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「育児の何が辛いのか」考えてみた~ワンオペ育児の実情
皆さん、こんにちは。
今日は、「育児の具体的に何が辛いのか」問題について、思いついたことを書いてみようかと思います。
私は、2歳になる娘の育児真っ最中なのですが、子供がいない時には、想像できなかった大変さをじわじわと感じているところです。同僚や友人の中には、2人・3人とお子さんがいらっしゃる方もいて、本当に頭があがりません。
実は、昔、私は「育児を舐めきっていました」。ハードワークの仕事をこなしていたこともあり、「育児は、大変だとはいえ、私ならもっと効率的にできる」と何故か根拠のない自信があったのです。
しかし、いざ育児をする側に立ったとき、この考えがいかに浅はかであったか、実感しています。今なら、昔の自分に説教してやりたいくらいです。
ということで、育児の何が辛いのか、箇条書きしてみようかと思います。
■ (精神疲労)「一人の時間が無い」~トイレすらゆっくりいけない問題
育児をする中で、これが一番辛かったことかもしれません。育児を始めると、自分の時間はほぼ0状態に陥ってしまいました。
今まで、会社や家の往復で、「自分の時間が無い」と思っていましたが、それでも、思い返せば、「電車の通勤中」や「コンビニにコーヒーを買いに行く5分」、「家に帰ってきてからのシャワーの10分」、「寝付くまでの30分」など、細切れに自分の時間があったのだなと後で思いました。
2歳くらいになると、少しは言葉を理解し話すようになるので、段々と楽になってきますが、2歳前くらいまでは、本当に大変です。
トイレにまでついてきて、ドアを閉めると大泣きをして、ドアをドンドン叩くのです。仕方がないので、トイレも抱っこして一緒に入りますが、もちろんじっとはしてはいません。
トイレの2,3分すら自分の時間が無いというストレス・・これは、育児をして半年、1年と時を重ねるうちに、地味に段々と消耗してきます。
■(肉体的疲労)「慢性的な睡眠不足が続く」~いつ寝れるのか先が見通せない問題
子供にもよりますが、最初の3か月は、夜3,4回は起きます。それも不定期に夜泣きが始まるので、慢性的な時差ボケのような状態になってしまいます。そして、半年くらいすると、なんとなく思考力も低下し、だんだんと決断力も無くなってきます。
3か月を過ぎると、まとまって寝てくれるようになるとはいえ、夜泣きが突然激しくなる時期があったりと、いつ眠れるのか、先が見通せないというストレスは常にあります。
これは、医者や看護師は、定期的に当直がありますが、それに似たような感覚かもしれません。当直中は、仮眠はとりますが、いつ重症の患者さんが運ばれてくるかわからないため、ある程度、すぐ起きれるようにしながら、寝ます。このなんともいえぬ緊張感は、「育児が24時間体制」と言われる根拠かもしれません。
■(肉体的疲労)「体の調子が悪くとも、育児からは逃れられない」問題
これも、やはり昔は考えられなかった辛さの一つです。私は、よく風邪をひくのですが、子供がいなければ、ある程度暖かくして寝ればすぐ良くなったりしていました。
ただ、子供がいると、夜泣きをすれば、39度だろうと40度だろうと、起きて世話をしなければなりません。自分が病気でも、震えていても、お腹が痛くても、這ってでも育児をするのです。
以前、インフルエンザや肺炎になった時があるのですが、これは、本当に辛いと思いました。息をするだけでも辛い中で、最低限の育児はこなします。子供を抱っこし、風呂に入れたり、食事をあげたり、寝なければ、寝るまでなんとか寝かせる努力をしたり。
そばに頼れる家族がいるとだいぶ違うかもしれませんが、頼れる人がいない場合は、全て一人でこなします。
これが、ワンオペの実情かと実感した出来事でした。つ・・つらい・・泣)^^;。
そして、この「緊急事態」の時に、預かってもらえる外部の場所ってあまり無いのですよね。緊急保育をやっている病院などもありますが、「予約制」だったり、「順番待ち」だったり・・。「いやいや、風邪とか予測して予約できないから!順番待ちしてるうちに、私死んじゃうから!」となってしまうわけです。
今は、笑い話で「震えながら、シャワー入れたりして、本当死ぬかと思ったわ~笑)」と話せますが、その時は、本当に笑えない状況でした。
■仕事に全力投球できない
