農薬を使わない枝豆と凍み豆腐のフルコース!採ってゲームして目でも楽しむ夏
誰も知らない魅力的な場所が、福島にはある。フードカートと行く「Food Camp!ツアー」の2020年8月2日は、農薬を使わない枝豆と凍み豆腐が舞台でした。
夏!青空!
枝豆をおつまみに、冷たいビールが頭をぐるぐる駆け回る晴天。
今回は「おつまみ」イメージがある枝豆をイタリアンブランチで、そして食事前から楽しみどころ満載の、熱いツアーになりました。
農薬を使わない枝豆へのこだわり
郡山市日和田町にある「椎根商店」椎根宏文さんが作る枝豆は、農薬不使用。手間がとてもかかるそうですが、なぜ農薬を使わないことにこだわるのか。
「枝豆は子どもも大好き。居酒屋でさやごとパクパク食べるのを見まして、そのさやに薬をたくさん使っているわけで。どうせ作るなら、農薬を使わず、みんなに安全な枝豆を届けたい」と椎根さんは参加者に語りかけます。
雑草も、機械でなく手でとるこだわり。味にもいい影響があるとのこと。
「おいしいのはあたり前。足が早い枝豆ですが、甘みがぬけにくいんです」。
お楽しみの収穫体験。
「さやがふくらんだものを、とってくださいね」。
一人1株とります。が、意外と難しい…「抜けない」の声も。
体に力をいれて、よいしょ!
今回は「湯あがり娘」という早生の品種。香りと甘みがよく「枝豆界のプリンセス」との声も。
「競争して採ってくださいね~」とか、
「気に入ってない人? じゃあ行きますか!」と、
椎根さんが時折語るボケとつっこみもジワります。
椎根さんの自宅に戻り、ゲーム大会!
さやを、一つずつ外してバケツに入れ、最後まで残った人が優勝です。
みなさん、さやは1株にいくつあると思いますか?
58、59、60…
まだまだです。
78、79、80‥。
平均は80くらいとのこと。
優勝者は、140でした!
本当の「楽しみ」はこれから。
椎根さんのお母様(本格シェフ!?)が、採りたてを茹でてくださいました!
「あまーい」との声続出。かたさも塩梅もイイ感じ!!
田んぼの中でレストラン
レストラン会場は、こちら!
晴天&田んぼのど真ん中。テンションあがります!
「イタリアに来たみたい!」との声も。
夏らしい演出でお出迎え。
椎根さんの乾杯で食事が始まります。
「すごい…お花のってる…」「おいしそう~」
一皿目は、枝豆畑のカポナータ。
須賀川市のイタリア料理店「フェッラゴースト」の岩﨑里美シェフが説明します。
「椎根さんの畑をイメージした一品です。カポナータは、イタリアの夏野菜トマト煮込み。その上に枝豆をのせて、畑をイメージしています。カエル、花など風景を一皿にみたてました」。
田んぼ・畑の中で食べるツアーにマッチした、いきなりメーンとも呼べる一品です。
岩﨑シェフの要望で、孫の手トラベルの竹内が、ワインをペアリング。
椎根さんやお母様とシェフとの出会いや畑の風景、こだわりの枝豆づくりなどのストーリーにあわせ、様々な料理にあうロゼ「ピロヴァノ」や、枝豆や夏野菜にあう「ファレスタ・ピニョレット」など3種類を用意しました。
夏のボッリート。イタリア風おでんのような一品。涼しげな見た目の中に、家庭料理のあったかさが込められています。
ソウルフード「凍み豆腐」
椎根さんは枝豆のほか、冬に「凍み豆腐」を作ります。
郡山のソウルフード「凍み豆腐」、知ってますか?
冬の厳しい寒さを活かし、豆腐を凍らせた食べ物。農閑期に盛んに作られ、西日本では高野豆腐といわれます。
「機械を使わず、包丁を使って一枚ずつ豆腐を切ります」
枝豆同様、手間ひまをかけた味が人気の秘密。
「夏場に(結んでつるすための)稲わらをつくります。やりたくないぐらい大変。だけど『おいしい』っていわれるのが幸せなので、これからもがんばります」。
萱沼ラグーのカッペリーニ。
「鶏肉とあわせてラグー(ミートソース)パスタに。『すま豆腐』と呼ばれる、凍み豆腐のかどの部分を使いました。普段は売り物にせず、地元の人だけが食べているとのことですが、煮込むと豆腐のうまみが出るので、特別に使いました」。
椎根さんから学んだ「地域の文化や知恵」もメニューに取り込んでいました。
デザートは「わび・さびのティラミス」。
凍み豆腐にコーヒーを染み込ませてスポンジ替わりに使用。味の濃い枝豆ともしっかり溶け合い、大地を守る椎根さんの姿も表現しています。
今回、郡山の人気日本料理店「粋・丸新」の熊倉誠シェフが、岩﨑シェフの調理を裏側でサポート。実は熊倉シェフ、昨年8月のここ椎根商店でのツアーで調理を担当し、当時は岩﨑シェフがサポートしていました。その時の出会いで今回ツアーが実現しています。
昨年は和食で、今年はイタリア料理。
連続で参加しても、枝豆や凍み豆腐の価値を、全く違う視点で楽しめますね。
ありがとうございました!!
椎根商店とフェッラゴーストのサイト:
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