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テンペのおいしい食べ方をご紹介〜インドネシアの納豆〜

インドネシアの納豆といわれるテンペは、大豆発酵食品で、健康に大変良い食べ物です。
最近筋トレを再開したので、良質なたんぱく質とアミノ酸が必要になり、テンペがあるじゃないかと考え食べ始めました。
ホエイプロテインは売っているけど高いし、自然の食品からもバランスよく取る方が筋肉にもよいと考えたのです。卵、豆腐、鶏肉などと比べるとグラムあたりのタンパク質のコストは一番安いです。

インドネシアでテンペを食べる代表的な食べ方はテンペゴレン(テンペの唐揚げ)です。確かにおいしい食べ方ではありますが、健康に悪いパームオイルまみれですし、ゴレンガン屋台(揚げ物専門の屋台)でいくらでも安く売っているので、わざわざ料理するほどのものではありません。

どうやって食べるのが美味しいのか、色々と試行錯誤していますので、この辺でいったんまとめてご紹介したいと思います。
ご参考まで★★★★★を最高点として独断で点数をつけました。


1.テンペのアヒージョ ★★★

油と相性がよいことは確定していますので、体によいオリーブオイルで調理してみました。味は普通のテンペゴレンです。まあ当たり前の結果ですね。
また、当たり前といえば当たり前ですが、マッシュルームとニンニクが一番合いました。なすもおいしかったです。
残念ながらテンペと野菜たちは若干バラバラ感はありました。テンペだけが仲間になっていない感じです。

3番目のカルパッチョの写真(右側)も混じっています。
Lodgeのスキレットは日本から手運び

材料:
- テンペ
- にんにく
- 唐辛子
- マッシュルーム
- ナス
- セロリ
- 塩少々、コショウ少々
たべている途中で、味変を起こすためライムを絞りました。

2.テンペのサイコロステーキ丼 ★★★

肉に見立てサイコロ状にカットしたテンペをごま油で炒め、弱火でじっくり中まで火を通します。最後に中火から強火で表面をパリッとさせ韓国の焼肉ソース(プルコギ風味)を絡めました。
テンペはたんぱくな風味ですから、完全にプルコギが勝り、無難な味に仕上がりました。プルコギ味です。
今回はのりをつけましたが、ごはんの上にちぎったのりを敷き詰めてからテンペを乗っけた方が合う気がしました。あと、シソがあったらよかったかも。単調な味になりがちなプルコギに、少し変化を加えたいところです。
生のバワンメラのスライスをのせてみましたが、プルコギ味が強すぎて食感の変化の効果しか出ませんでした。

材料:
- テンペ
- にんにく
- とうがらし
- バワンメラ(赤分葱)
- ごま油
- プルコギソース
- 塩少々、コショウ少々

ちなみに、この料理はわたしが調理しているところをのぞきに来た寮の警備員が、「この料理はインドネシア料理にある。今度おいしい作り方を教えてやる」と言っていました。ソースがケチャップマニスなところと、もっとたくさん唐辛子を入れて辛くするところが違います。

3.テンペのカルパッチョ ★★

生のテンペに挑戦です。新鮮なテンペを薄切りにし、軽く塩コショウしたあと、オリーブオイルとワインビネガーを振りかけます。
さらに、ライムを絞ります。
テンペに酸味を加えると、心なしかチーズっぽい風味になりました。
彩りをよくするため、セロリの葉を散らしました。インドネシアはセロリが安いです(インドネシア語でセレドリと言います)。日本で売っているものより緑が濃く細くて小さい品種ですが、味はしっかりセロリで、むしろ味はこっちの方が濃縮されているかもしれません。

他に醤油をちょろっとかけてみたり、ゆずごしょうを使ってみたりしましたが、ピンとは来ませんでした。これは合うなという感じの味にはなりませんでした。
もしかしたらイカの塩辛とかカラスミが合うかもなと思いました。もう少しパンチのある発酵食品です。こっちでは手に入らない食品なので試せません。

材料:
- テンペ
- セロリの葉
- オリーブオイル
- ワインビネガー白
- ライム半分
- 塩少々、コショウ少々

4.テンペのしゃぶしゃぶと湯テンペ ★

テンペが大豆食品ということは、豆腐と同じような調理方法が合うのではなかろうかと、豆腐といえば湯豆腐でしょ、ということでやってみました。
厚切りと薄切りでどう味が変わるのか試し、薄切りはしゃぶしゃぶ気味で、厚切りはゆっくりとだしをしみこませました。

材料
- テンペ
- 青ネギ(九条ネギっぽいが、食感は固い)
- だしの素(こんぶ、あごだし)

(別材料:ポン酢)
- しょうゆ
- ライムかレモンかよくわからない柑橘類1個
- だし汁少々

ポン酢はなんとかいける。一晩おいて馴染ませればもっと美味しくなりそう。

感想としては、テンペはイモの食感に近くホクホク感があるため、湯豆腐やしゃぶしゃぶのような感覚で調理するとあまり合わないと思いました。かつ、芋より味がしみ込みにくい気もします。肉じゃがとか、イカと里芋のようなシミシミ系の料理には合わないのではないかと思っています。

