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夕暮れ時にこそ。

お昼寝から目が覚めると、太陽はすでに傾きはじめていた。
時刻は午後5時。
今日は夜ごはんにピーマンが食べたいと思っていたけど、肝心のピーマンが冷蔵庫になかったので近所のスーパーまで買いに行かないといけなかった。

とりあえず、せこせこと服を着替え、財布とエコバッグを抱えてサンダルを履く。
そして、玄関のドアを開けた。
あぁ、風がはいってきていい感じ。

そうそう。
夕暮れ時って太陽が落ちてきているということもあって、日中の厚さが幾分ましになっているし、感じる風も暑さがのってきていなくて心地いいんだよな。
まさしく、夕暮れ時にこそ散歩に出かけるのがぴったりだ。

そんなことを思いつつ、スーパーまでをぼちぼち歩きはじめた。
犬といっしょに散歩している方の横を通り過ぎる。
やっぱ、そうだよね、って心の中で問いかけた。

スーパーまであと半分のところまでやってきた。
近所といってもやっぱり歩くと少し距離を感じるなぁ。

夕暮れ時にはやっぱり少しノスタルジックになってしまいがちだ。
自分についてのいろんなこと(例えば、あの時こうしておけばよかったんじゃないかなとか、先延ばしにし続けていることについて考えてみたりとか)とか、仕事についての進め方とか、日中にはあまり考えることのなかったことがどっと頭のなかを駆けめぐる。
でも、それはそれでそういう時間だからって最近は割り切るようにしている。
どこかでしっかり向き合って考えないと前には進めないから。
その時間がたまたま夕暮れ時だったってだけ。
外にいても、家の中にいても一緒。
だから、夕暮れ時にこそ自分について考える絶好の時間だと最近は思う。

遂にスーパーに到着。
ピーマンを手に取りレジに並ぶ。
一番すいてそうなところを選んだつもりが全然そうではなかった。
最終的には隣のレジで3人目の人が会計を終えたタイミングで僕もスーパーを後にすることができた。

「やっぱり、レジ選ぶのへただよなぁ。」

まぁ、夕暮れ時だから仕方ない。
そう思った。

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