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読後寸評

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読んだ本で感じたことを綴っています。 好きな作家はラディゲですが、最近よく読むのはジェンダー論。A4用紙1枚程度で、800〜1000字程の感想文です。
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2024年6月の記事一覧

漫画家相原コージさんのうつ病体験記第3弾「うつ病になってマンガが描けなくなりました退院編」‼️

漫画家相原コージさんのうつ病体験記第3弾「うつ病になってマンガが描けなくなりました退院編」‼️

本(うつ病になってマンガが描けなくなりました 退院編)

漫画家相原コージさんのうつ病体験記の第3弾です。最初の「発病篇」2冊目の「入院編」に続くもので、今回が完結編となります。1冊目の発病に至った経過や2冊目の病院での入院生活の様子は、漫画ゆえのリアルな描写で、うつ病に苦しむ筆者の心境がひしひしと伝わってきました。

ただ入院編の最後では回復の兆しが出ていたので、今回の「退院編」も発売と同時に買

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ムショメシ(刑務所の食事)の実情を書いた本「めざせ!ムショラン三ツ星」

ムショメシ(刑務所の食事)の実情を書いた本「めざせ!ムショラン三ツ星」

本(めざせ!ムショラン三ツ星)

刑務所の給食(食事)事情を書いた本です。私がこの本を知ったのは新聞の書評欄ではなく、夕刊の一般記事でした。料理好きなので早速読んでみようと本屋へ行きましたが、在庫がなく注文して取り寄せた次第です。それほど新聞で取り上げられながらも、やはり特殊な部類に属する本なのではと思います。

筆者の黒柳桂子さんは、愛知県の岡崎医療刑務所に勤務する管理栄養士(法務技官)である国

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定食屋で織りなす人情物語「定食屋「雑」」(^。^)

定食屋で織りなす人情物語「定食屋「雑」」(^。^)

本(定食屋「雑」)

「三千円の使い方」や「ランチ酒」などで人気の原田ひ香さんの小説です。私がこの作家の小説を最初に読んだのが「三千円~」で、次が「ランチ酒」でした。最初の作品は財テクの参考になりましたし、「ランチ酒」は個人的に料理と食事、お酒も好きなので、結局シリーズ3冊全部を読んでしまいました。

今回は本の題名の通り、店名が「雑」という定食屋の物語で、各章ごとに料理名が付いています。第1章が

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