こども真ん中社会は、市民真ん中社会から。

こども基本法、こども家庭庁が動き始め、
世の中のいろいろなセクターが「こどもの意見を汲み取る」にはどうしたらよいのかを試行錯誤しています。

そんな中、社会福祉士の試験勉強でピアサポートの本を読みました。

アメリカの精神保健に関する大統領新自由委員会レポートで
「精神保健サービスの当事者が、ケアシステムの中心に立つべきであり、システムではそのサービスと支援を当事者が設計、管理、提供、及び監視する方法を開発する必要がある」と述べている、とありました。

どういうことかな・・・とちょっと考えたのですが、これは、精神障害者の自己決定の権利という意味だと思います。

障害者も、健常者と同じように安定した幸せな社会生活を送るために、何が必要で、どうしたらそれを実現できるのか、正しく運用しているのか、ということを、自分たちで考え、制度を作り(政治家に作らせ)、監視するべきである、ということなのかと思います。

障害者も市民であるから、必要なものを自分たちで考え、作り、管理していかなければならないと。これは、押し付けでなく、権利の行使の文脈です。

欧米では、一般市民の大人や子どもについては、自分たちで街の決まりや制度を立案、実行する、というのはあたりまえに取り組まれています。(市民が立案した公立学校などもあるほどだ)

一方、日本はどうかというと、決まりや制度は上(政治家や行政)が作って与えられるもので、自分たちで声を上げようとすることはほとんどないし、学んでいないし、それをやろうとすると、活動家というレッテルを貼られて腫れ物にされてしまいます。

そんな日本で、声をあげた子どもの声を聞いて、子ども中心の施策を作る、なんてことになるから、大人は混乱するし、どうしたらよいのかわからりません。

決まりや制度は市民が作る、という大前提があり、その上での子ども真ん中社会なんだけれど、大人がその権利を使ったことがないから、日本子どもの権利なんて・・・」「子どもが望む制度なんて・・・」ということになる。

ちなみに付け加えると、私が頑張っている消費者市民社会の実現も、消費者=市民であり、いまの市場は企業真ん中社会なので、やっぱりこちらも消費(市民)真ん中社会に変えなければならない、ということで、子ども真ん中社会と同時に、市民真ん中社会にしなければならないのだ、ということを、ピアサポートの本の3行目を読んでハッとした本日だったというメモです。

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