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足りない部品を探す作業
「私は完全。完ぺきな人間だ」と言い切れる人は少ないと思いますが、
自分を「不完全な人間だ」と認識して、真っ正面から向き合えている人は少ないのではないのでしょうか。
もし考えたことがある人がいれば、その方は自分という大きな壁とぶつかった人・乗り越えた人です。
その一人。
お笑い芸人、オードリーの若林さん。
ふとした彼の言葉に涙してしまいました。
○幼い頃から自分探し
ずっと昔から“自分探し“をしていたという若林さん。
きっかけは、他の人が簡単にできることが、できない自分に疑問を持ったことだそうです。
例えば、小学生の頃は、お知らせのプリントを家に持って帰れなかったとのこと。
持って帰らないのではなく、持って帰れない。
机の中にぐちゃぐちゃにためてしまい、「持って帰らなきゃ」と思っても、どうしてもできず、プリントも教科書も持って帰ることができなかったそうです。
それによって参観日が知らされず、後日お母様が知ることもあったそう。
高校生の頃も、4時限目からしか参加できず、ずっと椅子に座っていられなかったと。
どこが人と違うのか?という疑問です。
○自分は何かが欠けている
なぜ他の人は簡単にできることが、自分にはできないのか?
「自分は何かが欠けているようだ」
「何が違うんだろう」
そこをずっと考えてきたと、話していました。
自分を車に例え、「自分の車のボンネットを開けると、何か部品が足りないようだ。」
「みんなと同じような車なのに、なぜ自分の車は燃費が悪いように見えるのか?」
見比べて、どのパーツが足りないのか、足りない部品を探す作業だったということです。
これがつまり、自分探しです。
幼い頃からここに向き合うことは、相当しんどかったんだろうなぁと思います。
◯自分探し終了→他人への興味
若林さんですが、ある程度自分に足りない部品や理由がわかったら、今度は他人の車が気になり始めたそうです。
今いろんな番組のMCとして活躍されている若林さん。
人の話を聞くことは「人の車のボンネットを開ける作業だ」と話していました。
自分の不完全さに正面から向き合って、越えてきたことを心から尊敬します。
彼の魅力は、自分のことを客観的に見られる俯瞰力と、相手に寄り添う共感力です。
ご本人が苦しんできたからこそ、言葉が深いのですね。
自然と相手を饒舌にさせ、他の人では聞けないコメントをたくさん引き出します。
「自分の車ばかり向き合ってきたから、今は人の車に興味がある。
だからいろんな人の話を聞きたいと思う」ということでした。
◯部品が足りていなくてもいい
若林さんの幼い頃、小さな体には、大きすぎるつまずき。挫折。
私は一連の話を聞いて、思わず泣いてしまいました。
不完全さと向き合うことは、きつい作業です。
自分に足りない部品なんて、見たくないものです。そこに向き合い、乗り越えたのは本当に素晴らしいと思います。
今では自分に足りない部品を把握し、自分なりにうまくやれる方法を探し当てた様子の若林さん。
欠けててもいい。部品が足りていなくてもいい。
仕方ないじゃん、だってそうなんだもん^^
まるでそう言うかのように、自分を受け入れている姿が、カッコ良く、素敵に見えました。
そうです。欠けててもいいんです!部品が足りていなくてもいいんです!
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