自作ゲームのノベライズを自作して色々な小説投稿サイトに投稿してみたメモと雑感
■はじめに
創作オリジナルサークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。
先日、セルフマルチメディア展開やりたくなったから小説書いて公開したよ! みたいな記事を書きました。
小説投稿プラットフォームでパッと浮かんだ2箇所、「小説家になろう」「pixiv」にとりあえず投稿してみました。
今日はあとはこのnoteで一旦打ち止めです。
ゲームのあれこれほど幅広くやるぞー! という気合があるわけではありませんが、明日もう少しggって出てきたところに投稿して、その後所感を自分用メモ的にまとめてみたいなぁと思っています。
その時にこんなことを書いているのですが「少しggって出てきたところに投稿」し終わったので、「所感を自分用メモ的にまとめ」る記事となります。
書いた小説は約8000字の短編小説、挿絵はゲーム素材の編集で5枚用意、内容はオリジナルゲームのノベライズとなっています。
ゲームの情報はこちら
「ゲームのノベライズ」という点を活かして、素材を使ってビジュアル的に訴求したい……という「小説家になりたい」勢からしたら若干邪道かもしれない動機があるので、そういった観点が多くなっています。
■小説家になろう
https://ncode.syosetu.com/n4349ha/
使いやすさの体感:★★☆☆☆
挿絵 :他サイトとの連携で可
表紙画像 :設定できない
Twitter投稿時の表示はこんな感じ。冒頭数行が出る感じですね。
「なろう系」でお馴染み、多分最大手ネット小説サイトでしょうね。
素朴なUI……と言えば聞こえはいいのかもしれませんが、ちょっと古い印象を正直受けました。慣れてないのもあってか、ちょっと使いづらいです。
挿絵は「みてみん」という画像投稿サイトに投稿した画像から引っ張ってくる形で挿入可能です。
できないことはなかったものの、正直若干面倒……。
一覧画面はタイトルのテキストで表示されていて、サムネ画像を用いることはできません。タイトル芸も力の一つと言えるでしょう。
最大手だけあってか更新数は半端ではなく、トップページの新着一覧に掲載できた時間は数十分程度でした。
タイトル芸~と言いましたが、それで訴求できるのも一瞬で、読者も多く(と思われる)夢もある一方で、なかなかシビアなプラットフォームだなぁと個人的には思っています。
「各品詞の割合」を表示する非公式のサイトに漏れなく補足されるのも特徴と言えば特徴かも? ちょっとおもしろかったです。
■カクヨム
使いやすさの体感:★★★☆☆
挿絵:☓
表紙:☓
Twitter投稿時の表示はこちら。キャッチコピーが全面に出ていて、そのほか3行分のあらすじが表示されます。シンプルですが見やすいですね。
表紙画像が設定できない代わりに「キャッチコピー」「イメージカラー」を設定できるのが特徴的ですね。
トップ画面
必ずしも長文タイトルにせずとも、別途「おっ!?」という目を引くキャッチコピーで勝負できるというのは魅力があると言えるかもしれません。
また、公式主催以外に豊富な「自主企画」があり、投稿時にチェックボックスに入れるという形で気軽に参加できるのも特徴的だと思いました。
そのほとんどが「相互評価を行いましょう」といった企画となっています。
どんな界隈であれ、駆け出し中は同じ界隈同士で相互評価したり言及し合ったりで認知とビュー数を稼いでノウハウも貯めていく…というのはインターネットにおける正攻法であると言われています(※要出典)逆に言うと、それ以外で素人に陽の目が当たることはそうそうないと言ってもいいでしょう。
そういった手段が公式でフォローされているのは、これから筆一本で駆け上がっていくぜ! という大志を持ったインターネット小説家の卵にとっては大変ありがたいことなのではないでしょうか。
挿絵や表紙に画像が差し込めないのも「筆一本で勝負したい、それ以外の要素で差をつけられるのは理不尽だ」といった考えをしている場合には大変ありがたいでしょうね。言い訳できないのも辛いでしょうけど……。
総じて現在の私としてはnot for me 感は強かったのですが、非常に良く出来た投稿サイトだな、と思いました。
■エブリスタ
使いやすさの体感:★★★★☆
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示はこちら。本編に登録したタグが表示されるのが面白いですね。「&」文字化け問題は私が悪い。
モバゲーでお馴染みDeNA系の投稿サイトですね。
なんとなくですが、女性向けのイメージが個人的にはあったりします。
トップページ。なろう系とはちょっと違うのかなぁという印象
エディタは直感的で表紙や挿絵も簡単に入れられます。ルビや傍点なんかも簡単に入れられるので、最初からこのエディタで書くのとかも捗るのかもしれません。
