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「数分間のエールを」を観た!

本日、「数分間のエールを」を観てきました。

劇場のサイトの作品情報をざっと読み、部活動でのMV制作に打ち込むティーンエイジャーを描く爽快な青春ドラマだろうと思っていました。
ところが、いざ観てみるとなかなか重いテーマで考えさせられ重厚感がある内容でした。しかしだからといって、沈痛、陰鬱、暗さとは全く無縁のアニメーション映画です。
“モノ作り”、そしてそれを発表する際に味わうジレンマなどといった葛藤を、鋭く描いた作品です。

68分という上映時間のため無駄や冗長さが無く、小気味良くストーリーが進んでいきます。かと言ってテーマの描写に淡白さは無くそこはしっかりと表現されています。
ナチュラルな展開で、ラストも希望があるもので好感が持てました。
全体的に作りに破綻は無いと言えるでしょう。

いったい誰の脚本かとエンドロールを注視していたところ、花田十輝だったので驚嘆しました。
この人の仕事はどの作品も質が高いうえ、それを続けざまに為すところに凄みがあります。

キャスティングは昨今ありがちな奇をてらったものではなく、花江夏樹、伊瀬茉莉也、内田雄馬ら言わば専門家の声優を起用しているため、大変安定感があり安心して観ていられます。中でも外崎大輔役の内田雄馬は存在感があり好演だったと思います。

職業であろうと趣味であろうと、“モノ作り”に関わる人はとにかく観てほしいと思います。
大変良い映画で、観て大正解でした。

入場者プレゼントのクリアカード。
シアターの出入口付近に設置された上映作品を知らせるディスプレイ。
本日のチケット。