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「ベルサイユのばら」を観た!
昨日、劇場アニメ「ベルサイユのばら」を観てきました。
実は私、原作を読んだことが無いのですが(「ベルばらKids」は読んでいます)、TVアニメ('79.10.10~'80.9.3)の大ファンなのです。
そのため、本作には注目していました。
製作発表時、二部作か三部作だろうと思いこんでいたところ、公開後に一部作と知り不安感がよぎりました。あれだけのストーリーを1本の映画にまとめられるだろうかというのが理由です。
確かにロザリーのエピソードがバッサリ削られている、オスカルが男として生きなければならない宿命、それについての葛藤(懊悩)の描写がもの足りないなど不満はあります。
が、さすが脚本がベテランの金春智子だけあり、113分という尺で要所をおさえ巧くまとめられていると言えます。
ミュージカ仕立てなのは驚きました。これはストーリーを進展させるものとして巧い技法だと思いました。
演出、作画も堅実で破綻が無い充実したものです。
キャラクターのタッチは驚いた描写で白目のみになるなど、ともすればギャグっぽく見えてしまいますが、原作に忠実なものとして納得できました。
キャスティングは瑕釁が無いと言ってよいでしょう。
沢城みゆきは演技に雰囲気があり巧く日頃から注目しているため、この人のオスカルには納得です。マリー・アントワネットの平野綾にも唸らされます。二人とも好演でした。
強烈に印象に残り、また惚れ込んでいる長浜忠夫・出崎統によるTVシリーズとどうしても比較してしまいます。しかし、30分で全41話(総集編1話)あるTVと113分の劇場版を単純に比較してしまうのは酷かもしれません。
本作は破綻が無く質が高い好感が持てる作品です。100点満点とはいかなくても、明らかに高得点の及第点で満足できるものでした。
※文中敬称略
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