モバゲーらしいと言えばそうなのかもしれませんが、こちらもコミュニティ機能などが充実しているようなので、駆け出しの選択肢として魅力があると言えるようにも思います。
■ノベルアップ+
使いやすさの体感:★★★☆☆
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示。横長サムネなの珍しい気がしますね(本のイメージやケータイを考慮してか縦長のところが多い)
ホビージャパンさんの小説投稿サイトです。
特徴的なのは、ゲーム的な成長要素を相互評価の後押しとしているシステムでしょうか。
他の人のを読んでレビューすると称号や経験値が増えて選べるアイコンが増えて……といったようなシステム。ログボ(?)もあります。
アイコンを自由に設定できないのはなるほどなー……と思ったりしました。
ある意味でホビージャパン様らしさを感じますね。
画像はアップロードしたものを差し込んでいく形でしたが、同じサイトの中で完結してるのでさほど煩わしさも感じなかったです。
■pixiv
使いやすさの体感:★★★★☆
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示はこちら。左右2分割もオシャレでいいですね。
イラスト投稿サイトとしてお馴染みのpixivですが、小説も投稿できるんですよね。相性的に言えば、二次創作のフックとして強そうなイメージがあります。
個人的には今回投稿したサイトの中ではビュー数もかなり多いほうでした。結構見てる人いるんだなぁという印象です。
トップページ。広く画面を使っているのが印象的ですね。
「イラストも描いて小説も書く」みたいな人にとっては、同じアカウントで自身のプロフに両方載せられもしますし良さそうな気がしますね。
■ノベリズム
使いやすさの体感:★★★★☆
挿絵:○
表紙:△
Twitter投稿時の表示はこちら。投稿した瞬間にカバー画像設定するの忘れてしまっていて、タイムラグマジックなのかサムネが汎用に……。他の方見てると、カバー画像がそのまま表示されてるっぽい気がします。
エディタも使いやすく、新着も極端に多くないゆえにトップページにも残りやすく、ビュー数も比較的多い方です。
新着一覧などはテキスト表示なので表紙イラストでドーンという戦術は取れませんね。
とはいえ全体的に失点がなかった印象で、何かの拍子に覇権を握れる未来があるのでは? と無責任に思ったりしました。頑張ってほしい。
■ノベルデイズ
使いやすさの体感:★★★☆☆
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示はこちら。サムネは地味でハッシュタグがデフォでついてないのがちょっと惜しい感じがありますね。
あの講談社様の小説投稿サイト。目立てればなんかすごいことになれるのでは!? という夢が広がりますね!!!
なんと言っても特徴的なのは「登場人物紹介」があることでしょうね。
小説もゲームもアニメも映画も、ストーリーではなくキャラを売るものだ、ということはよく言われることです。
読む側視点でも、サムネ叩いて登場人物紹介を見てみて、魅力があったら読み進める……という手段が取れるのはとてもいいように思います。
書く側としても、ここを魅力的にしないと箸にも棒にもかからない……となれば意識や能力は上がっていくような気がします。
その他「チャットノベル」という、ハウツー系サイトなどでよく見る形式の物語を投稿できるのも特徴的です。
『深夜アニメ『マジカル・カンファレンス5部』AI猫とラフ・シャッフル』第4話 チャイの宿題(ミッション) より
ゲーム的な素材と形式で書けるので、ゲ制界隈から見たら小説よりグッとハードルが低くなる形式なのではないでしょうか。読みやすさも高そうで、目につきやすさも高そうな気がします。
ビュー数も今回投稿したものの中では比較的多く、個人的には非常に好印象なプラットフォームでした。
■マグネットマクロリンク
使いやすさの体感:★★★☆☆
挿絵:○
表紙:○
特記事項:タイトル含めた情報を入れる文字数が少ない
Twitter投稿時の表示はこちら。
サイト名にもなっている「磁力」というポイントを使ったコミュニケーションが独特なサイトですね。
デイリークエストがあったりMPがあったりとゲーム的なインターフェイスなのはノベルアップ+を彷彿とさせます。
個人的に一番びっくりしたのは、タイトルの30文字制限、情報の200文字制限です。
唯一、完全無欠にタイトル改変を余儀なくされたサイトです。(最初オーバーしても、【小説版】【佐々岡つかさ編】を削れば他のところは突破できた)
また、今回私が小説書いて色々投稿した目的がゲームのCMだったので、URLを文字に数えられたうえで200文字はちょっとしんどかったです。
人気急上昇!
