【全文無料】山手線を歩いて一周してみよう! 〜これから旅に出るあなたへ〜
はじめに
こんにちは、るん酸です。
山手線歩いて一周の旅をほぼ毎年やっています。
今年も山手線一周旅を実施したので、その時の様子や、これから旅に出る方へのアドバイス等々を書いてみました。
これを見たそこのあなた、ぜひ山手線を歩いて一周してみましょう!
こちらの記事は、全文無料となっております。
最後に投げ銭を設定しておりますので、「頑張ったな!」、「自分もやってみました!」…等々のお気持ちをお待ちしております。
もちろん、読んでいただくだけでとても嬉しいです!!
今年の結果
さて、まずは今年の結果からお伝えしていきましょう。
今年は東京駅をスタート&ゴール地点とし、外回り(有楽町方面)で歩いていきました。
移動距離…46.25km
歩数…62,587歩
時間…11時間43分
毎回のことながら、フルマラソン以上の距離をよく歩けるなと思います。
日頃は全くと言っていいほど運動をしていない人間でも、唐突にすごい距離を歩けるものなんですよね。
今回もよく頑張りました。
そもそもなんでこんなことするの?
この質問、よく聞かれます。
そして実は、この質問が1番困ります。
なんで?と聞かれても、「やりたいから」としか答えられないのです。
山手線歩いて一周するの、疲れるけどすごく楽しかったな〜。またやりたいな〜……といったような感情だけで動いています。
やりたいことに理由なんて要りません。そんなものは後々いくらでも付け足せるので、「やりたい!」と思った今やるべきなのです。
山手線を歩いて一周したという称号、結構誇れますよ。
かくいう私も、このようなネット記事を見つけて「楽しそう、やってみたい!」と思った1人です。
この記事を見つけてそう思ってくれた方が1人でもいたら、筆者冥利に尽きます。
ここでのまとめは
・理由はない!
・やりたいと思ったら即実行!!
これだけです。
ただひとつ魅力をお伝えするとしたら、朝居た場所に12時間歩いて帰ってきたときの感動は、何にも変えられません。
これは是非、皆さんの目で確かめてみてください。
山手線を歩いて一周する準備をしよう
ここからは、旅に向かう準備の話をしていきます。
実行するにあたってその理由はもちろん不要ですが、完走するためには相応の準備が必要です。
前日にパパっとできますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.持ち物を確認しよう
まず触れるべきは持ち物です。
何を持っていくかは自由ですが、必須のものを出してみましょう。
・財布
・折りたたみ傘
・タオル
以上です。
財布と折りたたみ傘は当たり前だと思いますが、問題は3つ目。タオルです。ハンカチではありません。フェイスタオルを持っていきましょう。
フェイスタオルが1枚あると、ほぼ全ての事象に対応できます。これは過言ではありません。
急な雨に降られてしまったけど、折りたたみ傘を出すほどでは無い時。
日中に気温が上がり、少し汗をかいてしまった時。
反対に夜は気温が下がり、首まわりが冷えてしまった時。
12時間も歩けば、このような予想外の出来事にはいくらでも遭遇します。
これら全てで活躍するのが、そう!フェイスタオル!
頭や首に巻くだけですぐに解決!人の目を気にする余裕があったらご自身の足を気にしてください。
そして、上記には敢えて水分類の記載をしませんでした。
個人的に、水分を家から持っていく必要はないと考えています。だって、買えばいいから。
家からペットボトル飲料を持ち出せる人は1本持ち出して良いと思いますが、水筒は避ける判断が賢明です。
空になった水筒が入ったリュックというのは、体感かなり重く感じます。
普段はあまり感じないかもしれませんが、長距離を歩くとその重さでさえ苦しく感じるものです。
山手線一周中に摂る水分の量は約1.5Lです。少しでも荷物を軽くするために、私は500mlのペットボトルを1本ずつ買っています。
お財布には優しくありませんが、荷物が軽くなることには変えられません。
特に初挑戦の際は、ペットボトル飲料での水分補給を強くおすすめします。
2.スタート&ゴール地点を決めよう
山手線を一周する上でこだわりたいのが、このスタート&ゴール地点。
曖昧な場所に設定してしまうと、それだけで旅の醍醐味の半分を無駄にしてしまいます。
ポイントとしては、とにかくわかりやすい駅・場所を選ぶこと。
『この駅といえばこれ!』と言えるようなシンボルが駅前にあり、スタート時、ゴール時に同じ景色を見ることができるような駅を全力でおすすめします。
出発した場所に、約12時間の旅を経て帰ってきた時の達成感。これをぜひ味わってほしいです。
その瞬間は疲れも痛みも全て無くなり、人によっては泣きます。泣きましょう。
…ということで、私がおすすめするスタート&ゴール地点(駅)はこちら!
