【note詩】ファンファーレ ～fanfarria～

何か違うって気づかない？
実はそんな気がしてはいる
悔いのない妥協のつもり
放っておいてほしいんだ

前向きに染まれないこの街で
自分を好きだと笑うだけ

それさえできたら雑踏が
ファンファーレとなり包んでくれる

やりがいなんて興味ない
快適ならばしめたもの
生きづらさなんてごまかして
やれそうなことやれば

前向きに染まれないこの街を
これでいいんだと歩くだけ

それさえできたら雑踏が
ファンファーレとなり称えてくれる

好きだよ
今の自分がね
ダサいところも大好きなんだ
やり直したいなんて思わない
ミスも不安もつまずきも
コスパな味のビールと一緒に呑みほして
あぁなんてしあわせな人生

何もかも手に入れたような顔をした
友達のしあわせも
ちゃんと喜べる奴になりたい

だからさ 誰か一人でも
「お前は間違っていない」
と言ってくれ
これは空威張りじゃあない
という手ごたえをずっと求めている

本当はこの街に
染まりたくないと思っていた
雑踏になれない自分を

拍手喝采してくれる
ファンファーレが欲しいだけだった