とはいえ、全体的にビジュアル的でゲーム的で見やすいサイトだなという印象です。投稿時のエディタの使いやすさもかなり高いです。
投稿頻度もさほど高くないのか、結構新着に居座れてもいますね。
最新の「イベント」が「2/17」なのがやや不安感を煽ってきますが、総合的には悪い印象はないですね。
■ノベルバ
使いやすさの体感:★★☆☆☆
挿絵:☓
表紙:○
特記事項:なろう、カクヨムからインポート可能
Twitter投稿の表示はこちら。投稿時に表示されるリンクの文字列がやたらと長くてううーん……と思っていたのですが、リンクなので投稿するときには消えますね。ただ、タグもすごい数そのまま載るので、全体的に編集しないと文字数オーバーします。また、投稿リンクを踏むとアプリストアに飛ばされるのが非常にいただけません。
投稿数はかなり多いほうのプラットフォームで、特徴的と言えるのは「小説家になろう」「カクヨム」からのデータインポートを公式がサポートしていることでしょうか。一々コピペしなくていいのはありがたい。
とはいえ、挿絵対応がないサイトだからか、タグはそのまま残るし微妙に表示ズレるしで結局ちょっと面倒でした。
個人的にはあまり好感度高くはないです。
■note
使いやすさの体感:★★★★★
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示はこちら。いつものやつ。
ご存知note。ブログに書くのと同じでもちろん小説も掲載できます。
エディタとしても一番馴染み深くてやりやすいです(笑)
個人的には反応も一番多く貰えましたね。
とはいえ、基本的に小説投稿サイトではないので、これはこれで何かしらの工夫は必要なのかもしれません。
「小説」は公式タグとして存在はしていて、note的にはゴリゴリ書いてほしい雰囲気を感じないこともないですね。
■集英社ゲームクリエイターズキャンプ
使いやすさの体感:★★★☆☆
挿絵:△
表紙:△
最近集英社さんが始めた、インディーゲームを基軸にしたポートフォリオ投稿サイトです。
ファイル添付ができるので、そこにPDFを置いています。
「ゲームクリエイター~」と言いつつ、企画やPGなど直接的な開発に関する面子のみを集めているのではなく、イラストや声やBGM、小説等々、「ゲームに関係することをやっている」ポートフォリオごとに、色々な立場として自分を置くことができるのが特徴と言えば特徴です。
その中に「小説家」というものもあるので、そのアピールとして置くのは全然想定内の使い方と言えるでしょう。
「ゲームに興味があってテキストを書く人」というアピールを「ゲームクリエイター」向けにできるとなれば、何かしら将来に繋がる布石となる可能性も0じゃないかもしれません。
特に、公式としては「チームアップ」を推している節があり、うまいこと目につけばメディアミックス担当とかになれるかも? 無責任に言いますけど(笑)
自分もボイスやSEやBGMなんかを担当してそうな人をチラッと探すことはあるので、意外とない話でもないのかな~と思います。
■アルファポリス
使いやすさの体感:★★★★☆
挿絵:○
表紙:○
Twitter投稿時の表示はこんな感じ。面白い! が最初から入ってるのが面白い。
最近TVCMもしていて勢いがすごいですね。
投稿から3分で新着から落ちるレベルなので相当盛り上がってますね。
エディタも使いにくいとは感じませんでしたし画像も問題なく差し込めました。勢いもすごいですし、書籍化検討の条件(24h以内に1500pt)なども明言されていてわかりやすいのもいいですね。
試してないので詳細は言及できませんが「外部URLを登録する」という方法で登録できるのも楽そうで面白いな~と思いました。
新着優遇力が高いロジックなのか人の多さなのか、相当見てもらえた感覚もありトータルで好印象です。
