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自作ゲームを「にじさんじ」に配信してもらったのがごくごく私的な理由でとても感慨深かった話
■はじめに
こんにちは。ゲーム制作サークル「ほんわかふわふわ」代表、花倉みだれです。
最新作はSteamで配信中の「リアルタイムアシストリプレイタイム ~閉店までの1分間~」です。よろしくお願いします。
これは今年の5月11日にリリースした無料ゲームで、最近あまりニュースをお届けできていなかったのですが、ここに来てとても大きなトピックがありました。
❤️🔥本日のパタスケジュール❤️🔥
— レイン・パターソン❤️🔥 (@Lain_Paterson) December 15, 2023
やばいやば~い💦もうすぐ閉店なのに当たっちゃったよ~(T_T)💦
―そこであなたのスロット力が試されます。
❤️🔥本日 17:00 開始予定❤️🔥
【パチスロ】RTART~リアルタイムアシストリプレイタイム~【レイン・パターソン/にじさんじ】 https://t.co/HCjWWPsNnY pic.twitter.com/CtkXG3u4lL
あの、にじさんじの人にプレイしていただけたんですね。
積極的にVtuberをフォローしていない人でもホロライブとにじさんじは知っている、上場している、テレビCMに出たり、コトブキヤに常設コーナーがあったりする、あのにじさんじですよ。すごいですね。
私のような零細ゲームデベロッパー(パブリッシャー)としては、これ以上ない効果があるものと思います。
ですが、そういう「零細ゲームデベロッパー(パブリッシャー)」としての恩恵や感動とは別に、ごくごく私的な理由で、これがとても感慨深くなる文脈があったりします。
ある程度時間も経っていることですし、特定できない程度には情報は伏せたりアレンジしたりしつつ、その思いを吐露したい。それがこの記事です。
■RTART ~閉店までの1分間~を作った時期
Steam版をリリースしたのは2023/5/11ですが、これのプロトタイプと言えるWebブラウザ版を作ったのは2022年の5月でした。
unity1週間ゲームジャムに参加するものとして、お題「そろえる」に対して制作したものです。
そのときの話は結構noteにも書いていますね。
実はこの時、私はこの時の職場を休職していました。
自分としては不本意な形で、自分はまだやれる、健康だ、仕事を続けたい、と思っていた中で、半ば強引な形で休ませられ、当時のプロジェクトを外されていました。この点については今でもあまり納得できてはいなくて、話し合いの要請を第三者を通じて会社に対して行っているほどです。
(※この見解が正しいのかについては良くも悪くも落着していないので、自分が歪んで見ている、という可能性も当然あります。何はどうあれ現場の方に対しては申し訳ない気持ちで今でもいっぱいです。その判断をした人の主張が正しいかとか、会社にとって自分を外す判断が正しかったかという点を問題とするよりは、その主張を通すためにはちょっと、その前中後の手順や説明が担当の人として不足していた(=強引だった)のでは、と思っているだけです。会社そのものとの関係は円満……と思いたい気持ち)
私としては、この休職の期間で、一定程度自分が実際は健康で役立つ人間である、ということをわかりやすい実績を持って示したい、そういうモチベーションがありました。
あるいは、その時の職場で得た経験値が、入社前後と比較して伸びたものである、ということを実感したり示したりしたかったのかもしれません。
現実的に、休職後復職できるのかという問題もありましたし、悪い方に想定して転職活動をすることになることをケアするにしても、わかりやすい何かが欲しかったです。本来そこで言えるはずのプロジェクトを完走できなかったわけで、代わりが必要ですからね……。
だから結構、RTARTは自分の中では意欲作な面が多いにあります。
■KPI(KGI?)
その時作っていたプロダクトや自分の担当の範囲、外された結果の影響などを細かく言うのは当然避けますが、ザックリと「大手の配信者たちに自主的に遊んでもらえる(タイトルを作る)」を1つの指標と考えて自分は仕事をしていました。大なり小なり、そういう意識を社としても持っていたと想像しています。具体的にはそう、にじさんじやホロライブですね。自分が把握している限り、このタイトルでこれは現状未達の指標のはずです。
なので、自分が一人で作ったゲームがそういった方々に遊んでいただけたら、会社も自分のことを認めてくれるのではないか。外さないほうが良かったと思ってくれるのではないか。個人的なコネクションが大なり小なりできれば重用してくれるのではないか。そんな色気があったわけです。外されたプロジェクトに対しての思い入れは誰よりあったと思っていますし、そのやるせなさをぶつけたタイトルという面もあったと言えると思います。
RTARTのゲームデザインでは、1プレイの短さが事前にわかること(騙しうち的に2倍にはなるものの、それでも合計で5分くらいで終わる)、コラボがしやすい設計にすること(キャラやBGMなど。実装上は全然拡張性ないんですけどまぁそれは棚上げ)、会話のキッカケにしやすいツッコミ要素的なものをなるべく置くこと、スコアアタックで競いやすいような形とすること、ルールをわかりやすく、常に全ての情報を出す……といったあたりで結構配信を意識している感じがしますね。
■それから1.5年
RTARTのunityroom版は、自分がunity1weekに出したゲームの中でもわりと低い評価だったりして、結局これを作ったことが会社の中での地位向上に繋がった実感はあまりありませんでした。それからなんやかんやあって、復職後しばらくして退職することに結局なっています。
ですが今! 自主的ににじさんじの人に遊んでいただけたわけです。
あの時の自分が離脱後のプロダクト、あの時の自分が目指したものに到達したわけです。
それを殊更アピールする相手がいない状況ではあるものの、こんなに嬉しいことはないですよ。私を外そう、という判断をした方が、いつかどこかで少しでも後悔したり、周りから惜しいことしたんじゃね、って言われたり、そういう想像ができる材料を手に入れることができただけで、だいぶ心が楽になります(笑)私はこういうところ、かなり小さいやつです。
1つ、縛られていた魂が放たれたような、そんな感慨深さを持っています。
■おわりに
そんなわけで、ホント~~~~に私的な理由で、今回はメチャクチャ重大トピックだったわけですね。とっっても嬉しい……!
色々な偶然の重なりの結果だとは思うのですが、腐らず生きてきて良かったなと思っています。
この記事ではそういう個人的な文脈(だから対グループへの感慨)の話にフォーカスしていますが、レインさんのことを個人として見てありがて~楽しい配信だった~!! みたいな感慨はそれはそれで全然別にあるので、それはそれでまた何か書けたらいいな~と思ったりしています。
あまり過度に引きずらず振り返らず、いいところで割り切っていって
引き続きがんばっていきたいところです!
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![花倉みだれ@ほんわかふわふわ](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137496185/profile_0ad0bca89705050713f5aa0b87589d15.png?width=600&crop=1:1,smart)