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ボゴール観光2泊3日 温泉巡り編 2日で9カ所まわる

観光編に続き、温泉巡り編です。

ボゴールの周辺にはたくさん温泉があり、なかでも集積しているのは街の東側15キロほどの場所(パンチャール山周辺)と、西南西20キロほどの場所(サラック山周辺)です。
おそらくこれらの温泉の熱源はこの火山なんだろうと思います。

2日に分けて回ることに決め、初日(土曜)がパンチャール山周辺、2日目(日曜)がサラック山周辺を狙います。

全体的には並みの温泉という印象です。といってもすべて源泉かけ流しですから日本の温泉の泉質よりは上ですし、中にはハイレベルの温泉もありました。

そしてボゴールの温泉の良いところは、ゴミが圧倒的に少ない。
浴槽で石鹸やシャンプーを使って洗っている人を一人も見ませんでした。
温泉文化として洗練されてきているかもしれません。インドネシアの明るい未来を見た気がしました。


1.初日の温泉

レンタルバイクはどこも予約でいっぱい
さすがに3連休です。バイクが山のように並んでいるのに、予約なしでは借りれませんでした。
グラブの運転手と交渉して、まわってもらうことにします。

片道74,000ルピア(740円)を往復+5カ所の温泉をまわってもらい20万ルピア(2000円)になりました。
この運転手はまだ運転手になったばかりのためか道を知らず、また道も難しいのか迷ってばかりいました。

また、ボゴールの郊外の道はかなり悪いです。
地方都市に行ってもこれよりましな場所がたくさんありますので、意外な印象でした。

(1)Lembah Alam Tirta(レンバ・アラム・ティルタ温泉)

まずは街の東側の集積地に向かいました。パンチャール山(Gunung Pancar)から湧き出る温泉を利用した温泉施設がたくさん集まっている場所です。

レンバ・アラム・ティルタ温泉は川沿いにあり、おそらく川沿いにお湯を引っ張ってきているか、ポンプでくみ上げていると思います。
お湯はうっすらと土類泉らしい感じはしますが、鉄や塩けはありません。

貸し切り風呂
一般浴槽

温度は37度くらいのぬる湯です。
貸し切りの方もぬる目です。
わたしは一般の方に入りました。こっちも貸し切り状態でした。

普通の温泉という感じがします。インドネシアでいい温泉ばかりはいっているので感覚がマヒしていますが、源泉かけ流しの温泉ですから、日本の普通の温泉の泉質よりは上です。

(2)Kawah Merah (カワ・メラ温泉)

次に向かったのはTirta Arsantaという高級ホテルについている温泉でしたが、貸し切りのみで35万ルピア(3500円)と言われ、断念。
公衆温泉を教えてもらい、そっちに向かうことにしました。

川つたいに下の方に歩いていくと、ありました。

15000ルピア このゲートでお金を払い下に降りていく

茶色い温泉です。
メラというのはインドネシア語で「赤い」という意味なので、予想通りです。

お湯をなめてみると、鉄の味はしません。たぶん鉄泉じゃないです。
さっきと同じ土類泉系統の温泉と思います。
鉄泉に違いないだろうと楽しみにしてたんですけどね。

この温泉は丁度良い温度で、39度から40度くらいでしょうか。
とても気持ちよかったです。

源泉は白いホースをたどっていくと、川沿いに上流に向かって伸びていて、聞くと山から取ってきているとのことでした。

ここには貸し切り風呂もあります。
1時間で100,000ルピアするのでやめておきましたが、写真だけとりました。

友人や家族で来るのにいいかもしれません。お風呂場は広く、休憩できるあずまやもついています。

東屋(あずまや)

(3)Ojim(オジム温泉)

