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インドネシアの温泉その8【チボラン温泉とその周辺2023年12月】
バンドンの南55キロにあるチボラン温泉とその周辺の温泉を巡ってきました。
想像していたよりも道は荒れておらず、そこそこ大きな町もいくつかあり、インドネシアの底力を見ました。
本当にどんな田舎に行っても、人がたくさんおり、大量の子供たちが湧き出るようにあらわれます。
日本の田舎には老人しかいませんし、そもそも人を見かけませんから、伸びていく国と衰退していく国の違いが如実に表れています。
温泉はあまり期待していなかった分、時間をかけて行った甲斐があったと思わせてくれるレベルでした。
今回行った温泉は①チボラン温泉(Cibolang)、②スカラトゥ温泉(Sukaratu)、③チャリタアラム温泉(Carita Alam)の3か所。
いずれもパンガレンガンという町の東側近郊にあり、セットで行くのがよいと思います。
■ チボラン温泉への行き方
レンガニス温泉以来すっかり専属運転手になったGrab運転手に1日300,000ルピア+朝・昼食付でお願いしました。
朝6:30に寮を出て、近くの屋台でおかゆを食べてから現地に向かいます。
途中は棚田あるいは棚畑の景色が続きます。また、チウィデイに行く道に比べ、カーブが多く、かつ坂道の傾斜がゆるい印象です。
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ところどころ町を通過しながら、パンガレンガンの町についたのが8:30、目的地のチボラン温泉についたのが9:00でした。朝飯の時間を抜けば2時間15分ですね。
おそらく標高はそれほど高くないと思われ、日中は結構暑かったです。
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■ チボラン温泉の概要
チボラン温泉には2か所のリゾート施設があり、わたしの行ったCibolang Hot Spring Waterとティルタカメリア(Tirta Camelia)です。
ティルタカメリアの方が施設が新しく混み合っていると聞いていたので、古くすいていそうな方を選びました。
入場料:25,000ルピア
VIP:15,000ルピア(個室風呂)
合計:40,000ルピアかかります。
最初運転手の入場料や駐車場代を取られそうになったのですが、ゲートの外で待ってもらうことにして経費削減しました。
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設備はいたって普通
インドネシアによくある水色に塗った大きなプールが深さを変えながら何種類かあります。
温度は38度くらいで意外としっかりした温泉の温度です。
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これまで何か所か温泉を訪れ、観光で来ているインドネシア人の反応を見てわかってきたのは、彼らもある程度熱いお湯を期待しているということです。
しっかり熱いというのは価値あることと認識されていて、あそこのプールはもっと熱かったとか、湯口がもっとも新鮮なお湯が出ている場所という、日本人とまったく同じ感覚を持っています。
まあ汚れた服を着たまま入ってしまう人もいるわけですから、彼ら自身プールは汚れているという認識を持っているのだろうと思います。
VIPプールの様子
個室が用意されていて、新鮮なお湯が満たされています。
オーバーフローさせてくれるとうれしいのになといつも思うのは日本人だからでしょうか。
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インドネシアの温泉は、たいてい浴槽にとりつけたパイプや穴からあふれたお湯を排出するので、どんなにドバドバに注入していてもあふれたりしないのです。
もちろんざぶんと浴槽に入っても、あふれてはくれません。
残念です。オーバーフローしている温泉を見ると、見るからに新鮮な温泉というイメージが出せるんですけどね。
そうはいいつつ、新鮮なお湯に日本のスタイルで入れるのは、それだけで大変うれしいものです。
40度以上ありますから、温泉にしっかり入った気にもなります。
全てを忘れ、心静かに温泉に没頭できました。
泉質
単純温泉かと思うほど無味無臭、色付きなしです。
前日の夜、ニンニク多めで焼きビーフンを作ったせいか、指先からニンニクの香りが漂い、うまく温泉の香りを取り込めません。完全に失敗しました。
