Unity1week【お題:そろえる】個人的に紹介したいゲーム5選
■はじめに
こんにちは、サークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。
主にイラストレーター・デザイナーな妻と2人でゲームを中心に何か作って遊んでいます。
直近はSteamで2作目をリリースしました。
無料なのでライブラリに入れるだけでもぜひ!
さらに直近では「Unity1週間ゲームジャム」という1週間でゲームを作るというイベントに参加しました。
お題は「そろえる」
自分が参加したメイキング記事も書いてみたので、気になった方は見てみてください。
今の自分の色々を知れたなぁと思っています。
この「Unity1週間ゲームジャム」は「相互評価」というシステムがあり、参加者同士で評価を送り合おう、というのが原則となっています。
とはいえ、現時点で408件のゲームが投稿されているので、なかなか全部を遊び尽くすのは難しいものがあります。
それでも、可能な限り遊ばせていただきました。
その数231
2週間で遊んだゲームタイトル数としてはなかなかのものなのではないでしょうか……!
前回も同じこと言っているのですが、
「1週間、長くても3週間弱で制作されたゲーム」「Unityで実現可能」
という前提を元にプレイすると、色々参考にしやすい点も多く勉強になります。使用したアセットのリンクなどがあると参考にもなりますしね。
そういった観点抜きにしても本当にどれもこれも力作で、1人のゲーマーとして楽しくプレイさせていただきました。
「unity1週間ゲームジャム」は2週間の評価期間の後総合評価ランキング等も掲載されるのですが(5/22の20:00~)、それが発表される前だからこそ、バイアスがかからず自分のオススメを胸を張ってプレゼンできるのではないかと考えています。
これは実は前回、前々回もやっているんですが、引き続きやってみよう、ということです。
というわけで、今回のUnity1weekでの個人的オススメゲームを紹介していこうと思います。
ネタバレや扱いの軽重などで気に入らないなど、ご本人からの申し立てがあれば消すので遠慮なくご連絡くださいね!
ではまいります。
■ぱちんこ CR UnityOneWeek
メイキングでも軽く触れている「パチンコをゲームとして作ると色々懸念があるよね」の部分を華麗に突破していて、心底負けた~!! となったゲームです。
パチンコは通常、いわゆるヘソに弾を打ち込んで、入ると1度抽選(変動)を行う……というループで、それを4個まで最大溜めておける(保留)ので、4個以上にならないように打って、あとは演出を眺めて当たりを待つ……のループになります。
技術介入要素は原則なく、物理のいたずらを眺めるのみになるので、正直「ゲーム」にするのは結構難しいだろうと思っていました。
それをこのゲームはぱちんこの物理部分をオールオミットして、弾を入賞させる流れをリズムゲーム的なインターフェースにすることで解決しています。
やや強引みのある導入ではあるものの「何か超常的なパワーでそういうインターフェースでぱちんこ遊べる能力を得た」
という設定のおかげで違和感も薄く入り込むことができるのも素敵な部分ですね。
通常のパチンコは保留がない状態だと12~14秒程度の変動時間があり、テンパイするともっともっともっと長くなるものです。
その辺りもいい感じにスピード化していて、図柄と群予告を中心にしてやかましい感じの演出による脳汁は出させつつ退屈させません。
金額的にややデフレした世界線ではあるものの、保留を入れる、演出に一喜一憂する、確変入る・入らない、落ちる、換金……というパチンカスがパチ屋に行ったダメっぽい1日のサイクルを濃縮して体験できます。
現実でのパチンコも今は高速消化がトレンドっぽい雰囲気なので、その辺もなんとなくなぞっているかのように思いました。
こういうゲーム作りたい! でも作れない!
本来ゲームでないものを「ゲーム」として遊ばせる工夫、それでいてモチーフへの理解や愛の深さをしっかり感じられる、名作だと思います。楽しかった。
こういうの作りたい……!
■IWannaToPlaySOLITAIREEE!!!
いわゆるソリティア(クロンダイク)とゾンビ系STGを融合させたゲームです。
丁寧なゾンビもののオープニングのような演出からの、勢いのある「ソリティアがしたい!」の言葉。したいならやろう! と深く考えることをいい感じに放棄させてくれます。
ゲームはトランプをいじる極めてオーソドックス(山札からめくってるのが1枚っぽい? のがちょっとWinデフォのと違うかも?)なソリティア操作と
極めてオーソドックス(?)なFPS的な銃操作を切り替えながら進めていきます。
ソリティアを夢中で進めていくと、ゾンビのうめき声が聞こえてくるんですよね。それを無視すると攻撃されてライフが減る。
こんな緊張感のあるソリティア、やったことないです(笑)
ライフと銃弾がソリティアの進捗で回復できるようになっていて、弾がないから早く場に出したい~! ゾンビも近くに来ている~!! みたいな焦りを体験できます。
ソリティアとFPSという意外すぎる組み合わせながら、
それぞれの良さ(弾を無駄にしたくないという意識が強くなるSTG、焦りを生みまくるソリティア)を引き出す相乗効果がしっかりあって、熱中して遊んでしまったタイトルでした。とても好きです!