付近にいくつか温泉がありそうだったので、グラブの運転手にしばらく待っているように告げて、歩いて回りました。

公衆温泉から100メートルほどのところに温泉付きのホテルがありました。

レストランが併設されており、インドネシア人で混み合っていた

日帰り入浴も受け付けているので見学だけさせてもらいます。
2年前にできたばかりのホテルで、まだ少しづつ工事を続けているようです。

温泉は部屋付きの温泉だけが浴槽にお湯が入っており、みんなが入るプールの方はまだお湯が入っていませんでした。

部屋付き温泉だが、外にあるので丸見え
コンクリートの乾燥中か 棚田が見える景色のよい温泉になりそう

次にGunung Pancar Baru温泉を探しましたが、投稿者のミスのようで存在せず、そこから1キロ弱のところにあるオジム温泉を目指します。

ここはとても分かりにくいです。
目印はモスクで、モスクの横にある土の細道を下っていきます。

ここを奥に抜け左に曲がり道を下っていく

しばらく下っていくと小川を渡るようになっていて、左に曲がる道と真っすぐの道に分かれます。
そこは田んぼにそって真っすぐに進んでいきます。
バイクで行けないことはないですが、慣れていないと結構厳しいと思います。

まっすぐに進む

道は石を敷き詰めたでこぼこの道で、この先に本当に温泉などあるのだろうかと心配になるほどです。

そのうち人家があつまっているのが見え、そこに温泉があります。

ここは温度が異なる3つの小さいプールと、個室風呂があります。
わたしは追加料金を払い個室にしました。

薄暗い上にトイレのような臭いがする。オススメはしない
外の温泉で十分

お湯はやはり土類泉です。山から引湯しているというので、すべて同じところから取ってきている温泉なのかもしれません。

(4)3 Rasa(ティガ・ラサ温泉)

3つの味の温泉という意味で、別の場所でも同じ名前の温泉に入ったことがあります。源泉が3つという訳ではなさそうで、よく分かりません。

ここで入場料を払う。風呂で別にまた払う。
一つ目の温泉

ここは家族風呂と個室風呂があり、家族風呂が10万ルピア、個室風呂(テラピという)が5万ルピアします。
家族風呂というのは、カワ・メラ温泉の個室風呂と同じコンセプトで、部屋ではなく開放的なスペースになります。

こっちのほうは、敷居が低すぎるので、横の風呂が見えますし、騒ぎ声もよく聞こえる家族風呂です。プライベート感はありません。

温度はちょっとぬるめです。おそらく子供連れを意識した施設なんだろうと思いました。レストランも併設されていて、家族できてゆっくりしていくのによい場所です。

(5)Goenoeng Pantjar(ゴエノエン・パンジャール温泉)

ティガ・ラサと同じ敷地にあります。
ティガ・ラサの方に曲がらずに、道を真っすぐ下にくだっていくとあります。

ティガ・ラサはファミリー向けで、こっちは硬派な温泉です。
浴槽は一つだけ、しかも熱い。
44度くらいありそうです。
わたしが我慢して入っているうちに気持ちよくなるくらいの温度です。

足湯で熱いお湯に耐えていたインドネシア人たちは、一人だけがんばって30秒入りましたが、後の人たちは無理でした。

ブカシから来たおじさん2人は船乗りで、温泉好きです。わたしがバンドンから来たというと、いい温泉がたくさんあるのに何でボゴールにに来たの?と不思議がられました。

この温泉の受付は、「ティガ・ラサ?ぬるいだろ。こっちはちゃんと熱いぞ」と言っていました。近い温泉同士でライバル心があるのかも。

個室風呂もあります。わたしは入りませんでした。

3万ルピアで30分

2.2日目の温泉

2日目の温泉巡りは、ボゴールの南西、サラック山の周辺にある温泉群をまわります。
グラブの運転手と交渉して、全部で2500円になりました。

(6)Lembah Cipanas Kelapa 3(レンバ・チパナス・クラパティガ温泉)


Google Mapを拡大すると、この付近にあと二つ温泉が出てくるが、間違いで実際には存在しない。

この温泉はキャンプ場が併設されており、川遊びも合わせてできるため子供連れで激混でした。

テントもたくさん張ってある

スタッフに聞いたら、土日は毎回これくらい混むとのこと。
駐車場のスペースがないくらい車があふれています。

見るだけ見て混んでいたら入らずに出ようと思い、中に入っていきます。
案の定とても混んでいたものの、インドネシアあるあるで、熱いお湯には誰も入っていません。

手前が一番熱い

わたしは熱いお湯に入り堪能しました。
わたしが入っているのを見て、インドネシア人たちが自分たちも入ろうと近づいてきますが、入れないので手や足をつけるだけで去っていきます。

ぬる目の浴槽
滑り台がなくて良かった。浮き輪も見ませんでした。

(7)Karang Endah(カラン・エンダ温泉)

