2024/10/01日記_暇の背徳感
昨日は店が休みで朝から気が滅入っていた。『憐れみの3章』を観ているときは落ち着いていたものの、観終わるとふたたび胸が押されるような気持ちなった。
今日も昼過ぎから映画の予定を入れていたものの、午前中は動き回りながらやっておきたいことが終えられた。気持ちも落ち着いていた。映画を観終えてもの落ち着いていた。その後にもやるべきことができたので調子が良かった。
この調子の悪さは仕事をしてない、と思ってしまうことの背徳感に原因がある。店を営業している日にはならないし、仕込みで忙しい時もならない。忙しくしていないと気持ちが落ち着かないというか、気が滅入ってしまうというのは自分のせいではない。会社勤めをしていても、もっと働かなければならない強迫観念が消えなかった。自分の中に内面化した社会や道徳が、それこそマックス・ウェーバーの『プロ倫』みたいなことだと思う。だから自分のせいではない、と言い聞かせないといけない。どうしたらそれができるのだろう。何十年も学校という比較される制度に生きて、社会へ出てからも比較されることに晒されてきたPTSDみたいなものなのだと思う。そこから距離を取り続けていくことで、洗脳を解いていくしかない。
今日は台湾映画『本日公休』も観た。台中にある理容室の女性主人とその周りの人たちの話だった。物語性が強い作品ではなく、散髪に訪れる人との日常的なやり取りを中心としながら、家族とのちょっとした出来事がある。ゆっくりとして変化は大きくないけれど、その中に終わりと始まりがある、そんな作品だった。まわりからは小さな笑い声も聞こえたしぼくも笑った、すすり泣く音も聞こえた。俳優がとても良くって、なんとなく覚えている人もいて、何人かは作品を遡ってみようと思った。