うまくかぎ取れなかった可能性があります。
ここのお湯は、雨水が裏山の地熱に接して温められ、比較的短期間で流出しているのだろうと想像しています。そのため、温泉成分を吸収する時間があまりないんじゃないかと。
湧出口の様子
山のすそから自然に湧出しています。この手つかずの感じが非常に素晴らしいですね。
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温度が50度以上あるため、いったん裏の池にためて冷やしてから流しています。
裏山には火口(Kawahと言っていたが、おそらく噴気が出ている場所)があり、1キロほどのところにあると言っていました。
Kawah Burung(ブルン火口)と呼ばれています。
今は立ち入り禁止らしいです。猛毒ガスが出ているのかもしれません。
パイプを差してお湯を取っているのと、自然に染み出ているのとあり、一帯は非常にぬかるんでいます。
もうそこら中からじゃぶじゃぶお湯が流れ出てきる感じで、温泉好きのわたしとしては大興奮です。
わたしは染み出ているところを探しながらあちこち動き回ったため、靴がつかりびしょ濡れになってしまいました。
温泉の泉質が比較的軽めだったので、降った雨水がすぐに出てきているのだろうと考え、ということは、乾期は湯量が少なくなり、雨季は増えるのではないかと確認したら、湯量は季節に関係なく常に一定と言っていました。
思ったより長期間滞留したお湯なのかもしれません。
宿泊したい人にはヴィラあり
休日は家族連れで満室になるらしいヴィラがあります。一泊750,000ルピア(約7,000円)で8人まで泊まれるとのこと。
中は見なかったのでご紹介できずすいません。
現地の方と結婚して住み着いた日本人の女性がいるらしい
わたしのインドネシア語聞き取り能力がいまいちのため、誤認識の可能性がありますが、ジャカルタで働いていた女性がこの地に来て地元の男性と出会い、3か月で結婚したと聞きました。
結婚後もこの辺に住んでいるらしいです。電気はたぶん通っていますが相当な田舎ですから、すごい決断と思います。
いったいどんな女性なんだろうか。
■ スカラトゥ温泉への行き方と概要
Suka(好き)、Ratu(女王)なので、たぶん「女王が好き」という意味になります。
チボラン温泉を出てちょっと進むと、未舗装の荒れ道があるので右折し、5キロメートルほど進みます。
道はボコボコです。茶色く濁った深い水たまりも越えていかないといけません。
進む方向に原子力発電所でもあるのかと思わせる、巨大な水蒸気の柱が立ち昇っています。
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まさかあの水蒸気が温泉か?だとすると、とんでもない温泉ということになるぞと期待が膨らみます。
ところが、そこに行き着く前に運転手が着いたというので降りてみると、インドネシアの共同浴場にありがちな緑色の建物が立っています。
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大浴場ではなく、個室スタイルのようで、腰に布を巻いた裸のおじいさんに「ドアが開いていれば入ってよし、ドアが閉まっていたら誰かが使っているので入ってはだめだ」と教えてもらい、ドアが開いている部屋に入りました。
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「かけ湯スタイルです。事前にネットで情報収集したときは、浴槽にお湯が流れこみ満満とお湯をたたえている動画が見つかったので、お湯につかるタイプかと思っていましたが、違いました。
たまたまかもしれません。
石鹸やらシャンプーの空き袋、ペットボトルのごみが散乱しておりいまいちです。
ただお湯は新鮮ですからまあよしとして入りました。
泉質
口に含んでみるとチパナス温泉郷の「地縁願温泉」、「チパナス打たせ大浴場」と同じ味がしました。
おそらくマグネシウム-硫酸塩泉(正苦味泉)ですね。
泉源
ワヤン山から取ってきているとのこと。ここから3キロほどのところにあると言っていました。地図で見ると直線距離で1キロですから、くねくね道を換算すると3キロなんだと思います。
共同浴場裏手に取水口があり、そこからパイプで各個室にお湯を引いています。
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温泉の位置関係
地図の右端にある緑の山マークがワヤン山。
その左にあるのがスカラトゥ温泉、下がチボラン温泉、上がチャリタアラム温泉です。
