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【詩人宣言LVIII】「よい詩人に」
「稽古すればするほど強くなれる」
元横綱の親方が言った
何人もの関取を育ててきた伊勢ケ浜親方 元横綱・旭富士だ
相撲取りはそうして強くなるのだ
さて 詩人はどうか
ぼくはそう思った
よい詩を書きたい
より多くの人に共感してもらいたい
へぇーと思ってもらいたい
感心してもらいたい
そうやって「評価」されたい
邪な考えだろうか
相撲取りは稽古に稽古を重ね強くなる
そして番付を上げていく―
そんなことに詩を書くことを重ねるなんてナンセンスだろうか
詩人にとっての稽古はなんだろう
書いて書いて書きまくるのか
古今東西のあらゆる詩を批評眼を持って読むことか
書いて読み 読んで書く
それが稽古といってよいのか
自分の形はもうできているようにも思う
今更 「ああいう」詩は書けないだろう
そうも感じている
スタイル 書き方を変える必要はないとしても
僕の場合は稽古はまだまだ足りない
腰の座らないぐにゃぐにゃした思いばかり