【フランス映画入門】 あかるくたのしいフランス映画紹介 #04
こちらはフランス映画に馴染みのない読者の皆さんが、「フランス映画って楽しそう!観てみたい!」と感じていただけるよう、明るく楽しい作品を紹介していく試みだ。
今回はその第四弾である。
ずいぶん久々の更新になってしまったが、フランス映画にだってあかるくたのしい作品はある。
どんどんいきましょう。
#09 『ラ・ブーム』 La boum (1980)
監督:クロード・ピノトー
主演:ソフィー・マルソー
とにかく一言。
主人公ソフィー・マルソー、可愛い!!!!!!
日仏ハーフを思わせる端正な顔立ちに、すらっとしたスタイル。
1,000人超えのオーディションを勝ち抜いた、華の13歳のデビュー作。
物語はベタ展開の学生恋愛もの。
フランスの中学校を舞台に描かれる。
いや、脚長いのよ。
中学生にして、雰囲気完成しちゃってるのよ。
ジーンズと無造作ヘアの組み合わせが、なぜか洒落てるのよ。
タイトルにもなっている "ブーム" っていうのは、フランスでいうホームパーティーのこと。今作ではパリのど真ん中のくせしてデカい家に、おめかしした友人たちと集い、酒の代わりにジュースを飲み、踊る。ちょっと背伸びしてブームに参加するあどけなさが可愛いし、それまでパパママに送り迎えしてもらうのも一周まわって可愛い。
フランス映画で観てたびたび思うけど、ダンスの文化はめっちゃ良いなと思う。恋人と踊ることもあれば、アイコンタクトで良い感じになった異性とその場のノリで踊ることもある。ロマンチックで良いよなあ、ダンス。
いつかやってみたい人生だった。
そういえばパリに留学したとき、知り合いのブラジル人に、ダンスする人間を鑑賞しながら飲めるバーに連れて行ってもらった。
5歳ばかりの女の子でも、ワンピースをふわっと広げてくるくる踊る。彼女はその夜のヒロインだった。
#10 『女は女である』 Une Femme est une Femme (1961)
監督:ジャン=リュック・ゴダール
出演:アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、ジャン=ポール・ベルモンド
ゴダールオタクのわたしが挙げる、アンナ・カリーナ史上いちばんコケティッシュで可愛らしい作品。
この頃ゴダールとアンナは付き合ってたか新婚だったか忘れたが、とにかく愛の絶頂期だった。画面からゴダールの「アンナ♡♡♡可愛い♡♡♡♡大好き♡♡♡♡♡」が溢れ出ている。名だたる他作品群を抜いて、アンナの魅力が最強に発揮された作品だと思う。
また、アンナを囲む二人の男性陣が面白い。
まあハンサムなのかもしれないけど、ブリアリは口うるさいし、ベルモンドは鈍臭い。格好いいかと訊かれるとちょっと惜しいギリギリのライン。
以下は別作品のレビューに書いたわたしの文章(元は誰かの解説)なんだけど、今見ても的を得ているなと感じたので再掲する。
#11 『満月の夜』 Les Nuits de la pleine lune (1984)
監督:エリック・ロメール
出演:パスカル・オジェ
みんな大好きエリック・ロメールの中でも、わたし史上「一番アガる」作品。個人的にヒロインのパスカル・オジェが大好きで大好きで、どこかのSNSのユーザー名に "オジェ" の名を使わせてもらったことがあるほどだ。
鬼美人でスタイル抜群だけど、よく見ると三白眼もきついし雰囲気も退廃的。楽しいことをしてるシーンでも何故か「仕方ないわね、付き合ってあげる」的なオーラが出る。それでいて一人、ベッドでメソメソするシーンをやらせると、やけにリアルで感情移入可能。こういう醒めた美人が好きすぎて、新しい扉を開きそうになったきっかけの作品でもある。
ストーリーはワガママな女と堅実な男の話なんだけど、ぶっちゃけ初めて観た時はパスカル・オジェが可愛すぎてそれどころではなかった。
それはそうと、ロメールはおじさんのくせに女の子の解像度が高すぎる。
ロメールに女を描かせたらまじで敵わないんだよなあ。
ロメールデビューにも是非。
第四弾は以上。
フランス映画はいいぞ!
さようなら。
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