たまに、どうやって評価がきまるんですか?
ってきかれるんですが、
仕事での評価はほとんど、他者への貢献できまると考えています。
お客様達、一緒に働くスタッフ達、お店など、自分以外の誰かのための貢献があるから、他者から評価されます。
人が人を評価するって、すごく難しいことですし、本当の意味での公平で適切な評価ってなんだろう?といつも、考えてますが、
答えはなかなか、でません。笑
みなさんが、評価する立場なら、どうやって決めますか??
うちの評価方法は、お店を運営しているので、店舗運営に必要なことを、いろんな角度からみて、評価しています。
評価に関しては、スタッフさん達にとっても、すごく大事な部分だと思うので、書いておこうと思いました。
近い将来、いま、働いて下さっているスタッフさんの中から、もしくは外部から、幹部候補や店舗マネージャーを選ぶことも、ワタシの責任のひとつだと思いますので、人事考課に関してはずっと、定期的に悩み、考え続けてきました。
人間なので、もちろん、個人的な情や気持ちが入りそうになる事もありますが、そこは仕事なので、客観的かつ、なるべく、みんなにとって、発展的な方法があればいいな、と今も悩み続けています。
将来的には外部に委託してでも、もっと、みんなの働き方に役立つような評価システムをつくりたいと考えています。
自己評価と他者評価
仕事はお客様達だったり、一緒に働いている管理者だったり、スタッフ達だったり、いろんなヒトからの評価がつきまとうものですが、
最近はSNSなどの影響で、自己承認という言葉をよく、見かけます。
自己承認って、度を越すと、過信っていう言葉に変わり、評価が上がるどころか、下がることにもつながるかもしれません。
自分を信じて認めてあげることはある程度、必要ですし、素晴らしいことだと思いますが、
仕事での周りからの評価とはまた、違います。
仕事ではまずは、良い成果を出して、他者から評価、信頼してもらえないと、昇給や昇格にはなかなか、つながりません。
それが重なって、やがて、自分で自分を承認できる、自信につながったりするもの。
最初から、そのとらえ方を間違えると、残念な方向へいってしまうので、ここをまず、考えてみると、気づきがたくさん、あるかもしれません。
ヒトからの評価なしに仕事は成り立ちませんので、現実と向き合うことも必要です。
トリマーさんは技術職なので、トリミングスキルをまず、問われますが、そこは技術だけでなく、
今年、自分の仕事がどれだけ、お客様達、チームのみんなの役にたてか、利益につながったか、売上が先月と比べてどうか、前年比どれくらいか、自分でどんな問題を解決できたか、チームに迷惑をかけなかったか、どんな努力を続けてこれたか、
やっぱり、どれだけ他者貢献できたか、
そんな視点で自分を客観的に考えてみると、いちばん、わかりやすいかもしれません。
管理職なら、スタッフ達はどれくらい成長してくれたか、自立できるよう育ってくれたか、トラブルを自分達でどれだけ解決できたか、店舗の課題を発見、改善できたか、職場の雰囲気はどうか、
考えてみると、自分の評価がある程度、わかると思うんですね。
技術職でよく、ありがちなワナは、
技術がこれだけ、上達したから、これだけ、昇給するだろう!とか、自分のスキルアップだけに必死になっているヒトがいますが、それは、仕事の目的を勘違いしているのかもしれません。
学校の延長線上で考えていて、技術の習得だけに必死になっていると、30歳前くらいから、色んな現実をみて、大なり小なり、いろんな壁にぶちあたるかもしれません。
こんなにカットができるようになったのに、なぜ、お給料がこれだけしかもらえないんだろ。
こんなに頑張ったのに、なぜ勤務条件が変わらないのか、周りが認めてくれてないんじゃないか?という、不満にもつながります。
そこで、さらに、冷静に考えてみて欲しいのです。
トリミングが上手になることと、集客して、売上を上げることはどちらも大事ですが、
私達チームの目的はお客様達へ丁寧でセンスの良いトリミングサービスをご提供して、私達を必要としていただき、事業を発展させることであって、トリミングが上手になることではありません。
病院でいうと、質の高い獣医療サービスを提供して、患者様達を助け、いざというときも頼っていただけるような病院をつくることが目的であって、手術が上手になることではありません。
そう考えてみると、やっぱり、事業を発展させたヒトやこのチームにいちばん貢献したヒトが、いちばん、評価されるべきじゃないでしょうか。これはあくまでも、ワタシの個人的な考えですが。
私は技術の向上を否定しているわけではありません。技術あってのサービスですから。
技術への向上心がないと続けていけない仕事ですが、技術は目的を達成するための手段であって、ここを目的、ゴールだと思い違えてしまうと、せっかくの努力があまり、報われない可能性があります。
スキルアップにこだわりすぎて、仕事の基本的なところを忘れてしまっているヒトが多いように思うので、新人スタッフさんが入社されると、
まずは、感じの良い挨拶、店内の掃除、お客様を不快にさせない言葉遣いやヒトとのコミュニケーションなど仕事の基本的な当たり前のことから、まず、教えてほしいと、管理職のスタッフ達へは伝えています。
技術のせかい特有の難しさかもしれませんが、
たとえば、料理人さんが、3年で料理をきわめ、完璧なフルコースを作れるようになったとしても、お店にお客様が来てくれなければ、赤字です。
こんどは、お客様達が来て下さるようになっても、調理場の高価な機材を壊して、出費がかさんだら、その月は赤字かもしれません。
赤字だったら、一生懸命、働いても、自分の給料も出ないかもしれません。
皆さんは赤字だったら、会社が、お給料を支払ってくれなくても、我慢できますか?
