平凡で素直な私
今月分の傷病手当金申請のためクリニックへと足を運ぶ。
数日前に復職すると決めてから、何となくではあるが日々の生活に気持ちいい緊張感を感じる。
受付のお姉さんに書類を渡し座れる椅子を探す。どうやら今日は混んでいるようだ。
電車や飲食店が混んでいるのは気分が滅入るが、ここは不思議とそう言った気分にはならない。寧ろ同じ釜の飯を食べた同士のような感覚になる。
まぁこちらが勝手にそういった感情を抱いているのだが。
クリニックへ受診しに来ている方たちにしたら一緒にされたくないだろうがそこはご了承いただきたい。
そんなこんなでようやく自分の順になる。
診察室に入ると、中年くらいだろうか浅黒い肌の渋い先生がおられた。
ここは若い先生ばかりだと思っていたので少々びっくりしたが逆に安心感も生まれる。
こちらの話をニコニコ聞いてくれ、話す時は言い切る。この言い切りがまた私に安心感をもたらす。
最後に「今のうちに好きな事たくさんやっちゃって!好きな事、楽しい事してもいいんだよ!」と言葉をかけてくれた。
やりたい事を考えてみる。
…冷蔵庫掃除、断捨離
何故か好きな事ではなく、今のうちにやっておいた方がいい事が最初に出てくるあたり私らしいというかなんというか…
やりたい事ってなんだろう。今度こそ自分の欲望のままに思いを巡らせる。
1人の時間がもっと欲しい!
誰にも邪魔されずゲームしたい!
うちの猫ちゃんをもっと吸いたい!
美容院とまつ毛サロンに行きたい!
新しいバッグと財布と服が洋服が欲しい!
どれもありきたりで手の届く範囲且つ、無理のない無難なチョイスだ。でもそれが今の自分にとっては丁度いい。
我儘かもしれないが全部やってしまおう。
この際買ってしまおう!
言われてすぐに実行するなんて素直過ぎるだろ…私。
などと1人ツッコミしながらやりたい事欲しい物リストを作成する。
明日からの楽しみが増えた。
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