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本を読む。人とつながる、まちとつながる。「まちライブラリー@まちのこベースだいご」始まります
あなたにとっての「自分らしく過ごせる場所」を教えてください。そう聞かれたら、どんな場所が思い浮かびますか。学校、図書館、自分の部屋、電車の中、公園、職場、あそこの本屋さん、近所のカフェ、行きつけの居酒屋…。
「自分らしく過ごせる時間と場所」を持ってみたい。そんなひとりの想いから始まり、全国に広がっていった取り組みがあります。それが「まちライブラリー」。誰でもどこでも気軽にはじめられる本を通した活動です。
この度、私たちまちのこ団が運営している「まちのこベースだいご」に、「まちライブラリー」のしくみを導入することにしました。その名も「だいごまちライブラリー」。茨城県大子町初の「まちライブラリー」について、運営者の想いとともに紹介したいと思います。
一般社団法人まちのこ団
まちで育つ子どもたちの"原体験を豊かにすること"をミッションに活動をしています。 《主な事業》 ▶︎移動式あそび場づくり ▶︎拠点式場づくり(まちのこベース) ▶企画運営事業|防災/地域コーディネート等
【https://lit.link/machinokodan】
まちライブラリーとは
「まちライブラリー」とは、誰でもどこでも気軽にはじめられる本を通した活動のこと。
私が「自分らしく過ごせる時間と場所」を持ってみたいという夢のような淡い想いを抱いたのは2005年のことでした。そんな想いに興味を持ち、受け止め、応援してくれた人たちとの出会いによって、2011年にISまちライブラリー(大阪府中央区)がスタートしました。
1つの本棚や、1冊の本がありそこに人が集まれば誰でも始められる活動として、オフィスビルの一画、カフェ、自宅、お寺、病院、商業施設など様々な場所に広がっています。詳しくはぜひ「まちライブラリー」ホームページをご覧ください。https://machi-library.org/
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茨城県大子町初のまちライブラリー「だいごまちライブラリー」
茨城県久慈郡大子町。北西部の県北地域に位置し、福島県や栃木県と県境を接する町。水戸駅と福島県郡山駅を結ぶローカル鉄道「JR水郡線」に乗り「常陸大子駅」で下車、昭和レトロな雰囲気が残る駅前商店街を3分ほど歩いたところに、大子町初の「まちライブラリー」はあります。
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ここはもともと、老舗の靴屋さんの一画をお借りして、私たちまちのこ団が「まちのこベースだいご」として運営していました。子ども若者世代の居場所として2021年から開いていましたが、より多くの人たちに利用してもらいたいという思いから、「まちライブラリー」をはじめることにしました。
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「まちライブラリー」公式ホームページにも載せていただきました。合わせてぜひご覧ください。https://machi-library.org/where/detail/8104/
本棚紹介
「だいごまちライブラリー」はこんな感じです。手前に本棚があり、1箱(1区画)ごと1オーナー制で、本の貸し出しや購入ができます。
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いくつか本棚をご紹介します。こちらは「言葉の海へ」さんの本棚。小説や詩集なども多く、まさに「言葉の海」に潜ってみたくなるような本が並んでいます。
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こちらは、「イバフォルニア・ベース」(※1)という、茨城県ひたちなか市にあるコワーキングスペースを運営されている方の本棚。「イバフォルニア・ベース」でも一箱本棚制度を取り入れる予定とのことで、他にも茨城県水戸市に「はちとご文庫」(※2)というまちライブラリーがあり、今後、3拠点で交流できるようなしくみも始めたいと思っています。(始めたい!)