1人でやるのも当然楽しいのですが、わいわい見ても楽しそうなので配信とかでやると盛り上がったりしそうなイメージも持ちました。
おすすめです!
■ハイパーマッスル選手権
いわゆるタワーバトル系の系譜にあるゲームだと思います。
落ちてくる駒を積み上げて、規定のラインまで届けばクリア。それまでの手数でランキングを競います。
このゲームのすごいところは、とにかく見た目と音で笑わしてくることと、意外なほど高い戦術性が両立していることです。
「同じ色のマッチョは触れると消える」
「ゲーミングマッチョは触れるもの全てを消す」
「落とすまでマッチョは踊り続け、落とした瞬間のポーズで落ちる」
というのがいい具合に理解しやすく、かつ落とすマッチョの位置やポーズに影響を与え、非常に高い戦術性・戦略性を生んでいます。
なるべく安定した土台になるような、今の足場に引っかかるような、そういうポーズで止めよう、同じ色にはかぶらないように気をつけよう……そういう思考になるわけですが、その結果マッチョを注視する時間が結構長いこと生まれます。
このマッチョの動きのシュールさを楽しむのもゲームの大きな楽しみの1つであるうえで、一発ネタにとどまらない「ゲームを楽しもうと思うと注視せざるをえなくなって、結果さらに楽しさを感じる」という相乗効果を生んでいるのが素晴らしいですね。
とはいえケラケラ笑いながら適当に落とすのでもクリアはできますし楽しいので、そういう懐の広さも魅力ですね。
とても楽しげな雰囲気なゲームです。おすすめです!
■時効1分の世界
「1分で時効が成立してしまうから1分で事件を解決する」という世界観を軸に、実際に1分で名推理したかのような気持ちになれるゲームです。
1分間の調査パートは、タイルを選んで調査、当たりだと証拠を入手……というループになります。
その後、獲得した証拠から、被疑者数人の白・黒を判定して審議判定……となります。
残っている証拠と被疑者の特徴が一致していれば犯人、一致しなければ犯人じゃない、ということですね。
ちゃんと自分で獲得した証拠と、被疑者の特徴を見比べて考えて……というのが「推理している」感覚に繋がっているのがとても良いですね。
中盤以降、証拠を完全に揃えきれない事も出てきて、ちょっと勘に頼ったりしつつ当てていく感じも名探偵感出てとてもよかったです。
そして何より、メチャクチャコメント欄でも言われていることですがUIがオシャレで軽快でポップで楽しげで最高です。
3Dでこれだけ軽快にシャカシャカ画面切り替わって高揚感あるペースで進みつつ、原色多めなのに全然目が痛くはなくてキャッチーな感じ、そうそう出せるものではないです。さすがだなぁ……と思います。
それぞれのシナジーもしっかり感じますし、遊んでいて楽しいし技術的にすごいし、すごーい……! すごーい……!!! となるタイプのゲームだと思います。楽しかったのでオススメです!!
■MadRune BadGame ~マルバツゲーム~
大手ネットメディアに取り上げられるなどバズり散らかしているのでご存知の方も多いかと思います。私が今更取り上げるまでもない感は非常にありつつ、でもとても好きなのです。
いわゆるマルバツゲームです。
◯や☓のことをルーンと置き換えたり、◯☓を模した意味深なモチーフが出てきたり、闘技場のバトルへとシームレスに続いていくオープニングが必見です。
u1wのゲームはどうしてもネタ被りは出てくるものですが、ありきたりなゲームでも世界観や演出でこれほどまでに魅力的にできるのか……と、参考になる部分は大いにあるかと思います。
マーケティング的な思考は純粋すぎるゲームクリエイターの方は軽視しがちな印象もありますが、そういうのもとても大事なことですからね。
肝心のマルバツゲームは自分も相手も自分でやります。
オフライン2人対戦ゲームと捉えたほうがいいのかもしれませんし、勝ち負け演出を気軽に楽しめる親切な仕様と捉えることもできるかもしれません。
ただ、こんなにカッコイイエフェクト付きのマルバツゲーム遊んだこと、私はありません。
よく知るゲームほど、ちょっと外れるとグーンと新鮮味が出るものですね。
ぜひ遊んでほしいな~と思うゲームの1つです。
■終わりに
毎度のことながら、5つに絞るのは大変した。
私がやったものは全部それぞれ面白かったです。
どうしても「開発者同士が遊び合うイベント」という趣が強いのですが、純粋なプレイヤーの皆さんも「unity1週間ゲームジャム」のゲームを遊んでみてほしいな、と思います。
同じテーマでそれぞれ調理方法が違う、個性を感じるゲームを遊び歩くのは、なかなか楽しいものですから。
その時は、自分のものも遊んでくれると嬉しいです(笑)