できないですよね。
そういうところから、一度、考えてみたら、自分達の仕事に対する評価って、どうやって決まるべきか、だいたいは想像がついてくると思うんです。
自分のお金だと、必死になりますが、会社のお金なら、平気!そんなヒトは間違いなく、どこで働いても高い評価など得られません。
独立しても、大きな変化ってないかもしれません。
絶対評価と相対評価
それと、世の中は、他のヒトとの比較で評価がきまるようなことがほとんどです。
これを相対評価とよび、
個人成績の数字や達成度だけで決定する評価方法を絶対評価とよびます。
よく、ヒトと比較することには意味がない、今までの自分との比較が大切だとか、
そういったことを言うヒトがいますが、(ワタシも誰かを慰めたい時、つい言ってます...)
ヒトと比べないということは、心理的安全につながって、なんだか、ほっとするというか、とくに、女性はこの言葉に共感するヒトが多いかもしれません。
ワタシも自分は自分だと思うと、どこかでホッとします。
もっとつきつめると、ヒトと比べるより、昨日の自分、1年前の自分と比べての変化を自分自身の成長ととらえられると思います。
最近は教育論でも、そういう考え方があって、ひとりひとりの多様性を認め、他者と比較しないでいられたら、それはとても、素晴らしいことだと思いますが、
現実に社会に出て働いてみると、そこは、限界があります。
個人も組織も、
仕事では他者と比較されることだらけだからです。
いくら、絶対評価を優先したとしても、
うちも、たくさんのトリマーさん達が働いてくれていると、必ず、比較せざるえない場面がでてきます。比較しないと、逆に不公平だからです。
たとえば、Aさんの人事考課が個人的には100点だったとします。ただ、Aさんの店舗は今年、後半から、利益が出ず、赤字。
Bさんも同じく人事考課が100点でしたが、Bさんの店舗の売上は前年比150%超えし、利益率も着実に伸びています。
この場合、Aさん、Bさん共に近い点数でも、
Bさんの方が当然、評価されるのかもしれません。
本当の意味で平等さを考えるなら、ひとりひとりの貢献だけでは評価そのものが、不公平になるという考え方もあります。
自分はこんなに頑張ったのに、評価が低い!と思いこんでるヒトは周りの頑張りを知らないか、上司が他のスタッフと比べて、評価を出しているということに気づいていないのかもしれません。
ワタシは管理者としては、自分の好みでスタッフ達を評価したり、偏った評価をしないよう、普段から気をつけていますが、それも、完璧ではないように思いますので、
下のように、ワタシが気づいた点を定期的にポイント付けし、
ポジティブな点はプラス、ネガティブな点はマイナスにして、加点減点方式で、計算しています。
Aさん
2月12日 面談時、要求ばかりで意欲を感じられない
2月23日 気分でお客様へあたり、優しくない
3月5日 提案依頼書類1番に提出、内容良き!
3月28日 会議の時、積極的、前向きな意見あり
4月11日 トリミングテーブルから離れて電話
5月10日 他店舗の応援、迷わず協力!
6月1日 店販品ポップ作成センスあり、積極的
6月12日 店長の指示に納得いかない表情
7月8日 細部の掃除の必要性つたえるが改善無し
7月25日 シフトの希望毎月多すぎ
8月3日 本部スタッフの指示に従わず、不機嫌に
8月18日 ホテルのお世話、30分前に出勤協力!
9月3日 後輩相手に前向きなアドバイス良き!
9月10日 休みのスタッフの代わりに休日出勤あり
10月1日 予約暇な日続くが、自分から提案なし
10月5日 小クレーム対応失敗、休み中の店長を頼る
11月3日 本部スタッフのミスいちいち、あげ足とる幼稚さ
12月2日 面談時、素直なとらえ方でき反省もあり!
毎日、店舗に来ないのに、どうやって、評価するんですか?というようなことをいうヒトが時々、いますが、それは、少し、考えが甘いように思います。
毎日、会えないからこそ、平等に本質的なところまで査定できるよう、よくみて、よくきいて、細かい点も気づけるように努力はしています。
その為、店長達にも、○○さん、最近、どうですか?と様子を聞いてみたり、
自分が見ている部分だけでなく、管理者や先輩後輩スタッフ達の意見もいちいち、きいています。
その上で、私自身が気づいたことを、上記のように、加点、減点方式で、細かく事実内容をまとめておき、ポイントを出して、去年よりポイントが上がれば、昇給。
なるべく、公平に客観的な査定をしたいですが、なかなか、難しいのも事実です。
自分の昇給がないときは自分で自分の胸に手をあてて、考えてみることも、自分の成長につながるので、大切なことかもしれません。
それから、毎回、同じことを言ってますが、どんな業界でも、
いくら、いちプレイヤーとして、素晴らしくても、
チーム全体=会社への貢献ができないヒトは残念ながら、チームではあまり、必要とされません。
また、少しでも早く、自分が高く評価され、高い報酬を手にいれたいなら、自分が早く成長し、もっと良い結果を残せばいいのです。
そこを前向きに考えられたら、評価なんて、怖くありません。ポジティブに考えられるんじゃないでしょうか。
なかなか、完璧なヒトなどいないものです。
自分の評価に納得できないときは、自分のどこが足らないのか、面談のとき、きいてみることも自分の成長を加速させると思います。
みんなからの質問、待ってます☺︎