※1:「イバフォルニア・ベース」https://ibafornia-project.jimdosite.com/
※2:「はちとご文庫」https://machi-library.org/where/detail/7866/
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こちらはまちのこ団の本棚。あそび・子ども・まちづくりに関するラインナップ。どれも読み応えがありそうです。
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本は、借りておうちで読むこともできますし、奥のフリースペースでよむこともできます。(基本料金:子ども1回100円、おとな1回500円)
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本があったから、なんとか踏ん張れた幼少期
「本は、私にとっては無くてはならない存在です。親がいわゆる転勤族で、小学生と中学生で合わせて3回の転校をしました。環境の変化に馴染めずにいたときに、本を読んでいる間だけはその苦しみとかもどかしさとかを忘れることができていました」
そう話すのは、一般社団法人まちのこ団・代表の増田大和。
それから、読んだ本の感想を友人とシェアしたり、知人のおすすめの本を聞いたりするコミュニケーションの面白さにはまっていったそう。
「本屋という空間も好きで、特に大学時代に神保町が身近な場所だったこともあり古本屋さんも好きで、本にまつわる場に関われたらいいなという憧れがありました」
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「静的なあそび」としての本の可能性
そのような中で、昨年、本を通したつながりづくりのパイオニア的存在である「みんなの図書館さんかく」(※1)運営者の土肥さんのお話を聞く機会があったそう。(※1「みんなの図書館さんかく」:https://www.sancacu.com)
「本」という、あらゆる世代が親しめるツールを使った取り組みはとても感銘を受けました。
お話を聴く中で、まちのこ団はそのツールを『あそび』としていますが、まちのこ団がいつも提供しているものが、実際に体を動かしながら五感をつかったり感情を動かしたりして楽しむ『動的なあそび』だとすれば、本は、頭を動かして五感を使ったり感情を動かしたりして物語の世界を楽しむ『静的なあそび』だと思いました。
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まちのこ団は、子どもたちの原体験を豊かにするをミッションに掲げ、あそびを通した価値提供を行っています。そしてあそびを通して『子どもや若者が自信を持って生きる社会をデザインする』というビジョンを掲げています。
『自信』とは、自分自身を信じられる力であり、それは自分自身を知る(=“自分らしさ”がわかる)ことで少しずつ培われていくものだと思っています。多様な体験や人との関わりを通して、自分自身の『できること・できないこと』『得意なこと・苦手なこと』『慈しみ・愛おしむ心』『心の揺らぎ』『憧れ』『価値観・人生観』などが少しずつわかってくることで、“自分らしさ”を知り、それが『自信』につながると考えています。
それらは、本を読むことでも培われていくと思っています。物語を通して様々な感情を疑似体験したり、知らなかった世界の話を知ったり。どんな本に興味があるか、本を読んで何を感じたか、そこには正解も不正解もありません。
自分が感じたことや考えたこと、好きな本の話などを、他の人とすることで、また新しい発見や気づきがあったりします。『自分らしさ』を否定されることなく、他者と関わりを持てる。それが本の魅力であり、本の可能性であると考えています」
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本を読む。人とつながる、まちとつながる。
まちのこベースだいごのオープンに合わせて、読書会を開催しました。といっても十分な周知もできておらず、果たして誰か来てくれるのだろうか…と不安な気持ちで待っていると、ひとりの女性がやってきました。
お話を伺うと、女性は大子町在住。本や読書会が好きで、まちのこ団のSNSを見て来てくださったそう。「まちのこベースだいご」という場所は今回初めて知りました、とのことでした。
「本」があることで「あそび」だけでは出会えなかった方々と関わりが持てるようになることを実感した瞬間でした。
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また、「だいごまちライブラリー」を通して、大子町内の方々はもちろん、町と外をつなぐようなこともできたらいいなと考えています。
「だいごまちライブラリー」がある商店街は、昭和レトロな雰囲気の残る魅力的な場所で、駅から徒歩数分という好立地でもあります。大子町自体も様々な観光資源があり、まちも人も魅力がたくさんある地域です。さらに、大子町は実は「読書のまち宣言」(※1)をしています。
(※1:大子町「読書のまち宣言」https://www.town.daigo.ibaraki.jp/page/page000211.html)
微力ではありますが、「本」がもたらす化学反応を楽しめるような場所にしていけたらいいなと思っています。ぜひ、あそびにいらしてください。そして、思い思いに過ごしてもらえたらうれしいです。
ご利用案内
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①ふらりと立ち寄る・本を読む・借りる
今のところ不定期でのオープン予定です。最新情報はまちのこ団Instagramをご確認ください。Instagramはこちら👉https://www.instagram.com/machinoko.jc/
②マイ本棚をつくる・本を販売する(オーナーになる)
Aプラン《本を置くだけコース》1,500円/月 or「年間パスポート」
Bプラン《販売・貸出可能コース》2,000円/月 or「年間パスポート」
※「年間パスポート」特典:ひと月分割引
※箱のサイズ:縦450mm×横440mm×奥行265mm
③イベントを開催する
④月1・週1店長になる
詳しくはこちらよりお問い合わせください👉machinokodan@gmail.com
(件名に「だいごまちライブラリー(申込み/問い合わせ)」の明記をお願いいたします)
場所:まちのこベースだいご(茨城県久慈郡大子町大子661-2)
運営:一般社団法人まちのこ団
協力:らっしゃいでぇご隊
(写真/文=サトウミキ)