☆東京駅 丸の内口(おすすめ度:S)
最もおすすめです。赤レンガ駅舎が旅の始まりと締めくくりを担ってくれます。
早朝に駅舎の前に集合し、すっかり日没した12時間後…ライトアップされた駅舎に帰ってきた時は、感動と達成感から泣きそうになりました。
ちなみに、駅舎のライトアップは21時までとのこと。ある程度時間に余裕を持って戻ってこれるよう、東京駅スタートの場合は8時頃から始めると良いでしょう。
☆渋谷駅 ハチ公口(おすすめ度:A)
駅前のスクランブル交差点やハチ公像など、「渋谷」を象徴するものが駅前に固まっています。
スタート・ゴールの際に同じ景色を見ることができるという点では、こちらも非常にわかりやすい駅です。
人が多すぎるという点はデメリットでしょうか。これには得意不得意があると思うので、人混みがあまり苦ではない方におすすめです。
☆新橋駅 西口広場(おすすめ度:A)
新橋といえばSL!西口広場は別名SL広場とも呼ばれ、誰もが思い浮かべるシンボルがある場所です。
SLはシーズン毎に装飾やライトアップも楽しめるので、東京駅と似た感動を味わうことができます。
また、駅周辺は飲み屋街です。軽い打ち上げ等でお店に寄る際の選択肢が多いことも魅力ですね。
渋谷駅と比較すると人通りは多少減りますが、それでもサラリーマンが多く行き交う場所でもあります。こちらも渋谷駅と同様、人混みへの耐性がある方におすすめです。
☆品川駅 高輪口(おすすめ度:B)
早朝は多くの人がが行き交う品川駅。高輪口は周辺が開けていることもあり、駅の存在がわかりやすくなっています。新幹線乗り場やオフィスは反対側の港南口に集中しているため、渋谷駅や新橋駅に比べて人通りが少ないというメリットもあります。
反対に、上記2駅の派手さやインパクトと比べてしまうと、どうしても劣ってしまいます。手軽に達成感を味わいたい且つ、人混みに苦手意識がある方におすすめです。
以上4つがおすすめの駅になります。
達成感を最大限味わえるという基準で選出しましたが、家から近い駅をスタート地点にしても良いですね!
