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2024年1月に見たり体験したりしたもの

 忘れないように印象的なのは記録を付けるようにします。ネタバレあり。来月には飽きてるかもしれませんが。


1.ブラッシュアップライフ(TVドラマ)

ブラッシュアップライフ メインビジュアル

地元の市役所で働く近藤麻美(安藤サクラ)、33歳、独身。実家で両親と妹と4人暮らしのごくごく平凡な人生を送っていた。
ある日、麻美は、市役所の窓口業務でいつものように市民に怒られてはストレスをため、夜は幼なじみの夏希(夏帆)、美穂(木南晴夏)の3人でご飯やカラオケをしながら同級生のうわさ話で盛り上がり、このまま平凡な人生が続くと思っていたのだが……その夜、トラックにはねられ、あっけなく死んでしまう――。
気が付くと麻美は真っ白な空間にいた…「…え?…死んだ?…嘘でしょ?」。困惑する麻美に、死後の世界の案内人なる男(バカリズム)が告げる。「近藤麻美様ですね。33年間、お疲れさまでした。これから新しい生命にご案内します」。休む間もなく宣告された来世は人間ではなく……。
麻美はガッカリするが、もう一度、近藤麻美として同じ人生をやり直して徳を積めば人間に生まれ変わる確率が上がると聞いて、「だったらそれがいいです」と人生のやり直しを選択する。かくして麻美の人生2周目が始まった――。
平凡な人生をゼロからやり直す麻美!徳を積みながら自分や周りの人生をちょっとずつ変えていく――。
奇想天外な“ブラッシュアップライフ”の行方は――!?

日テレ「ブラッシュアップライフ」1話あらすじ

 年末年始にFGO周回のお供にTVerで全話視聴。
 めちゃめちゃよかった……。凄いと思った点を言うと、「何気ない日常の裏に実は壮大な裏設定があり…(随所に伏線を敷いてた裏設定が終盤に明かされてな、なんだってー!?となるタイプのもの)」という、創作するタイプのオタクみんながきっと一度は考えたことがあるけど、それを読者が楽しむレベルに昇華するのはとんでもなく難しい、という代物を「そもそもの日常のやり取りを非常に面白く見せる」という大変ハイレベルな技巧でクリアした傑作です。8話で明かされる衝撃の事実!からとても壮大な話になるけど、1話~7話までのあーちんのやり直し人生謳歌の様子やなっち・みーぽんと話しているところが既に大変面白い。30代女子会のくだらない会話がなんでアホみたいに笑えるんだこれ。
個人的には「2周目で1周目と違う人生を選んだ結果、関わった人を不幸から救えた」ことを踏まえ、「3周目でまた違う人生を選んだ上に2周目で救った人を再度救うことにチャレンジした結果『やることが、やることが多い……!』状態になる」というのはありそうだけどなかなか見ない設定で非常に新鮮でした。
正直アニメの転生ものは基本的に0話切りする人間なのですが、設定の食わず嫌いはいけないな、と思いました。大変面白かった。

2.十人の憂鬱な容疑者(脱出ゲーム)

十人の憂鬱な容疑者 メインビジュアル

あなたのもとにある日、洋館への招待状が届く。
差出人の名前も書いていないが、あなたはその招待に応じないわけにはいかなかった。
そこには、身も凍るような言葉が書かれていたからだ。
「12年前のことは忘れない。来ないと殺す」と。
あなたは、びくびくしながら、招待された洋館にたどり着く。
そこには、あなたと同じ招待状を握り締めた9人の人物があなたを待っていた。
それぞれが何らかの理由で、この場所に集められたようだ。
全員が揃うと、扉はばたんと閉じる。
そして、スピーカーから声が流れる。
「今日は私の催すパーティーに来てくれて感謝する。
さて、早速だが君たちにプレゼントがある。この謎だ」
「謎を解け。1時間以内に解けなければ殺す」