育児中は、自分のコントロール制御外の出来事が常におきます。子供がいつ熱を出すか、夜泣きをするか、自分が風邪をもらうかわからない状態で毎日の家事・育児をこなしていくので、体力と気力をある程度温存しておかないと、いざとなった時に、自分一人で対処することはできません。
そこで、やはり、「仕事に全力投球する」という判断がなかなかできなくなってしまいます。中途半端に仕事をこなすことが許せなかった私は、なんとも歯がゆい毎日なのですが、ここ数年は、なんとか家族を守るためには、仕方のない決断かもしれないと割り切っています。
しかし、時短で少し給料は安くなってはいるものの、自分の私生活のことで仕事に支障がでたり、他の人に迷惑がかかることはやはり許されるべきことではなく、しかし、頭ではわかってはいても、周囲の人に一度も迷惑をかけることなく、仕事を続けることは不可能に近いと悟りました。
私たち育児をしている者が、できることがあるとすれば、子供がある程度手を離れた時に、その時育児をしていたり、障害を抱えていたり、助けを必要としている人の仕事を引き受けることでしか社会に返すことはできないのかもしれません。
今は、どうしようもない時には、「本当にありがとう!」と周囲の人の温かい手助けに、素直に甘えてしまうようにしています。でも、この手助けに対し、「当然と思ってはいけない」と心に誓い、その人たちが困っているときや自分の知見が役に立ちそうなことは、全て伝えたりすることで、「一方的な恩恵を受けないように」は、できるだけ心がけています。
■充電ができない~「いのちを大事に」を優先、「ガンガンいこうぜ」にはなれない
独身時代、ハードワークの仕事に命を燃やしていた時期は、3か月のプロジェクトの間、徹夜が数日続いたり、土日がほぼ無かったりといった仕事に慣れていたつもりでした。なので、育児は楽勝と思っていました。
でも、仕事と明らかに違うことは、「充電ができない」ことです。仕事は、ある程度予測できることも多く、「土日のどちらかの午前中は休める」、「3か月後にPJが終わったら、少しは休みをとれる」など、どこかで無理をしても、必ず休める日が来ると予測できたから頑張れたともいえます(休みが予測できない辛い仕事を経験しているパパもいるかもなので、いちがいに仕事が楽とか育児が大変ということではありません)。
しかし、育児は、それがありません。毎日3~5時間睡眠で、土日も子供が6時に起きれば、どんなに眠くても起きなければなりません。昔は、土曜日に80%まで回復していた気力と体力が、今は、常に30ー50%程度しか充電できないような感覚です。
充電ができなければ、何かあれば、すぐにレッドマーク・瀕死状態になってしまいます。ウルトラマンでいえば、赤いマークがピコンピコンとなるイメージ。
ドラクエでいえば、いつも「いのちを大事に」の作戦コマンドで戦っているようなものです。「ガンガン行こうぜ」コマンドにすれば、すぐに全滅してしまう感じかな・・。ゲームだと、お祈りすれば、生き返りますが、現実世界では、それがないので、「いのちを大事に」コマンドで、切り抜けるしかないのですな。
まとめ:
育児って何が大変なの?
■一人の時間が無い
■慢性的な睡眠不足が続き、思考力が低下・イライラしやすくなる
■体の調子が悪くても、休めない
■体力と気力を十分充電できない
■仕事に全力投球できない
ワンオペ育児問題を最近では、マスコミが取り上げている話題の一つですが、これは、本当にやってみないとわからんのですよね。昔の自分も女だとはいえ、ここまでの大変さを予測することはできませんでした。なので、育児をメインでした経験が無い人が、育児を軽んじた発言をしたりすることは、ある意味仕方ないかもしれません。私自身がそうでしたので、何も言えません。
育児だけではなく、介護や障害など抱えた人など、様々な人が戦っているそのフィールドのことは、実際に経験しないと絶対にわからないんだろうなと思います。
私も、時が過ぎれば、育児の大変さを軽減できるような仕組みや制度など、何か貢献できることを探して行動にうつしてみたいと強く思います。
しかし、仕事で本当に辛い思いをしているパパも多くいると思うので、いちがいに育児だけが大変ということではなく、皆、それぞれ大変なフィールドで戦っているということなのでしょう。
ワンオペ育児をしているママやパパ!また、仕事で消耗しているパパ・ママ!一緒に頑張りましょう!!
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