3.外回り、内回りを決めて戦略を立てよう
フルマラソン以上の距離を半日かけて歩くわけですから、旅とはつまり戦い。戦いには戦略が必要です。
そして実はこの戦略会議、結構大事です。
今年私が歩いた時の時間を見てみると、品川→大崎で約1時間かかっていることがわかります。
実際、この区間はかなーーーーり遠回りを強いられる区間で、距離も最長。旅の後半になると、線路沿いをまっすぐ歩くことができないストレスというのも非常に大きくのしかかってきます。
この区間を前半に攻略することが、完走へのカギとなります。これ本当に。
そして近場に罠がもう1つ。
有楽町〜品川区間です。
ここは1駅毎の時間で見ると30分未満で通過できていますが、その間ずっと平坦な道を歩くだけなので、いかんせん景色が変わらない!言ってしまえば面白味のない区間です。
東京駅をゴール地点に設定し、内回り(神田方面)で歩いた時は、浜松町あたりで心が1度折れたことをよく覚えています。
あと少しでゴールなのはわかっているけど、目の前の景色が変わらないから進んでいる実感がない。これは本当に辛かった…
一旦のまとめとして、有楽町〜大崎の区間はなるべく前半に攻略しましょう。
さらに、完全初見殺しの罠もあるんです。
それが田端〜駒込区間。
田端から駒込に向かおうとすると、最序盤にとんでもねえ傾斜の坂が現れます。
元々この近辺は坂が多く、ほぼ正反対の位置にある有楽町〜品川区間の平坦な道とは異なり、坂が物理的に足腰を潰してきます。この旅を実施した人の中には、田端近辺が山場だと考える人もいるのではないでしょうか。
ここの攻略法は、外回りを選択して坂を下ってやることです。足腰への負荷は下りの方が高いですが、精神的な負荷は上りよりかなり和らぎます。
「この坂を上がっても駒込まではまだまだ先」
「この坂を下ればもう田端に着く」
…果たしてどちらが精神的に楽でしょうか。
そういうことです。
まとめとして、私は東京駅周辺スタート・外回りを圧倒的におすすめします。
面白味のない区間は元気なうちに突破し、1番辛い坂は下りを選ぶ。
ただし、これはあくまでも一例です。挑戦する際は、ぜひオリジナルの戦略を考えて挑んでみてください。旅の戦略を練る時間、結構楽しいですよ
4.旅のテーマ、目標を決めよう
長旅にはテーマがつきものですよね。
ただ歩くだけだと、どうしても途中で飽きが来てしまいます。それを緩和するためにも、ざっくりとした旅のテーマや、達成目標を事前に設定しておくことをおすすめします。
テーマや目標はあくまで旅を楽しくするためのスパイス。極端な設定はせず、旅を彩る合言葉を考えましょう。
ここで、過去私が旅を実施した時のテーマを振り返っていきます。ぜひ参考にしてみてくださいね!一部参考にしてほしくないものもありますが…
☆1回目『マップアプリを使わない』
駅間の最短ルートはマップアプリですぐ知ることができますが、あえて使わずに完走することを目標にしました。
初回の完走タイムは約12時間半。持ち前の方向音痴を存分に発揮し、道中は何度も迷いました。この時は1人で実行したので尚更です。
しかし、初回に街の景色をじっくり見ながら歩いたからか、2回目以降迷うことはほぼ無くなりました。
☆2回目『タイムアタック』
約12時間半かけて歩いた初回からおよそ1年後、「もう迷わない」という確固たる自信を持ち、このテーマにしました。
実際は何度か怪しい場面がありましたが、終わってみるとタイムは約11時間20分。1年前より1時間以上短縮して完走することができました。
この年は秋葉原をスタート地点に設定したのですが、1つ前の御徒町で「11時間半切れるかも」とわかった時は自然と早足になりました。どこにそんな力が残っていたのか、未だによくわかりません。
☆3回目『スタンプラリー全制覇』
山手線の各駅には、スタンプラリーが存在します。
結論から言うと、この目標はおすすめしません。まず、スタンプラリー台の位置がわからない。到着した場所とは反対の改札口に設置されている。改札口が多すぎて、駅員さんに聞いてもどこを指して何を言っているのかがわからない。
とにかくわからないことだらけで、無駄に歩かされることも多く、大幅なタイムロスでした。
完走タイムは約14時間。8時にスタートし、22時に帰ってきました。同行人の1人は終電も気にしなければならず、終盤は時間との戦いでもありました。
全ての駅のスタンプが押されたノートは今でも大切に保管してありますが、二度とやりません。
☆4回目『食べ歩き』
さすがに前回の無謀な目標設定を反省し、この時はかなりゆるめに設定しました。事前に寄りたいお店を何店舗かピックアップしておき、あとは行き当たりばったりで各駅のグルメを食べたい時に食べる…
これでいいんだよおじさんも満足そうに頷いています。これでいいんです。
こういうテーマの時が1番楽しいです。自分で設定したテーマや目標に縛られず、頭の片隅に合言葉を置きながら自由気ままに完走することができました。
☆5回目(今回)『喫煙所を見つけ次第必ず立ち寄る』
おすすめするわけがありません。間違いなくスタンプラリーと同レベルのやらかしでした。
ここまで来ると目標ではなく縛りプレイの域です。今回は2人で挑戦したのですが、2人とも喫煙者なのが良くなかった。
喫煙所に立ち寄り一服、20歩ほど歩いた先に再び喫煙所が現れまた一服…
拷問かと思いました。
タバコを吸える状況で「吸いたくない」と初めて思いました。喫煙所を見つけるとため息が出ました。
これを続けていれば禁煙できると思います。その前に身体を壊す方が先ですかね。
これを見た喫煙者の方、興味本位での設定は本当に止めましょう。わざわざ吸わなくても、喫煙所の数を数えるだけで十分です。わかる人にはわかると思いますが、原宿あたりで地獄を味わいます。
こうして振り返るとあまり参考にならないものが多いですが、このぐらい自由に決めてみてください。
テーマや目標は達成できなくて良いのです。そもそも大変なことをやっているんですから。
複数人で挑戦する場合は、簡単なペナルティを設けたゲーム方式のテーマ設定も楽しそうですね。
例えば、『弱音を吐いた回数×10円募金、募金額はゴール後の打ち上げ代に回される』とか…
私も次回のテーマを今から考えようと思います。
良い案がありましたら、ぜひコメントをお願いします!
