【事実】「日本には帰れません。診れないんです。」
あーあ、二度と日本に住むつもりはなかったんだけどな……
束の間の休息なんて、本当に馬鹿な考えを持ってしまったもんだよね。
「日本に帰って再発したら、死ぬだろう。」
これは10年前に医療制度が崩壊する以前に抱いた思いだった。
その時は命を救っていただいたし、相当手を尽くしてくれたと思う。
けど、もう二度と人工呼吸器には乗りたくない。
すると、再発したら待っているのは生き地獄の果ての死…… と、まぁ、こう思っていた。
人工呼吸器装着中が生き地獄なのは、おそらく万国共通だろう。
しかし、それは日本にいる時に起きてしまった。
海外移住中に再発した際には随分と治療が施され、人工呼吸器を装着せざるを得ない状況を未然に防ぐよう最善を尽くしてくれた。
運良く、呼吸は停止せずに回復。
この時、再発時に生死を彷徨わない可能性を始めて知った。
その後、短期間の旅行で日本に来ることはあっても、日本移住というか、日本を生活域にするつもりは皆無だった。
つい、骨髄移植周辺で食べた日本の飯……
そんな物に釣られて……
「治ったから、一ヶ月だけ」
このような思いは、今となっては妄想だったとしか思えない。
いや、けど……
再発すんの早すぎでしょ?
何はともあれ、当時飛行機に乗ってしまって運命は地に落ちた。
このまま、死ぬまで悔やみ続けるのかな?
海外移住できるのならば、今すぐ日本を出ることをオススメします。
今まで想像すらできない解放感と人権を手に入れることでしょう。
そうだなぁ。
貯金使い切って、最期くらい海外に戻ろうかな?
もう、疲れたよ。
標準治療を受けるために、毎月毎月凄い労力。
医者も大変なんだと思うよ。
医者は治療の意思があっても、制度に縛られてるわけだしさ。
まぁ、そこまで患者思いの人は減ってるんだろうけど。
業務として患者をこなす。目の前の人が死にそうになったら、転院させて自分は忘れて無かったことにできるんだからさ、それはそれで気楽なのかな?
現場では、色々な思いを抱く人もいるようだけど、患者が亡くなることをなんとも思わないっぽい人もいるみたい。
患者のこと考えてる医者って、今の時代もいるはずだけど。
なんだかなぁ。
後悔したって何も変わらないから、今後の計画を練らないとだけど……
はてさて、どうしたものか。
体調の安定と改善が図れたらいいのになぁ。
あーあ、なんであの時「夏休み」なんて馬鹿なこと考えたんだろう。
もし、海外移住している方がいたら、日本に戻ることは考えないことをお勧めします。
しばらく? ある程度病状が安定していたから、束の間の休息って感じで日々楽しんでいたけど、再発してしまった。
以前よりは介入が早めだから、回復も早くなるかなぁ?
期待はしたいけど、そんなこと今まであった?
そうは言っても、出来ることをやらないわけにはいかないから、持ってる手札を最大限活用して、まぁどうにかなるように持っていくしかないよなぁ。
インドから薬買うか?
切羽詰まると、人って多分なんでも出来る。
いっそのこと、インドに行くか?
アフリカにも行ってみたい。
映画の中みたいに、「何処どこの奇跡」的な、旅行したら治っちゃうとかってないのかな?
せめて、もう少し安定して、病院の世話にならなくて良い時間が伸びたらいいのになぁ。
治療だって、点滴じゃなくて、内服薬オンリーでいけたらどんなに楽か。
まぁ、けど、本気で発展途上国の詐欺や品質おかしいリスクを負ってでも、効果ありそうなの買ってみようかな?
いや、本当、どうしようかな?