SCRAP東京ミステリーサーカスイベントページあらすじ

 脱出ゲーム、としましたが実際は謎解きゲーム、と言うのが正しいと思います。マーダーミステリーから物語体験・RPと言った要素を排除し、代わりに謎解きとしての純度を高めた、と言う印象。ミステリーが好きな人間として、こういうのがやりたかった!と心の底から思える公演でした。推理小説をプレイヤー全員でわいわい解き明かしていく楽しみがありました。
 かなりいいところまでいった……と思いますが結果は失敗。最後に明かされた回答に至るまでの推理導線の美しさに感動しました。こういう公演、作るのは大変と思いますがもっとプレイしたいですね。

3.窓際のトットちゃん(映画)

窓際のトットちゃん メインビジュアル

黒柳徹子が自身の子ども時代をつづった世界的ベストセラー「窓ぎわのトットちゃん」をアニメーション映画化。
好奇心旺盛でお話好きな小学1年生のトットちゃんは、落ち着きがないことを理由に学校を退学させられてしまう。東京・自由が丘にあるトモエ学園に通うことになったトットちゃんは、恩師となる小林校長先生と出会い、子どもの自主性を大切にする自由でユニークな校風のもとでのびのびと成長していく。

映画.com「窓際のトットちゃん」作品情報

 恥ずかしながら原作未読だったのですが、すごく良かった……。
 第二次世界大戦時代のエッセイ、というのは聞いていたので前半(戦前)はトットちゃんの好奇心旺盛ぶりハラハラさせられながらも明るくて自由に日々を楽しむ様子に少しびっくり。だからこそ戦争が始まる後半、個人の自由やささやかな意思が戦時下の中すり潰されていく有様が辛いわけですが……。泰明ちゃんの死と軍の凱旋・戦争で変わってしまった路地裏、を一つにまとめて対比させる終盤のシーンは圧巻。トットちゃんの成長?変化?を示すラストシーンも締めくくりとして素晴らしかったです(それはそれとして辛かったですが……)
 画風そのものを変えることで「これはトットちゃんの夢ですよ」とわかりやすく伝えるアニメーション演出も完璧でした。そろそろ映画公開回数も少なくなっていますが、少しでも気になる方は見に行くといいですよ。

4.カラオケ行こ!(映画)

カラオケ行こ! メインビジュアル

変声期に悩む合唱部の男子中学生と歌がうまくなりたいヤクザの交流をコミカルに描いた和山やまの人気コミックを、綾野剛主演で実写映画化。
中学校で合唱部の部長を務める岡聡実は、ある日突然、見知らぬヤクザの成田狂児からカラオケに誘われる。戸惑う聡実に、狂児は歌のレッスンをしてほしいと依頼。組長が主催するカラオケ大会で最下位になった者に待ち受ける恐怖の罰ゲームを免れるため、どうしても歌がうまくならなければならないのだという。狂児の勝負曲は、X JAPANの「紅」。嫌々ながらも歌唱指導を引き受ける羽目になった聡実は、カラオケを通じて少しずつ狂児と親しくなっていくが……。

映画.com「カラオケ行こ!」作品情報

 映画館で予告(というかLittle Gree Monsterの紅)が流れるたびに気になってた映画。
 笑えて泣けて青春っていいなあ……と思える良映画でした。原作はだいぶ前に読んでいて記憶が朧だったので見終わった後即電子書籍で読み返したんですが、中盤ビルの屋上で狂児と聡実が語り合うシーンと、紅冒頭の英語歌詞に和訳を付けるところが全部オリジナルでびっくりしました。見終わった後、なるほどここまでのくだりりがあるからラストで聡実が合唱祭をブッチして紅を歌うのだな(声変わりで汚くなった自分の声を受け入れたことの象徴なのだな)と感心したんですけど、この中間の大事な部分がオリジナルとは……メディアミックスにおけるオリジナル天界導入の理想形の一つを見ました。
 ツッコミどころとしては、カラオケが下手で罰ゲームを受けたくない、と言うのが動機なのに他のヤクザの歌が下手すぎて「これなら罰ゲーム回避できるのでは」と思ったことでしょうか。難易度の高い曲(「Lemon」とか「白日」とか異性ボーカル曲とか)を歌った結果ズッコケる、はありがちだけど「One Night Carnival」をここまで下手に歌う人初めて見た。
 あとLittle Gree Monsterの「紅」はカラオケ×合唱テーマの作品の主題歌としてベストセレクトだと思いますが、映画の流れで聞くとリトグリの歌唱が超豪華なカラオケに思えてしまうの、バグすぎる(リトグリの歌唱は相変わらず素晴らしい)

