オラクルな暮らしのすすめ
私はオラクルカードが好きです。
タロットカードは歴史も古く、認知度も高いですが、
オラクルカードはせいぜい40~50年くらいなので「何ですか?それ」と訊かれることが多いです。
私が初めて買ったのはタロットカードでした。
16才のときに、書店で見つけた紫色のデッキに惹かれ、毎日通っては眺め…を繰り返し、ついにお小遣いを貯めて購入しました。
でも、ヘンなハナシですが、
当たるのがコワくて他人を占うのは止めてしまいました。
私はビビりなので、他人に何か影響を与えてしまう感じが怖かったのです。
以来、40年以上タロットカードはひとり遊びでした。
ちなみにそのカードデッキは引っ越し7回を経て失くすことなく、いつも私の傍らにありました。
今も大事に持っています。
一方、オラクルカードを買ったのはつい近年のことなのに、購入のきっかけをまったく覚えていません。
何となく惹かれるままに買ったのだと思います。
タロットカードが占いツールということは皆さんよくご存じですが、
オラクルカードは同じ占いの分類とはいえ、その性質はちょっと違います。
ドライブに例えるなら、どちらもナビに変わりないのですが、タロットカードは道案内が得意とすると、それに対してオラクルカードは「少し速度を落とした方がいいよ」とか「ガソリンが切れそうだよ」とドライブへサポートをくれる感じです。
神社やお寺でお参りした後、おみくじを引く方も多いかと思いますが、イメージとしてはそれに近いかもしれません。
おみくじも、吉兆を気にされる方が多いですが、それよりも実は和歌や漢詩にあるメッセージが大事だったりします。
小売業の現場にいたとき、私がいつも気になっていたのが「店の雰囲気」でした。
良い商品の導入とそれのより良い見せ方、店内ディスプレイ、スタッフの接遇など、力を注げばそれなりの実績はついては来るものの、「店作り」において、まだ何か出来ることがあるんじゃないかと、漠然と感じていました。
あるとき、中堅クラスのスタッフ(仮にAさん)が「Bさんに彼氏が出来たみたいで、結婚したいと言っている」と教えてくれました。
Bさんは当時30代になったばかりでしたが、小売りのセンスもあり、私が期待をかけていたスタッフです。
結婚は半年後の来年春頃に考えていると聞き、「Bさんと彼のこと、占えないですか?」とAさんは言うのです。
いきなりそんなことを持ちかけられて驚くと、私の雑談にオラクルカードやスピ系話題がちょいちょい出ることに、彼女はかねてから関心を寄せていたようでした。
その頃はタロットカードよりもオラクルカードに惹かれるようになっていて、あれこれデッキを集めてはその美しい絵柄を眺めるのが好きでした。
「私はオラクルカードマニアなんだよねー」などと、Aさんには喋っていました。
Aさんは、Bさんの彼に何か引っかかるものを感じてBさんを案じていたようでした。彼女が結婚を急いていると知り、それで、Bさんにリーディングをしてアドバイスしてほしいと言うのです。
「でもBさん本人がそれを望んでいないことにはやりようがないよねぇ」
そう答えると、Aさんは
「みんなでスピのミーティングやるのはどうですか?」と、提案をしてくれました。
うん?…なるほど。
売上施策だとか、接遇対応だとか、現実的なテーマだけでなく、スタッフ同士がわいわい楽しめて、モチベアップや意識啓発に繋がるようなものがあってもいいかもしれない。
カードリーディングは活用できるかも…
私は常々感じていた「店の雰囲気を良くする」ことに、Aさんのアイディアがしっくり来る気がしました。
女性の多い職場なので、楽しんでくれるかもしれない、そう感じたのです。
「じゃあ、スピリチュアリティな現実生活ってカンジで、スピリアルミーティングってどうかなー?」
正直言って面白半分のノリですが、スタッフだけの集まりなのだから、ガス抜き要素があったっていいじゃない、そう思いました
早速、試しに通常のミーティングを終えた後、余興的にカードリーディングを取り入れてみました。
それぞれに自分が気に入ったデッキを決めて、その中から1枚選んでもらうというやり方にしました。
最初はみんな戸惑い顔でおそるおそるカードを引きました。
もしかしたら抵抗感とか不快感を示す人もいるかもしれないという心配が少しありました。
が、それは杞憂でした。
たまたま柔軟な感性を持ったスタッフが多かったのかもしれませんが、
すごく盛り上がっちゃったのです。
何度かやるうちに「もう少し個人的にリーディングしてもらえませんか」と言ってくれるスタッフもいて、その中にBさんもいました。
そこで希望者には個別に少し時間を取ってセッション(対話式)をするようになりました。
何回かセッションを重ねるうち、Bさんは段々、自分の感情や価値観について深く思考をするようになりました。つまり、自然に自身を内観することを始めたのです。
3か月後、彼女は自ら彼氏に別れを告げました。
自分の持っていた結婚に対する執着が外れたと本人は言っていました。
そうなってみると、彼に対する見方が冷静になったというのか、彼の言動や考え方などに対して自分が抑圧していた違和感に意識が向いたと。
彼女は結婚というカタチにこだわりが強すぎて、相手のことがちゃんと見えていなかったことに気付いたのだと思います。
一方、スタッフたちはいつの間にか、つまらない小競り合いのようなことをしなくなっていました。
何かミスがあったりしても妙にまとまっているというか、意見を言い合っても「和」のようなものが構築されているというか、チームワークが上がって行きました。
「この店のスタッフはなすりつけ合いみたいなことを誰も言わないよね」と、他店の店長から言われて気づいたことでした。
「スピ☆ミーティング」が恒例になると、店を構えている施設の他部署の方や、他の店舗の店長さんも興味を示して下さる方が現れて「私にもやってください」と言われるようになりました。
さらには私の上司や、取引先の社長までもお声かけして頂いたり、その反応も意外でした。
「自分の頑張りとは別に、いつも何か見えない力が働いているという気がしてるんだよねえ」
経営に携わる方がおっしゃって下さったことは特に説得力を感じました。
しかも、このスピ☆ミーティングのことを誰も「何やってんだ!」と批判する人がいなかったことが不思議というか、今更ながら、良い職場だったんだなあと思ったりします。
その頃の方たちやその紹介で、セッションをお願いされることが職場を退いてなお続いていて、今もリモートでやらせて頂くのですが、
「そのカード、後で画像を頂けませんか」
と、お願いされることがあります。
職場でやっていたときも「このカード、撮っていいですか?」とかなりの確率で言われました。
オラクルカードはたいてい、とても美しい絵柄が多く、しかも否定的なメッセージが出ることもほとんどありません。
行く末(未来)を占うのではなく、その方本来の輝きを取り戻す後押しが目的で生まれたものだからだと思います。
そして、たまたま引いたカードは実は偶然なのではなく、100%必然の、その方にとって必要なエッセンスですから、響くカード以外、出ないのです。
なので、オラクルカードにはその人の感情や気持ちを癒す力もあるのだと思います。
余興で始めたカードリーディングでしたが、自分の感情や思いと向き合い、癒したりする時間を互いに共有し合うことで、一人ひとりの情緒が整うきっかけとなり、それが店の雰囲気を変えることに繋がったのではないかと思います。
職場のミーティングにカードリーディング⁉
何それ、遊んでるの?
そう感じる方もいらっしゃるでしょう、然り。
そうなんです。
遊んでました、真剣に(笑)
でも、デメリットは何もありませんでしたよ。
(私の退勤時刻がちょっとあれでしたけどw)
今日はダラダラと失礼しました。
では また~
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