「湘南の浜は変貌」エッセイーシロクマ文芸部「海の日を」参加作品
湘南ビーチ
海の日を 湘南海岸で 過ごす
サーファ達は 歓声をあげて
沖から 波に乗ってやってくる
水平線には 入道雲が居座る
「次のいい波は 俺がいただくぞ」
「無理 無理 いい波なんか
この浜じゃあ 出会えないよ」
鎌倉のビーチの姿は 昭和の時代とは
すっかり様変わり してしまった
かって 「海の銀座」とよばれ
立錐の 余地がないほど
混みあっていた 浜には
海水浴客の姿は まばら
海の家
火傷しそうな熱い砂の ビーチには
パラソルが ちらほらあるだけで
海水浴客は 冷房のきいた
海の家に 引きこもり
かき氷や 冷えたビールで
火照る体を 労わる
海の家からは
江の島が 望める
暖かい空気は 島を揺らし
音量を絞った ポップスが
部屋の中で 所在投げに
跳ねている
鎌倉花火大会
しかし 夜は この様相が一変。
5年ぶりの「鎌倉花火大会」が開かれた
開始前から 街は人 人 人
まるで 真夏の初詣の 列のよう
人の流れが 駅から海岸まで続く
コンビニに 入るのも入場制限だ
2500発の花火は 大輪を
咲かせて 消えていく
光りの傘は 大きく 広がり
赤青黄の残存が 人の頬に残る
花火が 終わった浜は
ただ 人いきれだけが 渦巻く
刹那の幻想を 味わった観客たちは
現実の 人混みの列に 引き戻される
湘南の 夏の花火は ひと時だけ
多くの人の 思いと願いを光にして
キラキラと 空を彩った
小牧幸助さんのシロクマ文芸部|企画「海の日を」に
参加させていただきました。小牧さん いつも
おせわになります
*お断り:今年鎌倉の花火大会が開催されたのは
海の日ではありませんが、話のながれとして、
海の日開催として創作いたしました。
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