5.ミュージカル「テニスの王子様」4th Season 関東大会 青学vs立海戦(ミュージカル)

テニミュ4th関東立海戦 メインビジュアル

 テニプリ原作をちゃんと追っていたのは関東氷帝戦まで(当時中学生の私、そこで燃え尽きた)テニミュは2nd全国立海戦から追い始め、3rdは全公演1回は観賞、4thも全公演1回は観賞している身ですが、今までで一番良かった!
 ゴールデンペア復活のダブルス戦も大変面白かった(大石のテリトリーのテンション爆上げ感よ……! あと仁王の入れ替わり反則だろ!!と思いつつも相手が分身菊丸英二なのでかえって公平に思えてしまう不思議)ですが、シングルス3戦は全戦クライマックスにふさわしい熱量で圧倒されっぱなしでした。
 関東立海戦はダブルス全敗・シングルス全勝なので、ダブルスが終わった時点で「じゃあ残りのシングルス全勝じゃん」と(青学が学校単位で負けたことがないと知ってると)結末が分かるんですね。本来ならば結末=勝敗が分かっていることはマイナスです。にもかかわらず、「乾の幼馴染!過去のダブルス相手!データテニスの師匠!と唐突に設定・因縁を生やしてたった1戦で使い切った乾vs柳戦」(4thは全体的に3rdと比べて泥臭い雰囲気があって、こういう粘り勝ち系の試合だと4thの泥臭さが最高に映える)、「視力を奪われた天才不二の進化に圧倒されまくる不二vs赤也戦」、「冒頭で天衣無縫会得を見せられた上で頂上決戦に持ち込むリョーマvs真田戦」と全てが超面白い。「どうやって相手を倒すのか」という過程に面白さが詰まっている試合であり、それを生かす形に演出を全振りしたからこそ成立した傑作だと思います。楽曲が良すぎて(大石のテリトリー以外の曲も歌われるたびにテンション爆上がりだった)今度初めてドリライに参戦します。
 あと原作ちゃんと読んでたのが関東氷帝戦までだったので今まで立海はそこまでピンと来てなかったのですが、今回の公演で初めて立海……いいな……、と思いました。こう、中学テニス界では常勝立海の名のもとに全国連覇を成し遂げた最強校のレギュラーが、みんな仲良く一緒に帰ってる様子とか、病気に倒れた幸村のためにも無敗を誓う様子とか、いいですよね……。

6.MILGRAM LIVE EVENT「hallucination」

MILGRAM LIVE「hallucination」キービジュアル

 第二審はちゃんと追えてなかった(ライブ前にMVは全部見ましたよ!)ですが、ライブイベントやるなら見たいなあ、と思って参戦。すごく良かったです。
 エスのソロ(アンダーカバー)の後はエスと囚人の朗読→囚人ソロの流れなのですが、MVとドラマパートで物語ってきたコンテンツとして、追体験という点において最高の流れだったと思います。なるほどこの朗読パートの流れがあるからハルカ赦されなかったのか……そら赦されんわ……(第1審の時点で赦されないだろうと思っていた身としては、なぜ第1審で赦された&MVのノリも1審と変わってなかったのに2審で赦されなかったのか少し不思議だった)
 朗読パートは二重人格を完璧にやり切ったミコトと第1審から予想もつかない(けど言われたら確かにそれしかない)事実が明かされて慟哭するカズイが、ライブとしてはキャラとしては正直クソ女と思ってたムウの「悪くないもん」の歌唱が凄いなあと鳥肌でした。良かった……そらカズイは赦されるしムウは赦されないわ……。
 第3審がどうなるのか楽しみです。第3審終えたところで今回不参加だったマヒルも含めて全員ライブやってほしいですね。

以上。

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