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【厳選】高校三年間で読んだ本の中で面白かった小説10選(後編)

こんにちは、Lureです。
前回に引き続き、本の紹介をしていきます!!


6.アリス殺し/小林多喜二

出版社:東京創元社

大学院生・栗栖川亜理は、最近不思議の国に迷い込んだアリスの夢ばかり見ている。ある日ハンプティ・ダンプティが墜落死する夢を見た後大学に行ってみると、玉子という綽名の男が屋上から転げ落ちていた。次に見た夢の中でグリフォンが生牡蠣で窒息死すると、現実でも牡蠣を食べた教授が急死。そして不思議の国では、三月兎と頭のおかしい帽子屋が犯人捜しに乗り出していたが、なんとアリスが最重要容疑者に……。悪夢的メルヘンが彩る驚愕の本格ミステリ!

「BOOK」データベースより

この作品は簡単に説明すると、夢の中での出来事が現実の世界でも連動して起こるミステリー小説です。

設定が面白くて読む前からこれは面白そうだ…と思っていましたが、
読んでみると驚きの展開の数々で
自分も推理したくなってくるというか、、
人物関係図を自分なりに作ったりして、
とても読んでいて楽しい小説でした。
ただ、少しグロ要素あるので苦手な方にはおすすめしません。

不思議の国のアリスを知っている方や、ミステリー好きの方にはぜひおすすめしたい作品の一つです。

また、小林多喜二さんは、クララ殺しドロシイ殺しティンカーベル殺しなど「アリス殺し」シリーズを他にも書いているので興味がある方はこちらも読んでみてください。

7.車輪の下/ヘルマン・ヘッセ

出版社:新潮社

ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待にこたえようとひたすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通った。だが、そこでの生活は少年の心を踏みにじる規則ずくめなものだった。少年らしい反抗に駆りたてられた彼は、学校を去って見習い工として出なおそうとする……。子どもの心と生活とを自らの文学のふるさととするヘッセの代表的自伝小説。

新潮社

いい学校に行くことがいい人生か?という問い作品全体を通して問われていると思います

この小説は特に自然の描写が丁寧に描かれていてきれいです。
私が特に気に入っているシーンは、
ハンスとエンマのやりとりです。
ハンスの片思いに読んでいるこちら側もどきどきしてしまいます

最後は悲しい結末となりますが、読むと
この作品が名作と呼ばれる理由がわかるような気がしてきます。

しかし私は、
ハンスの受験のあたりのお話、序盤の方は難しい単語が多くて理解しずらかったので知識を持っていれば
さらに作品を楽しんで読めるのではないかと思います。

8.同志少女よ、敵を撃て/逢坂冬馬

出版社:早川書房

1942年、独ソ戦のさなか、モスクワ近郊の村に住む狩りの名手セラフィマの暮らしは、突如奪われる。日常と家族を奪った敵に復讐をはたすべく、中央女性狙撃訓練学校で、一流の狙撃兵になることを決意したセラフィマ。同じような境遇で家族を喪い、戦うことを選んだ仲間たちとともに訓練を重ねながら、やがてセラフィマは、赤軍女性狙撃小隊の一員としてスターリングラードの前線へ向かうことに──。

紀伊国屋書店より

この話は、独ソ戦下での女性の狙撃兵のお話で、
物語の主要な舞台は独ソ戦での最大の激戦地となったスターリングラードの攻防戦です。

独ソ戦含め戦争についての知識が全くない状態で読みましたが
楽しんで読むことができました。

余談ですが、、
私はこの本を読んで戦争下での女性の役割について興味を持ち、
戦争は女の顔をしていないなどを読みました。
戦場に出て戦った女性の中には戦後、
女として見てもらえなくなり結婚ができない人であったり
自分以外の家族が全員殺されてしまっていて、
これからどうすればいいのかわからない方
などがいらっしゃったそうです。

私にとってこの本は色んなことに興味を持つきっかけとなりました。

9.十角館の殺人/綾辻行人

出版社:講談社

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。メンバーが一人、また一人、殺されていく。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 

講談社

私が一番最初に読んだミステリー小説です。
それぞれの登場人物も個性的で良く、展開もとにかく面白かったです。

私は冷静な判断ができるエラリイがかっこいいと思いながら
この作品に没頭してしまいました。

この作品は
アガサクリスティーのそして誰もいなくなった
をベースに書かれているので
そちらの方もぜひ読んでみてください。

私はどっちも大好きです。

10.友情/武者小路実篤

出版社:新潮社

脚本家野島と、新進作家の大宮は、厚い友情で結ばれている。野島は大宮のいとこの友人の杉子を熱愛し、大宮に助力を願うが、大宮に心惹かれる杉子は野島の愛を拒否し、パリに去った大宮に愛の手紙を送る。野島は失恋の苦しみに耐え、仕事の上で大宮と決闘しようと誓う――青春時代における友情と恋愛との相克をきめこまかく描き、時代を超えて読みつがれる武者小路文学の代表作。

新潮社

友人同士の男2人と女の子を取り合う、、、
夏目漱石のこころに似ていますが、こちらの方はこころに比べると軽い感じですかね。

主人公野島目線で描かれる杉子への恋心。
主人公は杉子のことをもはや神格化しているのでは
といっても過言ではないほど陶酔しているように思えました。

私はこの作品の高潔な文章が結構好きでした。
これはこれで面白かったです。

これに似た武者小路実篤の作品で愛と死棘まで美しがあるので
こちらもぜひ読んでみてください。

おわりに

以上、高校生の間に読んだ本の中で面白かったもの10冊でした。

気がつけばもう年が明け、卒業まであと約2か月となりました。
これからも、読書を続けていきたいと思います。

読んでいただきありがとうございました。


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