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復職プログラム第2段階のお話

自宅近所の図書館に行くというプログラムは終了し、第2段階に入りました。

次からは、会社近くの図書館に行き、10時〜16時まで座っているというもの。
内容は一緒です。

好きな本を読む
長時間座っていることが大事だそうです。

「会社近くの図書館だと、A図書館とB図書館があるんだよね」
産業医は優しく説明してくれました。

「会社から1番近いのはA図書館、でもここは大阪の歴史の本が多くてね。
そういうのが好きだったらいいんだけどね・・・」

「次にB図書館なんだけど・・・」
「B図書館なら知ってます。
娘が本が好きで、小学生の時に何度か連れて行きました」
私は答えました。

「そう、ならどっちでもいいけど10日間連続で行ってくださいね。
体調が悪かったら無理せずに」
産業医は、終始優しく説明してくれました。

B図書館は、かなりの広さで漫画も置いてます。

今はアマプラで映画しか見てない大学生の娘ですが、小学生の頃は本好きでした。
学級文庫は早々に読破、学校の図書館、市の図書館では飽き足らず・・・

「同じ本を繰り返し読むのではなく、新しい本をたくさん読みたい!」
そう言う彼女の願いを叶えるべく色々検索した結果、B図書館を発見したのです。

初めて連れて行った時の喜びようといったら・・・

「1日中でもここにいたい!」
でしょうね。
学童保育では取り合いになる、名探偵コナンも揃ってるしね。

さて、2012年の夏のこと。
私と娘は北海道へ2泊3日の旅行計画を立てました。

関空からピーチで北海道入り。
飛行機の時間は15時半。

なんと、あろうことか、私は午前中会社で仕事をする・・・
いわゆる半休を使うことにしたのです。

別に有給がないわけでも、繁忙期で「休むな」と言われたわけではない。
仕事が終わらなかったわけでもない。
なのに、午後半休。

同僚からは「別に1日休暇でもいいじゃん」
「仕事ならみんなでやるから、お互い様でしょ」
と言われました。
もちろん、私が逆の立場でもそう言うでしょう。

でもしなかった。

別に、会社の運命を左右する一大プロジェクトを抱えていたわけでもない。
一介のパートタイマーなのに・・・
(あえて書きますが、パートという働き方をどうこう言っているのではない)

一旦家に帰って荷物を取って関空に行く時間はない。
旦那は仕事で送ってくれるわけでもない。
娘がいる。

その時、何度か行ったB図書館のことを思い出しました。
あそこなら会社からも近い。
地下鉄で2駅だし。

私が出した結論は
午前中、私が仕事をしている間は、娘はB図書館にいてもらおう。

図書館なら、小学生の子供が1人でも危なくない。
本が好きだから大丈夫。

「ママね、午前中お仕事なんだ。だからB図書館でお迎えするまで待っててくれる?」
そう告げると、娘は
「いいよ、コナンの続き読むから」
と答えました。

当日、朝は旅行の荷物と娘を連れB図書館へ行きました。
漫画コーナーの椅子に娘を座らせると、私は荷物を持ち会社へ行きました。

重い荷物を持っているので、思ったように歩けません。
結局、いつもの倍の時間がかかりました。

そして仕事をこなし、またB図書館へ。

地下鉄に乗っていくのですが、本数が少なめの路線のため、1本逃したら10分待たなくてはいけません。
たった10分ですが、とても長く感じました。

そして、コナンを真剣に読んでいる娘を見つけ、今度は関空へ・・・
と、ここまで書いて、本当にバカなことをしてたなと思いました。

そこまでして仕事がしたかったのか?
なんのために、そんなに必死だったのでしょう。

会社の人のため!
私、頑張ってる!って認めてもらいたかった?
少しでも役に立ちたい!
良い人と思われたかった!
なんて愚かな行動でしょう。

それで感謝されたか?
確かに「ありがとう」と言ってもらえたような気はします。

でも、その後は?
何か良くしてもらえた?

無いですね。
そんな甲斐もなく、上からも疎まれた私です。

今回の復職プログラムで、このことを思い出しました。
胸が痛みます。
消したい過去です。

本当はね。1日休暇使いたかったんですよ。

でも「良い人」「会社のために一生懸命な人」
と思われたいためにしなかった。

バカバカしい行為です。
こういうことを、ず〜っとやり続けてきたんだなと思いました。

ちょうど10年前のことです。
10年間もこんな愚かしいことを、自分を満たすことなくやってきたんだなと感じました。

もうね、こんなバカなことはやめますよ。
「自分ファースト」
自分自身が満たされるようなことをやります。

まぁ、意識しないとできませんけどね。
そんな復職プログラムの第2段階でした。

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