5.脚のケア用品を準備しよう
何度も書きますが、半日でフルマラソン以上の距離を歩きます。
当然、翌日は人によっては立てなくなるレベルの激痛が走ります。それを少しでも予防するために、出発前からケア用品を準備しておきましょう。
メディキュットでも休足時間でも入浴剤でも何でも大丈夫です。とにかく完走後は脚を徹底的にケアし、翌日の筋肉痛に向けての覚悟を決めましょう。
私は実際に歩けなくなったことがあります。その時は足裏が痛すぎて、地面に足をつけることができませんでした。
ちなみに、旅の途中で痛む箇所はある程度共通しています。人により痛みの順番や度合いは異なりますが、股関節、膝、ふくらはぎ、足裏は確実に痛くなると考えておくと良いでしょう。
私は上から下に痛みが移動していくタイプだったので、上記の並び順そのままに痛みが回ってきます。今年一緒に挑戦した相方は、全体が満遍なく痛むタイプの人でした。
とにかく旅の後はできる限りのケアをして脚を労り、筋肉痛への覚悟を固めてから即座に寝るのみです。ぐっすり眠りましょう。
山手線を歩いて一周してみよう!
当日になり、いよいよ旅の始まりです。
始まる時はどんな気持ちでしょうか。楽しみ、不安、期待、色んな感情が入り交じってると思います。
私も今回で5回目になりましたが、未だにスタート時はわくわくが止まりません。今回はどんな旅になるんだろうと、とにかく楽しみでしかないのです。
道に迷ったり、ちょっと寄り道したりすることも、旅の醍醐味です。
今回の旅の道中では、下校途中の小学生たちとポケモンの話で盛り上がりました。思いがけない出会いというのも、旅にはつきものですね。
事前に考えた戦略は上手くいくのか、はたまた予想外な出来事に翻弄されるのか。どちらに転んでも楽しく乗り越えられると思います。
雨だけはやめてほしいですけどね!(今回降られました)
旅が始まってしまえば、あとは終わるまで頑張って歩くのみ。ここに具体的なアドバイスなんてありません。
都会の景色を眺め、空気や匂いを存分に感じ、足の痛みと戦いながら、朝出発した場所に帰ってきてください。
きっと、忘れられない景色になると思います。
さいごに
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます。
私もまさか本記事がこんなに長くなるとは思っていませんでした。
山手線歩いて一周旅に少しでも興味を持ってもらえたら、それだけで嬉しいです。
この旅、完走後は「二度とやらん」と毎回心に誓うのですが、翌年になるとまたやりたくなるんです。まるで家系ラーメンのような中毒性。沼にハマったらなかなか抜け出せない。罪ですね
本記事を読んで、少しでも多くの人に「山手線歩いて一周旅やってみたい!」と思ってもらえることを祈って。今回はこの辺でお暇したいと思います。
それでは、良い旅を!
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