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ダイエットの誤解~たんぱく質にまつわる5つの誤解~

こんにちは。パーソナル管理栄養士・ダイエットコンサルタントの三城円です。

本日はよくある「たんぱく質」と「ダイエット」についての誤解を解説します。


そもそも「たんぱく質」とは?

「たんぱく質」とは、体をつくる材料となる栄養素で、アミノ酸が多数結合した高分子の化合物のこと。「たんぱく質=プロテイン(Protein)」で、プロテインはギリシャ語で「第一となるもの」「最も大切なもの」という意味です。

私たちの体の中でたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、その量や種類、組み合わせによって、性質が異なります。中でも体内で合成(作る)ことができない9種類のアミノ酸を必須アミノ酸といいます。
必須アミノ酸は一つでも不足すると、ほかの必須アミノ酸が働くことができない(アミノ酸バランス)ため、必須アミノ酸は食事から意識して摂る必要があります。


よくあるたんぱく質とダイエットの誤解 5選

ダイエットや健康、美容のためによく言われる5つの誤解を解説します。

1. 「たんぱく質を摂ると筋肉がムキムキになる」

▶誤解
たんぱく質を多く摂ると、すぐに体がボディビルダーのように筋肉がつく

▶事実
筋肉を増やすには、たんぱく質摂取に加えて運動が必要です。通常の食事で適量のたんぱく質を摂るだけでは「ムキムキ」にはなりません。むしろ、積極的にとらないと、筋肉の量が減り、代謝が低下してしまいます。

とくに「朝ごはん」は、
・筋肉の合成のスイッチを入れる
・筋肉の分解(筋肉をエネルギー源にする)を止める
ために欠かせません。

1日に必要なたんぱく質量は「体重㎏×1.2g」。例えば、体重55㎏の人は1日に66gのたんぱく質が必要です。
実はたんぱく質は1食でたくさん食べても排出されてしまいます。そのため、1日3食にまんべんなく分けて(例の場合、1食あたり約20g強)摂ることが重要です。

たんぱく質20gの目安は「1食あたりたんぱく質を多く含む食品を100g程度」摂ること。手のひら1枚分に乗るのが100g程度です。
例)納豆+卵、肉類100g、切り身魚1切れ(100g)など

また、ごはんやパン、めんなどの主食にもたんぱく質は含まれています。
たんぱく質が多い食品と主食をセットで食べることで、1食に必要なたんぱく質量は満たすことが可能です。


2. 「ダイエット中はたんぱく質を減らすべき」

▶誤解
たんぱく質も他の栄養素と同じようにカロリー(エネルギー)があるため、ダイエット中には控えたほうがよい

▶事実
ダイエット中こそ、筋肉量を維持するためにたんぱく質が必要です。筋肉量が減ると基礎代謝量が落ち、リバウンドしやすくなります

基礎代謝量は、ヒトが生きるために最低限必要なエネルギー量で、1日に必要なエネルギー量の約60%を占めます。
また「食べて消化吸収する」ためにもエネルギーが必要です。これを「食事誘発性熱産生(DIT)」といい、1日に必要なエネルギー消費量のうち約10%がこれにあたります。

食べて燃やす体を作るためには、たんぱく質の量はしっかり確保しましょう。


3. 「肉だけがたんぱく質源だ」

▶誤解
たんぱく質は肉からしか摂れない、または肉が最も効率的

▶事実
肉類はもちろん、魚介類、卵、大豆製品(豆腐、納豆、豆乳など)、乳製品、ナッツ、ごはんやパンなどの穀物など、動物性と植物性の両方からたんぱく質を摂取できます。動物性と植物性は1:1で摂ることを意識すると効率的です。

例)
・パン(植物性)+スクランブルエッグ(動物性)+チーズ(動物性)
・ごはん(植物性)+肉野菜炒め(動物性)+豆腐入り味噌汁(植物性)


4. 「高齢になるとたんぱく質はあまり必要ない」

▶誤解
年齢を重ねるとたんぱく質の必要量が減る

▶事実
年齢を重ねるほど筋肉量が減少しやすくなるため、むしろたんぱく質摂取の重要性が増します
体の筋肉量は20~30代前半をピークに徐々に減っていきます。さらにの40代以降は、筋肉量が減るペースが加速することが言われています。年齢を重ねれば重ねるほど筋肉量の低下や骨粗しょう症を防ぐためにたんぱく質を意識する必要があります。


5. 「たんぱく質を摂れば食事全体が健康になる」

▶誤解
たんぱく質さえしっかり摂れば、他の栄養素を無視しても健康に良い

▶事実
健康的な食事には、たんぱく質だけでなく、エネルギー源になる糖質や脂質、代謝を助けるビタミン、ミネラルが重要です。特に食物繊維を摂らないと腸内環境が悪化し、健康を損なうことがあります。


さいごに…(動画付き)

いかがでしたか?たんぱく質は「動物性:肉類・魚介類・卵」と「植物性:大豆・豆製品・穀類・野菜」に含まれています。

毎食たんぱく質を意識して、体を活性化していきましょう。


■肌年齢-9歳!ズボラ管理栄養士のリアルごはん

▶ベーグル→冷凍をチン
意外にもベーグルにはたんぱく質がたっぷり含まれています(約6g)

▶目玉焼き→焼いただけ
卵1個のたんぱく質 約6g

▶味噌汁→目玉焼きの横で作る
余っていたウインナーや芽キャベツなど野菜を突っ込んで、もりもり野菜です。

▶フルーツ→最近ハマってる冷凍のライチと龍眼


出典

  • 厚生労働省,日本人の食事摂取基準(2025年版)

  • 女子栄養大学出版部「食品成分最新ガイド 栄養素の通になる 第5版」,上西一弘(2022)


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パーソナル管理栄養士三城円
日本パーソナル管理栄養士協会代表理事/San-CuBic代表 三城円です。当協会のパーソナル管理栄養士チームとともに、おいしく食べながら「内臓力アップ」と「健幸美ライフ」の情報、管理栄養士としての想いを発信してまいります。よろしくお願い申し上げます。