■おわりに
そんなこんなで、投稿したサイトの紹介は終わりです。
この後ここもあるじゃん!! みたいなことに気づいてしまったらまた都度更新していくかもしれません。
ゲームほどじゃなかったですが、色々なPFをまたにかけて投稿するのは正直若干面倒ではありました。
ゲームのときの記事
ただ「ゲームのCM」として考えた場合、例えば数分であったとしても、すごいビュー数があるであろう「小説家になろう」のトップページにタイトルを載せられるのは、タダでできることとしては全くマイナスではないと思っています。表紙が載るようなPFならそこも訴求できますし。正攻法でそこに広告出そうと思ったらまぁまぁお金かかると思いますしね。
個人的には同じテキスト量のAVGパートを書くのと比較して10倍くらい工数がかかってしまったので割にあわないとも思ってはいるのですが、サクサク小説書けるゲーム制作者さんなんかは気軽に試してみてもよいんじゃないでしょうか。
また、名を売りたい作家の卵さんなんかも、軽率に個人系ゲームの二次創作していいか制作者に打診してみるのも戦術的にありなんじゃないですかねぇ。
ゲ制側から見ると自分で書くより楽ですし、よほどひどくなければ紹介くらいならしてくれる人も多いんじゃないでしょうか。商業系で公式紹介はありえない(そもそも打診すら悪手の極み)ですけど、そのあたり個人系なら夢ありそう。うまくいけば公式化もワンチャンス! ハクもつきそう!
少なくとも私はもしそういう話があれば紹介はしますよ(笑)つかさちゃんの薄い本読みたい! 気軽に連絡ください!
一方、自分を「作家の卵」として見た場合、必ずしも広く投稿することが正解とも思いませんでした。
投稿サイトの性質上、やはりサイト内のビュー数であったりポイントであったりを一定程度稼いで狭い場所での認知と人気を稼いでいくのが初手では正攻法だと思います。好意の返報性的なことを意識したコミュニケーションも時には必要な界隈なのかなと想像します。
そういった広いコミュニケーションを取ろうとした場合、シンプルにプラットフォーム横断してしまうとリソース的に損な感じがあります。どこか色やウマが合うところを見つけて、投稿するのと同じくらい色々な人のを読んでコメントして……と繰り返すのが良いんじゃないですかねぇ。知らない界隈なので知りませんけど。
実際に投稿してみて、ネット小説界隈、思ったより厳しい世界だな、と感じました。
正直、挿絵つけておけば結構差別化できて強いのでは? 公式ノベライズというのもまぁまぁ特異な特徴になるのでは? くらいの見積もりではじめてみたのですが、そんな甘い世界ではありませんでしたね。
書籍化・アニメ化されているタイトルやランキング上位タイトルなんかもバーッと見てみたりもしたのですが「横書きで短期間に連載で書くこと」にしっかり最適化された文体や表現方法が取られていて、素直に感心してしまいました。
例えば「場面転換以外で空白行を使う」という発想が私にはなくて、そもそも一行空きって小説だと基本使う場所がない認識だったのですが、これを多用することでライトさを演出できるんだなぁ、など色々と勉強になりました。
私は結構小説書くのは好きなのですが、上昇志向を持ってこの海で小説家として戦おう、という気持ちには正直あまりまれませんでしたね。(新人賞ワンチャンス……とか、漠然と書き上がったから漠然と投稿して~とかマルチメディア展開として~は続けるかもしれませんけど)
引き続き、ゲームを頑張って作っていきたいです(笑)
全てのweb小説家に敬意を示したいと思います。
揶揄されがちな界隈でもありますが、オールインしてやっている人たちは本当にすごいと思い直しました。
それだけでも、視野は広がりましたし、個人的には一度やってみたのはよかったな、と思っています。