クラパティガから2キロほど山に入ったところにある温泉。
道は細く最後の1キロ弱は車は入れないため、すいているんじゃないかと期待していたら、日曜日なのでまあまあ混んでました。

雰囲気のよい棚田が広がる、のんびりとした感じの農村で、なかなか良いです。

Air Panas=温泉 雨季がはじまり田植えの季節になりました

温泉は一カ所あり、40度くらいあります。インドネシア人にとってはまあまあ熱いので、入っている人はほぼ無し。
温泉は無色透明。味もしません。
色が緑に見えるのは藻のせいで、お湯は単純温泉と思われます。

横にあるプールは子供たちでにぎわっています。
こちらは温泉ではなく冷たい川水です。

(8)滝見温泉(正式名称はAir Panas Karang)

カランエンダ温泉の奥に、滝のある温泉があります。
温泉のスタッフに道はないと言われるも、川を遡ればつくはずだと、川を上流に遡上してみることにしました。

雨季とはいえ、まだ始まったばかりで川の水はそれほどでもないです。なので、登っていくのに支障はありません。
そのうち、川沿いにキャンプサイトを作っている場所に出て、さらに登っていくと上の方に滝が見えました。
滝を目指して登っていくと、目的地の温泉につきます。

ただ、ちゃんとした道はあったので、帰りはそっちを通って帰りました。

写真の右上が道
こんな感じの道

滝を見ながら入る温泉は、日本で何カ所か入ったことがありますが、インドネシアではたぶん初めてだと思います。

湯舟は2か所あり、熱湯とぬる湯。お湯は単純温泉と思われます。
山からパイプで引湯しているお湯と、熱すぎるので滝の水を少し混ぜて温度調節しているようです。

熱いお湯の方

景色がよく、川の流れる音、滝の音の音響効果も抜群で、とてもリラックスできました。山の温泉の醍醐味です。
やはり、人里離れたところにある温泉は行くのは大変だけど満足度は高いですね。

滝から下を振り返る

ここの温泉は川をせき止めプールにしているので、冷たい川水と温泉の交換浴もできます。温泉の無限ループです。

滝つぼは浅く、滝に打たれるのも良いかも。

(9)Gunung Malang(グヌン・マラン温泉)

この温泉はJbound Geo Edu Parkの中にあるらしいです。
わたしは温泉しか行かなかったので、他の場所がどうなっているかは分かりません。
もしかしたら硫化水素の噴気が出ている地獄景観が見られるかもしれないです。
ただ、Google Mapの写真にはそれらしい写真はありませんでした。

この温泉はとてもひなびた雰囲気のある温泉です。
土日なので混んではいたものの、芋の子を洗うような状態にはなく、熱いお湯の場所は足湯だけで浸かっている人はいません。

左手前が熱い。奥に行くほど下流になり温度が下がる

わたしはみんなが一番熱いという場所に入ってみました。
泡が底から湧きだしているので、もしや足元湧出泉だろうかと思い聞くと、足元湧出でした。
浴槽の大きさからすると、相当な量が湧き出ていると思われます。

底は岩がごろごろしており、その隙間からお湯が湧き出てきます。

お湯は少し茶色っぽく、味は金気も塩気もない、若干のミネラルを感じる程度。おそらく土類泉でしょう。
析出物はできていないので、炭酸カルシウムの成分は少ないと思われます。ナトリウム炭酸水素塩泉(旧泉質名で重曹泉)じゃないでしょうか。

温度は42度はあり、湧出している場所は43度くらいありそう。
とても良いお湯で成分も濃そうな感じがします。

わたしが気持ちよく入っていると、足湯をしていたインドネシア人たちも頑張って入り始めます。
滝の温泉の話や、バンドン周辺の温泉の話をしました。ボゴールの人なので滝の温泉のことは知っていましたが、行ったことがある人は2人だけでした。

ボゴール最後の温泉が最高の温泉でよかった。
正直、目の肥えているわたしにとって、インパクトのある温泉はあまりなかったんです。それが、滝見温泉、足元湧出泉と最後立て続けに良い温泉に巡り合えました。

ボゴール温泉巡りはよい思い出とともに終了し、わたしはグラブバイクでホテルに向かいました。

おわり




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