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入り終わったら、地域の方へ10,000ルピアお支払いし、次の温泉に向けて出発します。
温泉自体はいまいちでしたが、インドネシアの田舎の暮らしぶりはよく見えますので、ディープな田舎を見たいという方はぜひ行ってみてください。
■ ティルタアラム温泉の概要
ここは無茶混んでるよと言われていました。わたしが混んでいる場所が好きではないと事あるごとに言っているため、気を聞かせた運転手が事前に確認してくれました。
まあここまで来たんだし、見るだけ見てみようじゃないかとやってきました。
もしかしたら、あの立ち昇る水蒸気の場所が温泉ではないかという、ほのかな期待があったのもあります。
残念ながら水蒸気とは逆方向にバイクは進んでいきました。あの巨大な水蒸気は一体なんだったのだろうか。
ついてみると確かにたくさんインドネシア人がいます。まあまああたらしめ、広々しており大きなプールが点在し、お腹がすいたり喉が渇いた人ようにお店もたくさん並んでいます。
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プールの周りには木製の休憩小屋がたくさんあり、インドネシア人グループがゆったりとすごしていました。
入場料
30,000ルピア+バイクの駐車場代5,000ルピア。
運転手にはゲートの外で待ってもらいます。
VIP施設はないです。イコール個室風呂もなし。
VIPを一生懸命説明しましたが、係の人には通じませんでした。
泉源と泉質
スカラトゥ温泉と同じ、ワヤン山から引っ張ってきているとのことです。
距離的にはこっちの方が遠いはずですが、お湯はこちらの方が熱く感じます。
また、口に含んだ感じの泉質がスカラトゥ温泉とは異なります。同じ山から引いているんですけどね。
取水口が2つあり、1つは熱く眼鏡が曇ってしまうほど、2つ目はぬるめです。違う泉質の可能性がありますが、味は2つとも一緒でした。
ぬるめの方はお湯の表面に薄い膜ができていました。炭酸カルシウムの膜かと思いましたが、プールに析出物がまったくできておらず、違うかもしれません。
新しいからまだ育っていないだけの可能性もあります。
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ここはお湯を大事に管理しているなと思いました。
プールもお湯の流れを考えて熱いところ、ぬるいところを用意してます。
とにかく湯量が豊富にあるのでプールも広く、たくさん人がいてもゴミゴミした感じにならないのがいいですね。
もしかしたら熱めとぬるめの貯水槽も、時間をかけてお湯を冷ますために、移動させて保管しているだけかもしれません。
だとしたらすばらしいですよね。
普通は水をまぜて冷まして温度調節するのに、まじりっけなしの源泉100%にこだわっているということですから。
わたしは個室風呂がないとわかり、観念して水着に着替えプールに入りました。
一番熱いところで40度以上あります。多分42度くらいあるかも。
かなりの熱さで流石にインドネシア人は誰も入ってきません。
頑張って足だけつけるくらいです。
この温泉にはなぜかハエがたくさんいるのですが、このお湯に落ちたら熱さで即死のため、お湯の流れに沿って下流の方に死骸がたくさん浮いています。
上流はきれいです。
色はポカリスエットです。日本でもたまに見る色です。
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もっと熱いのがあるよと教えてもらい、おススメのプールを試しましたが、湯口が熱いだけで全体としてはぬるめでした。
でも一番貯水槽に近い場所なので、鮮度は一番ということですね。
スタッフやその家族と思われる人たちと会話しました。
たぶん外国人がもの珍しいだけかもしれませんが、インドネシア人は非常に人懐っこくオープンなので、楽しい時間を過ごせます。
スタッフの子供と思われる小学生の男の子が英語が上手だというので話してみたら上手で驚きました。学校で習っていると言っていましたが、こんな田舎の学校ですごい教え方しているんですね。
帰りはところどころ道が渋滞していて、途中、雨宿りも兼ねゆっくり昼ごはんを食べたりしたので、下りでしたが3時間かかりました。
着いたら15時半で、今から寝るとやばいなと思いつつ、眠さに勝てず昼寝してしまいました。
温泉に入って疲れて眠るなんて、なんてすばらしい贅沢なんでしょうか。インドネシアに温泉があって本当によかった。
充実した温泉ライフを送っております。
それではまた。