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ありがとう、半沢直樹

相も変わらず、読書をしている。転職で忙しかろうと、結婚の準備?で忙しかろうと、資格の勉強をやっていようと、相もかわらず、読書をしている。

いまもどっぷり、「半沢直樹」にハマっている途中だ。

いまは3巻目の『ロスジェネの逆襲』というタイトルがもう少しで読み終わるところ。

ロスジェネとは、つまり、ロストジェネレーションのこと。1巻目と2巻目が、「バブル期1986年〜1991年頃」に大手銀行へ就職した半沢たちを中心に描いているのにたいして、3巻目は、「就職氷河期1993年〜2005年頃」に新卒で就職活動をしていた「ロスジェネ期」の人たちが活躍するすがたがメインで描かれる。もちろん、半沢も主役なので頻繁に出てくるのだが。

考えてみれば、こんなに不遇は話はない。たまたまその時代に生まれたからといって、就活やしごとで苦労をして、ちょっと上の世代(バブル期入社)の人はたいした実力がなくても出世していく。小説なので「こんなことはないだろう…」というシーンはよくあるのだが、それに近い状況もきっとあるからこそ、この話がこんなに人気で支持されているのだと思う。

僕じしん、転職活動が大詰めをむかえて、と言いたいところなのだけれど。今後また、このnoteで書くことになるだろうが、ちょっと風向きが変わってきた。

少なくない可能性で、東京近郊で転職を一からやり直すことになるかもしれない。そうなればもちろん、住居も京都を離れることになる。非常に悔しい、が本音という感じ。

話は小説にもどるが、「大きい会社や、やりたいことが実現できそうな会社や、福利厚生や給料などの待遇がいい会社にいくことがはたして転職の目的なのだろうか」。毎日のように僕のあたまのなかで渦巻いている。

そんなときに、大手銀行からわけあって子会社の証券会社へ出向中の半沢と、その部下(森山)とのあいだでこのような会話が繰り広げられた。ちなみに、半沢が、出身の銀行にたいしてかなり挑発的な態度をとったあとのことだ。

銀行でのやりとりをきいた森山は気後れした顔を見せた。「そんなことをして、将来、銀行に戻りにくくなりませんか」
「そんなことは考える必要がない」半沢は笑い飛ばした。「オレが考えるべきことは東京セントラル証券の利益をどう上げるか、ということだけだ。与えられた仕事に全力を尽くす。それがサラリーマンだろ」

池井戸潤/『ロスジェネの逆襲』から抜粋

「銀行に戻ったほうがいいなんてのは、錯覚なんだよ」
森山は黙って半沢を見ている。
「サラリーマンは、いや、サラリーマンだけじゃなくて全ての働く人は、自分を必要とされる場所にいて、そこで活躍するのが一番幸せなんだ。会社の大小なんて関係がない。知名度も。オレたちが追求すべきは看板じゃなく、中味だ

同上

半沢の言葉を借りて書くが、これを読んだときに僕は、「全ての働く人の真理だ」と思った。

先ほども書いたが、転職をまた最初からやり直している。いただいていた内定もすべて取り消した。いろいろと事情はあるのだけれど、「ほんとうにこの会社で僕の力を120%発揮できるのか」「中味をもとめて余りある会社なのだろうか」そう僕じしんに問いかけたときに、自信を持って頷くことができなかったことも大きい。

現実だけを見れば、いまは裸一貫無一文なのだが、複数の面接をとおして「いまの僕でも十分に闘える」という自信と経験値はついている。

ひとまず5月のあたまには千葉の実家に戻る予定。そこから面接をいっきに受ける。仕方のないこととはいえ、とにかくいまは、住み慣れた京都を離れることが、悲しくて悔しい。

曖昧なことは書けないので、時期がきたら事情をまたnoteにします。

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