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娘の思春期と息子の家族愛の思い出〜ありがとうKAT-TUN
ネットニュースでKAT-TUN解散との記事を見た。
KAT-TUNに興味はないが、彼らにまつわる思い出は結構ある。
娘が中学生になった頃、娘はKAT-TUNの赤西くんがカッコいいと言い出した。私はさほど気にもとめずにいた。
ある日、娘の部屋で娘と喋っていて、娘が開けた机の引き出しの中に赤西くんのポスターがあるのに気付いた。
「ポスター?引き出しに入れてるより壁に貼ったら?」と言ったら、
「ユウタにいろいろ聞かれるのが面倒くさい」
「なんて聞かれるん?」
「好きなん?とか、なんで?とか」
そんなことになっているとは知らなかった。そういえば娘と息子、以前ほど仲良くしていないなと思った。娘と息子は6学年違いなのである。
「わかった。ユウタにはこのことについてはユリコに何も言わないように言っておくからポスター貼っとき、な?」
そう言って私も手伝って3枚貼った。
私も田原俊彦と松田聖子ちゃんのポスターたくさん貼っていたもんなぁ。
そして2日後、息子が血相変えて訴えてきた。
「おふくろ知ってる?」、と。
ああ、見たんだなと思い、先に釘を刺した。
「そのことについてユリコに何も言うたらあかんで」
「でも知りたい!姉ちゃんがあの人達のこと好きなんか知りたい!」
「好きなんやって。だからユリコに確かめる必要はないから」
「でも姉ちゃんの口から聞きたい!」
本当に面倒くさいなと思った。が、息子は必死に訴え続けた。
「おふくろは平気なん?…姉ちゃんが家族以外の人達のこと好きでも、それでも平気なん?」
そんなふうに感じていたとは。ただ冷やかして言っているのかと思っていたが、息子にとっては家族を壊されると思えるほどの、切実な想いだったと知った。
しかし初恋もまだない、7歳の男の子に、どう説明してよいか、まるでわからなかった。私も困惑していた。でも、
「テレビに出てるひとと家族は関係ないから、心配しなくていいよ。
今のユウタにはわからないかもしれないけど、ユウタもそのうちテレビに出てるひとのこと好きになると思う。そのときがきたら今のユリコの気持ちがわかるよ。
べつに悪いことじゃない、普通のことやからね」
そう言った。息子は納得いかない表情だったが、娘に何も聞かなかったようで安心した。
家族の敵?とも思っていたようだが、息子が最初に買ったCDは KAT-TUNの『keep the faith」だった。
子ども達がいろいろお世話になった。
ありがとうKAT-TUN。