字が書けない女子中学生とミシン
「不登校」今や聞いてもあまり驚かない言葉になった。
昔は、ある日突然クラスで姿を見なくなる同級生がいると、何で来ないのか不思議に思っていた。
私は学校がわりかし好きなタイプだったので、今思えばとても恵まれていたと思う。
それでも中学時代はいろんな場面で悩んだので、今の時代だったらどうしていたのかわからない。
昨年、初めて中学生に取材依頼をした。
彼女は中学3年生。小学校から不登校で、中学は1年生の途中から自宅でオンライン授業を受けていた。
なぜ、学校に行けないかというと「字が書けない」という学習障害が大きく影響している。
でも、彼女は単なる不登校ではない。
ミシンという強い味方がいる。6歳からミシンを使い、どんな物も自由自在に作ってしまう。
なんと中学の制服まで自分で仕上げてしまった。肌が過敏で、自分に合う生地で手作りのセーラー服を作った。緊張しながらも校舎に入っていく姿は注目されたと思う。
小学校にも通っていないのに、よく行けたなとびっくりする。
それまでの自分をリセットして、望みをかけて行ってみたのかもしれない。
今、不登校で悩んでいる子、明日にでも不登校になりそうな子はどうにかして居心地の良い場所を見つけて、なんとか身も心を守ってほしい。
自分の時代とは想像もできないほど学校は変わってしまったようだ。
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