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韓国人作家ハン・ガンさん〜知ったきっかけ〜
2024年10月10日「ノーベル文学賞は韓国の作家ハン・ガンさん」というニュースを見た。
世間?文学界?ではもう有名な方のようで、SNSでは今まで読んだ作品を挙げている人もいたが、私ははじめて知る作家さんだった。
最初は「どうせ私のわからない世界の人」と流していたけれど、2ヶ月前に韓国のチェジュ島に行ったこともあり、韓国つながりでどこか完全に捨てきれない情報だった。
その翌日ジムに行き、いつものように走りながらのYouTubeタイム、どのチャンネルにしようかと考えていて、ふとハン・ガンさんが浮かんだ。
「ハン・ガン」と検索にかけるも、ノーベル賞をとったというニュースを見繕って動画にしているものばかり。その中に一つだけ「本と服とエトセトラ」というチャンネルでハン・ガンさんの代表作「菜食主義者」が語られているものがあった。2年前の動画だけれど、このYouTuberはハン・ガンさんをこれからも追いかけていかなければならない!と熱い。先見の目があるな〜と聞いていくうちに(ランニングマシーン中)、内容にゾゾっとした。
ある日、肉類が食べれなくなり痩せ細る女性が主人公、そこから彼女の家族背景が描かれている。植物になりたい主人公、愛がない夫、軍人出身の乱暴なお父さん、身勝手な芸術家の義理兄、控えめで常識人のお姉さん。これらの登場人物を通して、単純な人、人生はいないという物語。
正直、聞いていて走りにパワーが湧くような内容ではなかった。
でも家族のアレコレはこの本のなかの問題だけでもなく、どこでもある。私も同じシチュエーションではないが、自分の何かにも重なる部分があるように感じた。不思議と身近な話に感じた。ハン・ガンさんが受賞した時に「息子さんとご飯を食べていた」というニュースを見たからかもしれない。等身大のハン・ガンさん。
ジムから帰宅して「菜食主義者」をAmazon検索したけれど、すでに売り切れだった。
その夕方本屋へ行くと、レジ横に急遽設置されたような「ハン・ガンさんコーナー」で『すべての、白いものたちの』という別の本にであった。すぐ手に取り、購入した。
この『すべての、白いものたちの』を読み終え、思いを次のnoteに書いておきたい。とにかく視点が新しくて、となりの部屋に行けたような感覚だった。
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