読書感想『来るべき書物』※ネタバレ注意
今週読み終わった本は前回のユリイカpanpanya特集以来2か月頑張って読んでいたモーリス・ブランショ著作の『来るべき書物』です。
繋がりで言いますと、かなり昔ミシェル・フーコーを二冊読みましたが、そのフーコーさんが大のファンだったということでフーコーを貸してくださった方に借りたものになります。
いや~本当に難解でした。残念ながら二割も理解できたがどうかどうかってところだと思います。時代も違い、文章も難しい。太宰や夜と霧で値を上げていた自分にはレベルの高い書物でした。
書物を書いている人というのは何に駆られているのか、何を思い何を表しているのか。はたまた本人にもあずかり知らない何かを産み出しているのか。
序盤はそういう話だったと思います。
残念ながら、歴史的に知っていたウェルギリウス以外の登場人物とその著作を理解していない自分には八割、いや九割意味の分からない、何となく言いたいことは分かるような気がするという状態でした。
ただ、時々個人的に刺さる言葉が出てくるんです。例えばこの文章です。
書く側の心情は物語る側ではない自分ではわかりかねますが、例えば自分の好きな作品をまとめるとこれと近い感触を得ることがあります。
自分が取りつかれたように摂取する作品をつなぎ留めてるひとつの点があり、そこを中心として派生した作品を好んでいるのではないか、と。
このように難しい文を読み進めていると、現代人にも刺さる文章が出てくる。作品の雰囲気は違えど、文章、芸術を好きになるものはやはりどこか通じるものがある。
生まれ年がおよそ百年違ってもなにか分かり合えるような気がする、そんな文章が時たまあるんですよね。
日記の章はかなり現代人にも刺さると思います。
この文章とかわりかし日々の色んな事をTwitterに書きこむ人の気持ちと重なる部分がありませんか?
今感想を書いている自分にももちろん刺さります。こういう文章に出会う瞬間は楽しかったです。
と、まあこれ以上自分が理解できなかった、ということを長々と書いてもあれなんで、刺さった文章をまとめて終わろうと思います。
この人に今の誰でも書き、誰もが消費この社会を見せてみたいですね。
どんな言葉を残すのか。とても興味があります。
次に感想を書くことになる作品は『魔法使いの夜』か『鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説』です。
『鬼怒楯岩大吊橋ツキヌの汲めども尽きぬ随筆という題名の小説』…
鬼怒楯岩大吊橋ツキヌ、これが人名ってマジ…?
それでは最後まで読んでくださった方いらっしゃればありがとうございました。
著者Twitter:まがしき @esportsmagasiki
BGM "imbalance / Alice" by 深澤秀行
読んでいて刺さった文章まとめ
良いか悪いかは置いておいて、ね…
ネット社会でよく見るような…
歴史好きとしても重い一言…
創作全般に言える名言ですねこれ…
今の自分にも鋭く刺さる…
分かったような気になるな、ってね…
どれかが欠けたらもう書けないんだろうな…
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