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おぞましき、悲しきストーリー。
💡ネタバレ💡
いくつかの童話から構成された短編ミステリー。
ざっくり言うと、赤ずきんが次々と事件を
解決していく話。
『ガラスの靴の共犯者』
義理の姉たちに復讐するべく、罪を犯し、
その罪を姉に着せようとしたシンデレラ。
『甘い密室の崩壊』
義理の継母を殺めてしまった兄妹、ヘンゼルとグレーテル。
計画的な犯行を隠蔽しようとする兄のヘンゼル。しかし妹グレーテルは、赤ずきんの前でわざと犯行を仄めかすような発言や行動を取ってしまう。その理由が悲し過ぎた。
『眠れる森の秘密たち』
かなり話がややこしいので割愛。
そして最終章
『少女よ、野望のマッチを灯せ』
旅の目的である、マッチ売りの少女のいる町へ辿り着いた赤ずきん。
おばあさんの仇を打つため、少女の元へ赤ずきんは立ち向かう!
かなり読みやすいのと、伏線が巧妙で、話が展開するにつれてどんどん面白くなっていく。
そして、最終章のトリックは見事に圧巻でした!!
悲しみや憎しみの矛先をどこに向けるかで、
ハッピーエンドかバッドエンドになるかが決まる。
そんな風に思わせてくれた作品です。
けんごさんの解説も、言葉のセンスが絶妙!!
全体的に読み応えありです。
P334
善意と悪意の境目とは、どこにあるのだろうか。