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運動不足を解消せよ!

アスリートが運動指導者として活躍する為に必要な学びを提供しているメディアです。
アスリートであれば当然毎日のように身体を動かしていることでしょう。
しかしふと一般社会に目を向けてみると、驚くほど運動していない人が、驚くほどの数いることに気が付きます。
今回はそんな運動不足の問題について取り上げます。

とある会社員のリアル

学生時代に運動部に入っていた人も、就職をするとたちまち運動する時間が確保できなかったり、仕事の疲労で運動どころではなかったりして、一気に運動不足状態へと陥ります。
一般的な会社員であればだいたい午前9時から仕事を開始して、1時間の休憩を挟んで18時頃に退勤となります。
残業があれば20時頃まで働いているなんてことも珍しくありません。
そして職場と自宅の距離があれば帰宅するのは1時間後、それから食事をしてお風呂に入って就寝は24時を回り、7時には起床せねばならず、また翌日9時から仕事……これ、良くあるパターンです。
しかもこれがデスクワークだったらどうでしょうか?
本当に運動と呼べる運動をしていない状態になりますよね。
これが一般社会に生きる人々のリアルです。
もちろん個人差がありますが、まずはこういったリアルを理解しておく必要はあります。

運動不足の何がいけないのか?

先の例の様な運動不足の状態がどうやら不健康であるというのは感覚的にも分かるわけですが、具体的に何がいけないのでしょうか?
運動不足はデメリットしかありません。
ただ、そのデメリットを全て挙げると恐らく分厚い辞書の様になってしまいますので、今回はかなり簡単に説明していきます。
簡単に言うと、運動不足は病気になります。
慢性疾患のリスクは遺伝的要因、環境的要因、行動的要因に分類され、それらが複雑に入り組んでいますが、その複雑さを形作っている因子のひとつが「運動不足」なのです。
要は運動不足は病気になる立派な理由だということです。
ちなみに私たちは生物界で言うところの動物に分類されるわけですが、これは「動ける生物」という意味ではなく「動かないと生きていけない生物」という意味です。
植物はじっとしていても生きていけるのですが、動物はそうはいかないということです。
動けるからと言って調子に乗るではなく、動かないと死ぬんだと肝に銘じるべきです。

運動するとどうなる?

運動している人は病気のリスクがぐっと下がります。
先述したように慢性疾患のリスクは遺伝的要因、環境的要因、行動的要因に分類されるわけですが、遺伝的要因と環境的要因を変化させることには限界があります。
しかし行動的要因は自分の行動次第なところがあります。
その中でも運動をするというのは最も手っ取り早く取り組めると同時に、健康になる為に最も効果が高いと言われています。

どの程度運動するべき?

これまで見てきたように間違いなく「運動しましょう」と言えます。
ですが、先の例の様な生活をしている人に、アスリート気質の人間から「運動しましょう」と言われると「いや、ちょっとそんな時間も体力も気力もないし……」と思われるに違いありません。
もっと言うと運動した方がいいなんてこと、きっと誰だって知っています。
ここで問題になってくるのはまさしく、運動とはキツイものであるという発想です。
運動不足の人は多くの場合そもそも疲れているのですから、キツイ運動はしたくないに決まっています。
ですから私たちがまずもって取り組みたいのは、運動とは決してキツイことをすることを言うのではないということを伝えることです。
ちなみに、全く運動しないよりは何でもいいから運動した方がいいという研究結果もあります。
この何でもいいというのは、その辺をうろうろ動き回るとか、椅子から立ち上がってみるとか、万歳してみるとか、深呼吸してみるといった、アスリートからすれば「そんなもんでいいのか?」というレベルです。
これすら出来ていないから問題なので、これぐらいはしましょうということですね。

慣れてきたら運動量を増やそう

トレーニングの原理原則を理解していれば、急激に負荷を与えることが間違いであることは分かるはずです。
漸進的に過負荷!これが大切です。
怪我や更なる疲労蓄積のリスクに気を配りながらプログラミングしていく必要があります。
その上で、少しずつ運動量を増やしていくことが重要です。
怪我してはいけませんが、運動すればするほど良いというデータもあります。
これは逆に言えば運動しなければしないほど悪いということを意味しています。
運動不足を解消する人が増えるということは、病気になる人が減ることに繋がります。
運動指導者であれば、運動はキツイものだという固定観念を払拭させるように働きかけ、自発的に運動するように導いていきたいものですね。

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