クラスメートと話しているときに、テンペを茹でる(インドネシア語でムルブスと言います)のはおいしいと思うか確認したら、よくやると言っていました。味は特につけずに茹でたテンペをそのまま食べるらしいです。
わたしのように味をつけようとするのは邪道なのかもしれません。 

5.テンペチゲ ★

4と同じ、テンペは豆腐の代替になるのではという仮説をもとに試してみた料理です。芋っぽくなってしまうのと、あまり味がしみこんでいく感じもしないので、煮込み料理には合わないのかもしれないと思いました。

寮のインドネシア人スタッフが覗き込みにきたので、「スプテンペ:テンペスープ」を作っていると説明したところ、「食べたことないな、Sup tempeか」とちょっと気持ち悪い響きだなという表情をしながらつぶやいていました。
でもインドネシア人は皆やさしいので否定で終わることはまずありません。「いろいろ調理方法を試しているんだな。えらい奴だ。」とほめてくれました。

材料
- テンペ
- キムチ
- 白菜
- えのきだけ
- ネギ
- キムチ鍋のもと(1キューブ)
- インスタント味噌汁(わかめ)
- だしの素(あごだし)

6.テンペとナツメヤシのハチミツがけ ★★★★

デザートです。
クラスメートに美味しいテンペの食べ方をいろいろ聞いている時にでました。
ナツメヤシは日本だとあまり売っているのを見ませんが、こっちではよく売られています。クルマと言います。特に断食シーズンになると売り場面積が広がるイメージがあります。
コーランに出てくるのと、ムハンマドが断食明けに食べるように言ったとか、宗教色のある食べ物です。あくまでもわたしの感想。
干してあるものなので、味は濃縮され濃厚で、ハチミツの甘味とマッチして、テンペを極上のスイーツへ変えてくれます。これは美味しいと言える料理と思います。
はちみつの味が入ることで洗練されてリッチな味わいになります。
日本だとナツメヤシは売っていないと思いますので、干し柿で代用するのはどうでしょうか。雰囲気は出ると思います。

ナツメヤシを細かく刻んでのっけてた。サンドして爪楊枝で刺してオードブルにするのもいけるかも。

材料
- テンペ
- ナツメヤシ(無い場合は、干し柿やプルーンでもイケる気がします)
- はちみつ

これは自信作だったので、寮のスタッフに試食してもらいました。美味しいと言ってはくれましたが、「できればテンペもクルマも別々に食べたい」という若干残念そうな表情でした。

7.テンペの磯辺焼き ★★★

しょうゆをつけるバージョンとつけないバージョンでやってみました。
のりは味付けのりしかなかったので、味付けのりを使用
これは意外にいけました。素朴なおやつといった感じの風味に仕上がります。しょうゆをつけない方が素朴さが増す感じがします。
しょうゆをつけると普通の味というか、しまってまとまりが出る感じです。
この料理の難点はのりを使わないといけないところですね。インドネシアはのりが無茶高いんですよね。かなりの高級料理になってしまいます。

フライパンで両面に焼き目を入れました。

材料
-  テンペ
-   のり

8.テンペとクリームチーズのオードブル ★★

テンペにバターが合いそう、チーズが合いそうな予感がしたので、テンペをクラッカーに見たて、オードブル風にしてみました。
クリームチーズと合わないことはないのですが、お互いに干渉しない味わいなので、次はもう少しチーズを強めにしてみようと思いました。例えばおろしニンニクとパセリとレモンを混ぜてみるとか、塩を足してもいいかも。パセリはないので、セロリの葉のみじん切りですね。

はちみつを入れたデザートが成功したので、一部にはちみつをかけてみたが、そんなに合う気はしない。

9.テンペスティックとサテのピーナッツソース ★★★

サテアヤムという焼き鳥料理がインドネシアにあり、わたしはたまに近所で買って来ては、家でビールを飲みながら食べます。
10本で15,000ルピア(140円くらい)、ビールの大瓶50,000ルピアとあわせて600円ほどの贅沢なひとときです。
サテはピーナッツソースをつけて食べるので、最後ソースが余ります。普段であればそのまま残さずペロペロと食べるところですが、テンペをつけて食べたらうまいんじゃないかと思い試してみました。
生バージョンと焼きバージョンで味比べです。わたしは焼いたテンペの香ばしさがピーナッツソースに合うと思いました。

左2本が焼き、右2本が生


試してないけどテンペが合いそうな予感がする料理

  • チーズフォンデュ

  • 小さいサイコロ状にカットとしてクルトン状にカリカリにしたあと、ポタージュ系のスープに入れる

  • ベーコンでテンペをくるんでつまようじで刺してフライパンで焼く。お餅やアスパラガスでやるようなやつです。

  • テンペもち。大根餅やいも餅みたいなイメージです。

  • テンペバター。じゃがバターみたいにアルミホイルで蒸し焼きにして、バターを付けて食べる。バナナの葉に包まれているので、バナナの葉で蒸し焼きにする方が合うかもしれない。バターと塩辛がいいかも。

テンペにご興味がある方はぜひお試しください。



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