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僕にあの頃の才能はない。 肩が凝っていたら書かない。 眼精疲労が唸れば考えない。 腕が世…
花が咲く 月夜の晩を美しく想う夜は 何時何時も、 僕の心が美しき白に変わる時。 幸せと…
ある夜の話。 僕は口がきけなくなる。 真っ暗闇の部屋に 目が慣れて逝くのを感じて 「寂し…
僕の心が特別だったら、僕はきっと普通になりたいです。 僕の耳が聴こえすぎたなら、僕はきっ…
如何して、 水に触れることはできないの。 洗面台に張った水が僕の指の間を通り抜ける。 触…
耳奥が騒がしい。 遠くで鳴る救急車のサイレン。 五月蝿いな。 僕の指から指輪が落ちて僕も堕…
販売機に向かう僕。 夜空を見つけた。 立ち止まって見上げた夜空に 僕は貴方の幻覚を見る。 貴方の顔が見たくて。 僕は貴方の幻想を見る。 吐いた煙草の煙が 貴方のカタチを成して そうして 消えた。 輝く星は 貴方を思い出させるもの。 貴方と歩いた夜空は 星が煌めいて 貴方の手はいつも温かくて 一緒にはしゃいでくれた。 貴方が買ってくれた天体望遠鏡。 「都会の空に、安い天体望遠鏡じゃあ何も見えないな」 そう少しがっかりしたように笑っ
涙が しょっぱくて少し 少し 驚いた。 涙が甘いはずなんてないのに。 だけれど、…