対人スキルを馬鹿にする奴は二流 #自分を磨くnote
どうもー! 靴磨くマーケターの小東(こひ)です。
この #自分を磨くnote では25歳で結婚し、ベンチャー企業でCMOを務めながら、あちこちで靴を磨く私が、
特に若手のビジネスパーソンを対象に、普段の生活やマーケティングのお悩み、革靴の汚れをスッキリさせますっ!
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今日のテーマは「クライアントワークで、ウェブの知識以外に大事なスキルについて」です!
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今回、煽りタイトルっぽくしてしまったのですが、
実は新卒1-2年目の頃の自分が「対人スキルとかwww」て思っていた張本人でして。
ぜひ私を反面教師にして欲しく、このnoteを書きます!
■支援会社と支援先には大きな溝がある
これから私の所属するSNSマーケティング界隈を例に出しながら、支援会社と支援先企業の問題認識について説明します。
まずSNSマーケティング業界のここ数年の流れを簡単におさらい。企業のマーケティング活動にSNSを使うのは、言うまでも無く当たり前になってきました。
ただ、私がこの業界に入った2015年当時は、企業がSNSアカウントやページを開設すれば、ユーザーにガンガン見てもらえる「SNSバブル」時代でした。
が、今では企業のあいだでは一般化して「競合みんなやっている」「SNSやらないのがダサい」という風潮さえあるように思います。またプレイヤーが増えただけでなく、アルゴリズムもユーザーフレンドリーになり、企業の露出量が減らされるケースまで出てきました。
そうなると、SNSマーケティングの支援会社としては、オーガニックでアカウントを成長させて限られた枠を奪い合う戦い方は現実的ではないので、「アドテックによる配信最適化」の話や「ユーザーの自発的なクチコミの有効活用」の話になっていくわけです。
最近の事例では、「Instagramストーリーズ広告のクリエイティブを数百作って運用、AIで最適化した」とか、「中小規模のケーキ屋さんのTwitter支援で役に立ったのは、アレルギーに苦しむ子供を育てるママのコミュニティのクチコミだった」とかが該当します。
とはいえ、こうした支援会社の考えとSNSを活用したい企業の認識には溝があります。先日、私は業界の大先輩であり講演も度々拝聴している、オプトの田村さんのツイートを発見しました。
この一連のツイートは完全同意で、「あぁ、さすが田村さん、業界の第一線で戦われてきたお方や……!」と勝手ながら思ってしまいました。思わずツイートお借りしました。
ここからは私個人がここ数年で感じたクライアントワークに関わる仕事の「理想」と「現場」の難しさについて、少し解説していきます。
■導入担当者はユーザーと社内評価の板挟み
引き続き、SNSマーケティングの業界を例に話を進めます。
アカウントをじっくり育てるのが正攻法では無くなりつつあるが、社内ではフォロワーやページファン数、バズるか否かが相変わらず議論に上がりやすい。
どうしてそんな議論が巻き起こるのか、クライアントの担当者目線で少し考えてみます。
私は今まで、スポーツや小売、食品や金融、いろいろな事業者さんとお仕事しました。
私の観測範囲では、まず40~50代のマネージメントの方がいて、その下にもう少しお若い現場担当の方がSNSを指揮するケースが多かったです(年齢自体は特に重要ではないです)。
なかでも、SNSに対して、
SNSを開始することで、自社商品を生活者に広く知ってもらいたい!
こういう熱い想いがある反面、
SNSで成功事例を作り、社内で評価されたい・昇進したい!
このような担当者の裏の顔も、いくつかの案件で垣間見えました。
「インフルエンサー施策に対する上司の期待がすごくって。最後のキャンペーンはどうしてもインフルエンサー使ってくれないと、マズいんですよね!」みたいな。
本質であるユーザーコミュニケーションよりも、社内事情が出て来てしまう場面です。
ここからは私の個人的な見解ですが、
直線的に支援会社としての理論を振りかざすのではなく、「まず担当者の成功 ➡ 次に部門全体の成功 ➡ 最終的に会社の成功」というように、中長期で段階的に勝ち取らないと、Win-Winになり得ない点を強調したいです。
■ずばり、支援会社に求められるスキルとは?
成果が求められる現場担当者に、まず(この事例の場合は)SNSで分かりやすい実績を上げさせ、社内評価を確立してもらい、その後に本質的なマーケティングを支援を着手していく。
この一連の流れには、どんなスキルが必要なのでしょうか?
前提として、基本知識は超大事です。私の所属するマーケティングの世界にはいろいろな理論、フレームワークが存在します。PESTや3C分析、4PやSTP分析などなど……実務でも活躍する、非常にパワフルな思考法はたくさんあります。
ただし私たち支援会社の人間は、マーケターである前に、ビジネスパーソンです。相手企業のビジネスを成長させる「ゴール」があり、そうした理論を理解して使いこなせるかどうかは「プロセス」です。
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弊社では、SNSのプランナーを「コンサルタント」と言うのですが、コンサルティング業務は対人仕事の典型です。
私は今年に入り、自社サービスのLTV分析を行って、20件ほど長続きしている案件の担当者にヒアリングを重ねました。
その結果浮かび上がった事実は「最初に固めに見積もったキャンペーンが上手くいき、フォロワーが爆増した」や「オーガニック、広告投稿の改善結果がすぐに出た」などによって、「まず担当者や周辺の信頼を勝ち取れた」ことが最も目立った継続理由でした。
※BtoBマーケティングは組織で継続購入の意志決定を行うため、慣性が働き、一度ハマれば動きづらい、みたいな要因もありますが※
その次に多い理由も「助けて欲しそうな時に小まめに連絡してたら喜ばれた」「連絡手段や時間など、融通を利かせて柔軟に対応してくれる点が評価された」といった、柔軟対応に対する評価でした。
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それを受けて弊社では、SNSマーケティングやWebマーケティング全般の知識はもちろん、下記のようなビジネススキル・対人スキルの標準化させる制度を作り進めています。
●顧客が社内を動かせるだけの説得材料の提供能力
└IRを読んで提案する
└担当者の上長を意識した成果・資料提供
●顧客をやる気にさせるコーチング力
└担当者の秘めた気持ち(ex. 出世欲、金銭欲、承認欲求、トロフィーが欲しい、社会的欲求)を汲み取って、成果に向かって走らせる
●PM力
└ディレクション能力、仕切る力
これを見て、「いやいや、もはや『SNSマーケティングのプロ』、関係ちゃうやん!」て思う人。……それは感覚としては「正しい」んです。
私もSNSマーケティングの醍醐味は「フォロワー数増やそう」「バズらせよう」なんて小手先よりももっと先にあると信じている。分かります。
ただ、まず最初に「大きな溝」を飛び越えなくては行けないんです。
泥臭い現場で時おり必要になるのは、相手社内の「期待値を調整」したり、担当者を「元気づけたり」する、そういった抽象的なビジネススキルだったりします。
なので、あえて言います。
対人スキルを馬鹿にする奴は二流、だと。
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以上、「クライアントワークで、ウェブの知識以外に大事なスキルについて」でした!
超余談ですが、今年、靴磨きの世界一の長谷川プロのお店に革靴を磨いてもらいにいったとき、靴磨きスキル以上に気配りや場づくり、笑わせるトーク力、ケアのアドバイス力などで圧倒されました。
一流の客商売は、対人スキルの基礎から違い過ぎた(もちろん靴磨きも一級品でしたよ)。
サポートしてくれた方、いつでも靴を磨かれに来てください。