性化
であり、空腹とは
・無料で実践出来る
・手間が一切かからない
・効き目、即効性ともに抜群の
のサプリメントである
と考えうるわけですから、
もっと、空腹は評価されるべきですし、
むしろ、生活の一部に「空腹」があるというぐらいに、
地位が高まってほしいとすら考えます。
体脂肪増加とは飢餓に備えた生命維持装置
人間の体は「食べたいときに食べたいだけ食べられる」環境に適応しているわけではなく「食べたいときに食べられないこともよくある」状況に適応しています。当たり前の話で、長い人類の歴史のなか、日本人が食べたいときに食べたいだけ食べられるようになってからまだ60年ぐらいしか経ってません。
人類の誕生がざっくり500万年前ですから、499万9940年は「食べたいときに食べられないこともある」という前提で生きてきたことになります。だから人間には、食べられるときは出来るだけ食べて脂肪を蓄えて、食べられない時にその脂肪を糖に変換して、エネルギーに変えるという優れた生命維持装置があるのです。これが肥満の正体です。
ですから飽食の時代に生きる僕たちは、意図して「空腹をする」時間を設けなければ、余剰な糖が身体に色々な悪さをして、当たり前なのです。
具無し味噌汁ファスティング
会食などが続いて身体が重たいな、と感じた時には僕はファスティング(断食)をします。1週間ぐらいかけてやるファスティングもありますが、僕がよく行うのはタイトルの画像にも上げたように、丸1日固形食を抜き、具無し味噌汁にするという簡単なやつです。部屋の掃除と一緒で、大掃除をたまにやるより、ちょっとの掃除をちょこちょこやる方が、毒だしには効果的な気がするからです。
確かに空腹は感じますが、胃腸が休まり体が浄化していく感じが快感に変わってきます。
顕著に変わるのが頭の回転です。空腹が、記憶力や集中力、頭の回転、またモチベーションを高めることが科学的にも証明されています。動物園やサファリパークへ行くと感じますが、お腹一杯のライオンって寝そべってばかりであまり動かないですよね。一方、テレビなどで見るお腹を空かせた野生のライオンは、目をギラギラさせてインパラを追いかけています。人間も動物ですから、満腹時にはボーッとしていて、空腹時に生きるスイッチが入る、というのはある意味で当たり前のことかもしれません。
空腹により「サザエさん症候群」がなくなった!?
日曜日の夕方から月曜日にかけて、憂うつな気持ちになる症状のことを「サザエさん症候群」と言ったり「ブルーマンデー症候群」と言ったりします。僕も以前はそうでしたが、この心の不調も、空腹を取り入れた食生活改善を行ってからは、生じていません。
思えば日曜日の夕方の憂うつを感じていたころの僕の食生活は、遅く起きて惣菜パンや菓子パンなどの食事を摂り、甘いコーヒーを飲みながらお菓子をつまみ、出かけようと思いながらも体が重くてテレビの前でジッとしている、という感じだったように思いますが、そんな糖質だらけの食生活を送っていれば、明日から仕事であるとかないとかに関わらず、食後血糖の乱高下による不快感につきまとわれて当然です。僕の場合は日曜日の憂鬱は明らかに、仕事ではなく甘い物の取りすぎによる不快感でしたね。
食事を変えてみて実感していますが、僕の場合は、心の不調の大半は食事だったのではないかと感じています。