「トップガン・マーヴェリック」映画から貰える楽しみをくまなく享受する
2022年7月7日
今さらですが「トップガン・マーヴェリック」を観ての感想です。
前作は36年前とのこと、ボクは映画サークルに属していた大学生でした。
そのサークルはなかなかトンがった人が集まるサークルで、トップガンを楽しめたということを言いづらい雰囲気だったことを憶えています。
バックトゥザフューチャーを名作だと言ったら、馬鹿にされたこともありました。
今観ても名作なのに。
確かに前作トップガンは知能指数低め設定の映画でした。
ムキムキの男たちが過酷な訓練の合間に、なぜかビーチバレーに興じ、その途中で主人公はシャワーも浴びずに女性の家へでっかいバイクに乗って行く。そんなムキムキマッチョ映画でした。
デートの前に疲れるビーチバレーをして、おまけにシャワーを浴びないなんて。
そんなこんなを鼻で笑うようなスノッブさがあると、映画から貰える楽しみは半減してしまいます。
美男と美女が惹かれ合ってくっついて、幸せな良い奴は不幸にも死んで、その悲しみを乗り越えようと苦しんで、わかりやすいハラハラの戦闘シーンがあり、最初はいけ好かなかった嫌な奴が、案の定最後には助けてくれて良い奴になって、空母の甲板では優勝騒ぎみたいになって、いろんなカタルシスを感じて終わる。
そんな予定調和のご都合主義でもいいじゃないか。
さて「マーヴェリック」。2作目が36年ぶりって「ハスラー」の25年を超えるインターバルです。「ハスラー2」もトムクルーズだ。
今回、前作をどこまで踏襲するか楽しみでした。
前作のパターンを踏襲すると、どういうわけか楽しいものです。
そんなコラムも以前に書いています。(ダイハード1は一次元、 ダイハード2は二次元 、ダイハード3は?)
前回を踏襲しそうなあたりを予想してみました。
・今回もムキムキの男たちが意味もなくビーチバレーをするのか
・いけ好かない嫌な奴は良い奴になるのか
・死んでしまう良い奴がいるのか
・艦橋か建物の近くを戦闘機が飛んでコーヒーがこぼれるのか
・最後に空母の甲板で優勝騒ぎみたいになるのか
などなど。誰もが予想しそうですが。
どうなったかネタバレになりますので書きません。
他にもいろいろと前作構造だと思えるシーンがありました。
いやー楽しかった!
評点は5.0としよう。またお金を払ってでも観たい満点です。甘いか。
あと2、3思ったこと。
トムクルーズと言えば、ミッションインポッシブルのイーサンハント役が板についています。板につくというより、イメージが染み付いてしまっています。この役はマーヴェリックの猪突猛進、不器用な役回りとは違ってクールでクレバーです。型破りなところは同じですが。
このあたりの違いをトムクルーズはうまく演じ分けていて、イーサンハント臭はしませんでした。さすがでした。
最近はポリコレを気遣って、いろんな人種、女性を登場させます。
黒人もアジア人も女性もトップガンの一員でした。
そんななか、中国系らしきアジア人が1人いたものの、申し訳程度の出演でした。
数年前なら、中国資本と中国市場を慮って重要な役どころだったはずです。
新しい米中関係がここに現れているようでした。
ちなみに航空自衛隊にも女性の戦闘機乗りがおられるようです。
ヒロインはジェニファーコネリーでした。我々世代には懐かしい女優さんです。ラックススーパーリッチの美少女だった印象が強いですが、現在は51歳。
前作のヒロインはケリーマクギリス、現在64歳です。最近の写真を見るとまさしく64歳の女性です。60歳ながら色気のあるトムクルーズを相手に、失礼ながらラブシーンは堪えられないでしょう。ジェニファーコネリーは絶妙の「ギリ」でした。
女性のほうが長生きしますが、色気の維持という面では男の方が勝っている印象です。
一般論ですが。いや、トムクルーズだけの特殊論か。
前作に出ていたメグライアンはなぜ出さなかったのだろう。奥行きが出たのに。
同じく劣化問題かな。出るのを嫌がったか。ギャラの問題か。
この迫力画面なら、IMAXレーザーで観るべきでした。
しかし関西はどういうわけか梅田にありません。IMAX最高峰のGTテクノロジーが万博公園、それに次ぐIMAX映画館は、岸和田やら箕面やら西宮にしかありません。なんばにもあるか。それでも面倒だ。
早く梅田に作ってくれい。それではまた。