レポート「森のようちえんと魅力的な幼保小のつながり」
最先端の学びや長野県に継承されている実践に触れるイベント、「プレーヤーズコネクト2021」。
今回は1日目に開催した「森のようちえんと魅力的な幼保小のつながり」のレポートをお届けします。
乳幼児の保護者や保育関係者はもちろん、「人の成長」に関心のある方に向けた、子どもたちの「遊び」「学び」の場を丁寧に紐解きながら、乳幼児期から小学校入学時のつながりの重要性と問題を深堀していくセッションとなりました。
プログラムの概要
2021年12月18日 11:15~12:45
■森のようちえんと魅力的な幼保小のつながり
登壇者:竹内延彦(長野県池田町教育長)、おおたとしまさ(育児・教育ジャーナリスト)、田中節子(学校法人いいづな学園グリーン・ヒルズ小学校・中学校学校長)、中島愛子(東京都日野市立滝合小学校PTA会長)
1月のキックオフイベントで大きな反響を呼んだ「森のようちえん」。
今回はゲストに「ルポ 森のようちえん SDGs時代の子育てスタイル (集英社新書)」の著者・おおたとしまささん、学校法人いいづな学園グリーン・ヒルズ小学校・中学校学校長の田中節子さん、森のようちえんにお子さんを預けた経験のある中島愛子さんをお呼びし、自然の中で生き抜く力を育む「信州やまほいく」普及事業でご活躍され、様々な現場を見てこられた竹内延彦さんにモデレーターをしていただきました。
遊びの中から学んでいく幼児教育から、小学校への魅力的なつながりについて、広げる/深める90分となりました。
当日のハイライト
おおたとしまささん(育児・教育ジャーナリスト):
● 教育のシンプルな本質が森のようちえんでは見えやすい。そう思いたち、取材した。子どもが育とうとする力にオトナが最低限の関わりをする。ノイズがなくクリアな環境。
● 森のようちえんは、オトナの意図が入り込みにくい環境。自然のなかに子どもを解き放すことで、子どもに過不足ない刺激がある。
● 「森のようちえんは理想系だけども、小学校へあがったときに大丈夫ですか?」とよく聞かれる。“大丈夫”とはすなわち小学校の枠組みでうまくやっていけるかの不安。
田中節子さん(学校法人いいづな学園グリーン・ヒルズ小学校・中学校学校長):
● 文科省の指導要領のなかでどういうふうにやるかは学校の裁量。自ら学び自律的な学習が力になっていけるように知恵を絞っている。
● 45分間こどもが授業を座って聞いていることが大事なのか、何を学び得ることが大事なのか。
● 環境が変わって緊張してしまうのは大人も同じこと。もし適合できないときがあっても「次はどうすればよかったんだろう?」と家庭で受け止めてあげるのも大切。
中島愛子さん(東京都日野市立滝合小学校PTA会長):
● 我が子は森のようちえんで遊びきったという感じで、小学校には順応していたようす。その時々の子の目の輝きを信じてあげては。
● こども自身も一律一斉の学びにすぐに適合できないということもあるかもしれないが、ゆとりのある目でみてもらえるとうれしい。
● 保小中の縦のつながりではなく、横のつながりで地域で育んでいくこと。
竹内延彦さん:
● 自然環境ももちろんだが、人の環境。同質なグループのなかで育つほうが効率的というしくみが続いているが、どのような人のなかでどう育つか。人的な環境も重要。
●“学校に子どもをあわせるのではなく、子どもに学校をあわせる”という視点。そんな学校が増えていくといいなと思う。
(登壇内容一部抜粋)
参加者からの声
当日視聴された方々からも、多くの反響をいただいたのでその一部をご紹介します。
・森のようちえんから小学校へのつなぎの上で大切なことについて考えられた。
・幼児期は遊びきる、原始人として育つ、という本質を問う視点に大変共感、感動しました。
・森のようちえんと幼保小のつながりに何の問題もないことが再確認できました。
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